この一連の記事を書きながらチェックのためにいくつかの雑誌を見直しています。ジャズ批評の「ピアノ・トリオ・inヨーロッパ」とか「ピアノ・トリオ・vol.4」やSJ誌の「ピアノ・トリオ特集」などです。
データとか、抜けがないかとか見ているわけです。
ジャズ批評の2008年11月に発売された「ピアノ・トリオ vol.4」という雑誌に私の投稿記事が載っています。
それを改めて省みますが、5人のピアニストのアルバムをこのとき選んでいました。
記事の締め切りが2008年8月頃だったでから2年半ぐらい前でしょうか。
自慢みたいになってしまいますが、とても気に入っている記事なので、横道にそれますが転記したくなりました。
記事の題は「明日来る人」です。
「明日来る人」
井上靖の小説に「あした来る人」というものがありました。話の筋はすこし入り組んでいますが、本当の姿勢を、あしたに現していく人々の物語です。
毎年たくさんのJAZZピアニストに出会いますが、ピアノ・スタイルを完成させて、きっと明日には素敵な派にストになるだろうと思う人がいます。ピアノ・トリオの新譜ということで選んでいたら、そのような人が集まりました。
まず①Martin Bejeranoの「evolution/revolution」進化と革命というタイトルです。進化は時間の流れも伴う適応の変化であり、革命は変化の爆発的な圧縮による展開、と説明されます。このアルバム、1曲目の進化、最後の曲の革命をBluesというアイテムで繋いだ太い流れと大きなポイントを感じるアルバムです。
次はMichele Cacallaeが率いる“Chat Noir”黒猫というグループのアルバム。哀愁を持った美旋律は、安定した実力を感じます。
3枚目はW・ショーター“Footprints”のテーマを大胆に使ったロシア出身のピアニスト、Evgeny Lebedevのアルバムです。
驚異的なテクニックはミステリアスまで感じます。
そして最後は日本のピアニスト、ハクエイ・キムの3枚目のアルバムです。オーストラリアでJAZZを学んだ朋友を従えての演奏はとても潔く、高く飛翔します。30才の半ばに満たないピアニストが才能を素直に開花して、あいたはJAZZの真ん中(最中)にいうように思います。
というの、恥ずかしながら再度掲載させていただいたのは、ここの揚げた5人を、今も現役ピアニストの一番気になる人々だとおもったからなのです。
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