4年ぐらい前に出たロニー・リン・パターソンのアルバム“Mississippi”はイメージのはっきりした、キースの影響が大きなとても好きなアルバムでした。
http://blog.goo.ne.jp/monakasm/d/20060526
名前も覚えやすいので、なかなか新しいアルバムが出ないと思っていたところ、強力なリズムが付いたものがと登場しました。
ドラムスはムタン兄弟のルイ・ムタン、ベースはJ.F・ジョニー・クラークに師事した Stephane Kereckiで、ニコ・モレリのアルバムでも3曲、良い音のベースソロとウォーキングを弾いていますし、PARIS JAZZ BIG BANDではアコベース担当です。
http://blog.goo.ne.jp/monakasm/d/20080721
1曲目、タイトルの“Freedom Fighters”だけど、夜明け前の思いのような、内省的な曲でスタートです。
2曲目、3曲目と夜が明けていくようにリズムが強くなります。
前作でも、このピアニスト、キースに影響が強いとおもいましたが、このアルバムでは、4曲目の「マイ・ソング」~「“Mandala”7曲目に「メロディ・アット・ナイト」からキースアレンジの“My Wild Irish Rose ”を演奏します。
一時代前のキースの感じで演奏して、そういえば前作ではもう一つ前の感じでした。
5曲目“For Ornette Coleman”はオリジナル、インプロみたいに始まる美しい曲です。
7曲目を美しく、しかしちょっと癖も入れた演奏の後はムタンのラテンタッチなドラムスで少し明るい始まりだけど、カラッとまではいきません。
美しいながら、淡く不透明な感じの曲が続き、最後は1曲目と同じ曲、アレグロとの表示ですが特に早く、元気とまではなりません。
決して青々と澄み切ったものがすべてではなく、少し淀んだ空に目を澄ますと、その淀みのなかに、自分の、もしくはあなたがみえてくるような、そんな気がします。
形のラインのはっきりとしたアルバムから、4年以上たって、ちょっとくすむ中に美しさを認めるのです。
Freedom Fighters / Ronnie Lynn Patterson
Ronnie Lynn Patterson(p)
Louis Moutin(ds)
Stephane Kerecki(b)
1. Freedom Fighters [Adagio]
2. Faith
3. Camarias
4. Mandala
5. For Ornette Coleman
6. Santa Fe
7. My Wild Irish Rose
8. Great Constellations
9. Leslevret
10. Freedom Fighters [Version Allegro
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