

去年話題になって面白そうだと思いながらうっかり忘れていた本、書店に平積みされていて思い出した。
沢登りをする人たちは沢ヤと呼ばれるそうで、その沢ヤたちの話。
沢登りについてはは、ちょっと長くなるけれど引用します。

日本発祥の沢登りは、合理的でスポーツ的要素の強い西洋的アルピニズムとは違う独自の趣がある。藪をかきわけ、道のない渓をたどっては、シカ、イノシシ、カエル、ヘビ、アブと多くの生き物と出会いがある。彼らと共生するように、自然の内院に入り込んでいけば、自然が生み出した神秘的造形に巡り合える。そこには神の存在さえ見いだす者もいる。このような登山は、アルプスのような氷河と岸峰で造られた無機的な世界ではかなわない。 宮城公博
こりゃ絶対やらない世界、とにかく近寄らない世界です。巻頭に語彙(沢ヤたちの語彙と人名)集があってそこをみると。
沢ヤ 沢登りに異常なこだわりをもった偏屈な社会不適合者。
藪漕ぎ 藪(背丈ほどの草、木、ツルなど)を掻き分けながら進むこと。ジャングルの沢登りの場合、行程のの5割はこの藪 漕ぎになる。
全く絶対やらない、さわらない、近づかない世界。本文中も全裸で冬の沢を泳ぎきったり(服を濡らさない為)落ちたり、流されたり、いっぱい。タイの沢ではニシキヘビと格闘して食べたり、森にいたレンジャーが捨てた生ゴミで飢えをしのいだり、人間を発狂寸前まで追い込むアリの群れに咬まれたりとんでもない。
こりゃこの本のタイトルがぴったり合っていて、私外道には鳴れません。