Stanley Cowellというとチャールス・トリバーとやっていたMusic Incというバンドでの演奏が印象強く、当時段々とその手の演奏から離れつつあったのであまり聴いていません。その後ECMとか最近ではビーナスなどもあるけれどこっちは全く聴いていない。
1973年に録音されたこのアルバムは当時演奏していた曲をソロで再度録音したもで、この年亡くなった父親に捧げられたものです。
キースのピアノソロが1971年に出てからソロアルバムというものがずいぶん出るようになってきた時代の一枚、父親のことを瞼の裏に描きながら弾いているように思える演奏が続きます。
とても均整のとれた両手の動きは黒人ミュージシャンというよりヨーロッパのミュージシャンを思い浮かべます。
レクイエムのような曲にモーダルな情念を重ねていく感じは、このアルバムで初演された3曲目に強くあらわれています。
5曲目はポップスが入って聴きやすい感じ。
ビル・エバンスのタウンホールの様にとても個人的な父への思いでなくて、ネイテジヴな先祖をその先に見すえた、とてもしっかりとした自己主張のあるアルバムでした。
梅雨に入った中で、近くにあじさいの多く咲くお寺があります。どんな具合が行きましたがまだまだ咲いていませんでした。東京のあじさいの開花宣言出ていますがそれぞれなのでしょう。
MUSAS Stanley Cowell
Stanry Cowell piano
1. Abscretions
2. Equipoise
3. Prayer for Peace
4. Emil Danenberg [From "Illusion Suite"]
5. Maimoun [From "Illusion Suite"]
6. Travelin' Man
7. Departure No. 1
8. Departure No. 2
9. Sweet Song
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