

読む者が切れて、いくつかどうかなと思っていた中で選んだ一冊。
イスラエル国防軍の元将校が書いた、モサドの女性エージェントを主人公にした話。
いつもスパイものだと、展開驚いたり、スピードにのって読ませてもらうけど、これは一寸違った。
物語のかたりの8割がエフードという65才になっている、女性エージェントの工作担当者エフードの報告という形をとっているので、要は主人公のレイチェルのことを伝承している。そして途中で挟まれるレイチェルの気持との差、主人公へのこの工作員の恋慕の気持ち(20才も年齢差がある)主人公の潜入先での恋ごころ、こうゆうことが主人公の行った工作の検証を通じて語られる。
だからアクション小説ではなくてある部分心理小説で、そこは丁寧に綴られていて、だから普段とはちょっと違う。
ストーリーは正統、逸脱することなく、最後の現実(ここで伝承と実際起こっていることが同時に書き込まれ最後まで締まった小説になっていると思った。
タイトルが「潜入」とあるけれど、現代「The English Teather」”英語教師”の方がこの小説のイロインのそのものを表したもので、しょうがないけれど原題は上手いタイトルだと読み終わって思います。