Kenny Drew Jr.という人を聞いたことがありません。
父親のKenny Drewは昔の演奏が大好きだったのですが、日本企画が進むにつれペデルセンがいるのに聴かなくなってしまいました。その息子なので同じ感じかと思って聴いていなかったのは失礼でした。
父に日に向けてアルバムを探っていたらこのアルバムがあり、聴きたくなり拾ってきました。
kenny Drewが作曲半ばで亡くなってしまい、それを息子が完成させ、なおかつゆかりの曲などを演奏した、まあ父親に捧げたアルバムでしょう。
その曲“PASSIONATA”は特に美曲とは思えませんので、これを感動的なアルバムといおうとは思いません。
ところが2曲目おなじみの“HUS-A-BY”は、タイトにまとまってひところのDrewのつまらなさを遡って面白く感じさせる演奏です。
このアルバムM&Jが出していて、ストリングスが入っていたりと普段なら手を出さないのですが、効いてみると良さがあります。drew Jrは初めてですので比較は出来ませんが、とても丹精に音を出していて、好感がもてます。
この親子、drew親は離婚をして息子をおいてヨーロッパに行ってしまい、あまり交流が上手くいかなかったようです。フロリダで最後には一緒に住みたいと思っていたということですが、かないませんでした。
親父の勝手なところが息子に影を残すことは、私自身も経験してきましたが、おかげさまでこちらはそれを乗り越えて、きちんと親孝行ができました。
結局息子は親父の人生を認めて、そこからこうむった苦労を乗り越えて終末を迎えるのでしょか。
そんな軋轢を残しながら、親父のゆかりの曲と、未完の曲を弾かせているのは日本の企画でちょっと気になりますが演奏はとても良い。
それがこのアルバムの勝っているところです。
5曲目“WHEN YOU WISH UPON A STAR”を親父とは関係ないように、弾きながらやはり似ていると感じてしまうのは思い過ごしでしょうか。
繊細なフレーズ作りと音色は似ているように感じますし、その良い点とはべつにフレシュなところがるのがとても良いとおもいます。
6曲目“SERENITY”などストリングスが付いたらちょっと不満も出るところですが、上手く聴かせます。
7曲目“SUMMERTIME”もとても上手いピアノなので、リズム陣がもっと激しく反応してくれたほうが良い演奏になったと気がします。
Jrはしっかりと親父の演奏のことを知りながら演奏しているわけで、そこには許しも超えたい思いもすべてがつまったJrの演奏があり、とても良くわかります。
PASSIONATA / Kenny Drew Jr.
Kenny Drew Jr ( Piano )
Laura Seaton ( Violin )
Lenard Rivlin ( Violin )
Lewis Nash ( Drums )
Mark Feldman ( Violin )
Mary Rowell ( Violin )
Paul Peabody ( Violin )
Peter Washington ( Bass )
Yuri Vodovoz ( Violin )
Richard Locker ( Cello )
Ron Lawrence ( Viola )
Tomas Ulrich ( Cello )
1 Passionata
2 Hush-A-Bye
3 Dark Beauty
4 Dedication
5 When You Wish upon a Star
6 Serenity
7 Summertime
8 It Might as Well Be Spring
9 Evening in the Park
10 Passionata
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