腰が痛くって整体にかよっているけれど、時間がちょっとあったので、その街の本屋さんに入った。昔ながらの感じの本やさんですが見てみると面白そうな本が並んでいる。
その一冊を即買い、なんとこの前読んだ「今夜は最高の日々」の高平哲郎の本だった。
「酒と莫迦の日々」というなんとも情けないタイトルだけれど、帯に“僕は酒でばかな日々を書き連ねるのは、反省でない」とあるのがなんともいい。
高平哲郎の酒の飲み方とか、失敗とか思い出がつづられてほんで、いくつかは確かに莫迦だ。だけどこの人には追い付けないと思っているのでいくつかはやはりあこがれてします。
内容は置いておいて、44の文のタイトルがこちら。
そんな中「そばやでの昼酒がたまらない」「ブラディ・メアリのトマト・ジュース」「オーク・バーのフローズン・ダイキリ」がいい。ってこれ、昼の蕎麦屋のビールと熱燗だったり、二日酔いのお昼の食前酒だったり、夕方のプラザ・ホテルにあるオーク・バーの『ストロベリー・フローズン・ダイキリ』」だったりじゃない。
結局いつでも飲みたいのだ。
それでは気に入った一節、タイトルは「酒と煙草の関係」
呂律が回らないのを娘に指摘され病院で検査したら「脳の血管が一か所詰まっています。」ということで十日ほど入院後の医者との今後の注意の話。
「お酒と煙草はやめた方がいいですね」
答えは決まっていた。
「煙草は止めます。お酒はやめられません」
「ま、じゃ、お酒はたしなむ程度で」
「お酒をたしなむなんて行為はできません」
「ま、じゃそこそこに」
「はい、そこそこにします」
退院後、一か月ほどはそこそこにした。
ってこのひと、五、六年して煙草も吸うようになってしまうのだからしょうがない。私は37年前にやめてそのご五~六回しか吸っていない。