もうデヴューして12年にななる兄弟ミュージシャン、前作はNYへ渡ってのアルバムだったけれど、今回はヨーロッパ、アイルランドでのアルバム。それもチェロとのトリオなんて、すぐにも欲しかったけれどなかなか手に入らなかった。
やっと入手して1曲目、これが凄い。チェロのピッキングとアルコがカウンターをつとめる中、フリューゲルかな、ここまで成熟した何とも北ヨーロッパに澄んだ自然を歌いこむようなメロディ。そこを兄が落ち着いてバックするという、凄いサウンドを作っていると思う。
楽器構成も違うけれど、私Leszek MozdzerとLars Danielsson 、Zohar Frescoが作ったアルバム「The time」の1曲目“ASTA 1”を思い出しました。深くサウンドを作るということに感動するし、この1曲で満足と思うのもひさしぶりです。
2曲目もトラディショナルで哀愁ある展開、タイトルにあるように、アイルランドでとてもリラックスしている感じです。このトランペット、本当に上手くなった。最初のアルバムが20歳だと思うから30近くになったわけだ。
3曲目はコミカルな舞踏曲のような感じで雰囲気変わるけど許す。
4曲目はバン・モリソンのこれも哀愁のある曲。5曲目も同様、あふれ出るメロディはヨーロッパ的で、この人アメリカにはいく必要がない、ヨーロッパで吹き続けて欲しい。
6曲目はチェロの人の曲で最初アルコ・ソロから始まるのがとても良い。チェロの項目に持っていきたいくらい。
8曲目はなんと懐かしい、ギルバート・オサリバンの曲、チェロのやっわらかさも入れて優しいポップ曲。
9曲目はのびやかなアドリヴが楽しい若者らしい曲。
10曲目は讃美歌のようなピアノではいる讃美歌のようなバラッド。美しい。
11曲目も落ち着いた美しい曲、どうしてもペットの方に行ってしまうけれど兄のピアノも気の利いたフレーズを挟む、しゃしゃり出ないけどいいピアノです。最後の12曲目でちょっと長めのソロを聞かせてくれます。と言ってこのアルバム各人のソロがどうしたというよりかは、最初に書いたサウンド作り。
素晴らしい若者たちがいることは喜びです。
12曲目終わるとボーナスのノンタイトル曲が隠れています。ACT久しぶりにやったな。
Relaxin' in Ireland Julian & Roman Wasserfuhr
Julian Wasserfuhr(tp, flh)
Roman Wasserfuhr(p)
Jörg Brinkmann(cello)
1. Cello Bello
2. Drunken Sailor (traditional)
3. Lettercollum
4. Moondance (Van Morrison)
5. Knot In The Belly
6. Moon Over Ireland (Jörg Brinkmann)
7. Später Bess
8. Clair (Gilbert O’Sullivan)
9. Schnaff
10. Tears
11. Lost In Time
12. You Are A Friend Of Mine