ギヴという名の犬と、傷を負った人間のロード・ムーヴィーの感のあるお話。
評判は良さそうなので買ってみた。
まずギヴという虐げられた犬が、こちらも傷ついた女性のもとに自分の場所を見つけるところから始まる。そして子犬が産まれ若いギヴが誕生しするまでが第一ストーリーで"父親”次にその子犬が次の人々に寄り添うのが"息子”そして最終章でこの物語のかたり手ディーン・ヒコックにたどり着いて3っの話がまとまっていくのだけれど、人々が悲しみを味わう状況が結構きついのと、文章に織り込まれた概念付けの様なところが初めのころは解らないから一寸きつかった。
結構内容きつい小説なんだなと思いながら読んでいたら、この本、"父親””息子”をプロローグとして読むとすっと落ちた。
お気に入りのところを一寸
そのあいだおとなしくしていたことのほうびに、ギヴはビールをもらった。ギヴが注ぎたてのビールの泡がどれほど好きか、ディーンはもうよくわかっていた。国内ものでも海外ものでもギヴは気にしなかった。そればかりか、出ていくときにはビールの礼にバーカウンターの隅にマーキングをした。このギヴの行為は、ミシシッピ人のスタンディング・オヴェ―ションで迎えㇾれた。
善意の強い意志をもった犬ギヴが人々の心に悟りを与えていのだけれど一寸ぬきがきすると
191頁 ディーンの眼になみだがあふれはじめた。ぼくは孤独だ。どこまでもどこまでも孤独だ。
260頁 おまえは決して孤独ではない。どこまでもどこまでも孤独とおもえるときでさえ。お前は決して孤独でない。なぜならお目のもとを去ったものたちもほんとうには去っていないからだ。彼らは今もおまえとともにいる。ルーシー・ルースもイアンも・・・父親も・・・<セント・ピーターズ>の庭に眠るすべての魂も、ユーフラテス川の畔で倒れたものたちも。彼らはお前を導くために大地に突き刺さった道標だ。おまえがギアをいれ、走り出せば、かれらはおまえに囁きはじめる。
これってこの前読んだ天国本を小説にしたでした。天国本の次にこの本に会わせるなんて、また神様にいたずらされたかな。