JAZZ最中

考えてみればJAZZばかり聞いてきた。いまもJAZZ最中。

チェンジング・リリー / マイクル・コナリー 著 古沢嘉通・三角和代 訳

2014-08-06 21:42:52 | 


読む本が切れて、一寸電車で移動もおおかったので図書館で棚をみていたら、読んでいないマイクル・コナリーの文庫があったので、これは間違いないだろうと借りてみた。

ベンチャー企業を営む科学者ピアスの新しい電話には、エスコート嬢への問い合わせの間違い電話が次々にかかってきます。電話番号がネットに掲示されているリリーとおなじもので、連絡をとろううとするけれどどうやら失踪している様。失踪殺害された姉をもつピアスは一人リリーを探し始めてると・・・

というはなしだけれど、孤軍奮闘のピアス、ここまで追い詰められてと中盤からはコナリーの筆にのって、流石コナリーなんて上手いのでしょう。
でもこれどうやって解決するのってとこまで言っちゃいます。

この作品シリーズでない単独のストーリだけれど、コナリー作品にある登場人物の交差がここにもありました。この本では優秀な弁護士として登場するジャニス・ラングワイザー女史が『堕天使は地獄に飛ぶ』で地方検事だった人。こうやって有能な人がほかの作品出てくるのもコナリーの作品を多く読む楽しみです。

ということで一寸ながいけれどお気に入りを、ボッシュ作品、他ではジャズの話が多いけれど、ここではロックと映画でした。

「ヘンリー!怪我しているのね!ヘンリー!聞こえる?」
ピアスはカーペットの上に腰をすべらせて、あおむけに横たわるようにした。なぜだかわからないが、本能が頭に警告を浮かべた。いまのままの姿勢では、自分自身の血で窒息する可能性がある。意識を失って自分で吐いたもので窒息するロック・スターたちのことを考えてみるといい。ピアスはもう電話機を落としており、それはカーペットの顔の横に転がっていた。遠くの方でピアスの名を呼ぶ小さな声が右耳にとどいた。声の主がだれだかわかると、ほほえみが浮かんだ。ジミ・ヘンドリックスが自分の吐いたもので窒息したことを考えれば、自分の血で窒息したほうが、まだましだ。ピアスは歌おうとした。声はしめっぽいささやきになった。
「スーズ・ミー・ホワイル・アイ・イズ・ザ・スアイ・・・《紫の煙》の一節」
どういうわけか、“K”の発音ができなかった。


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シマノフスキのコラージュ szymanowski / rgg

2014-08-05 09:57:15 | 聞いてますCDおすすめ


まんざら知らない人ではないオラシオさんが監修するチェシチ!レコーズの第4弾だそうですが、販売元のDで500円で売っていた。500円じゃなくても買ったとおもうけれど、定価は2,800円になっていたからどうゆう理由だろうか。まだでたばかりだからDのサービスだったのかもしれません。

ポーランドのRGGというピアノ・トリオが国民的作曲家シマノフスキの楽曲を素材にした曲とオリジナルからなるアルバムです。チェシチ!レコーズの第1弾「 リュミエール」はピアノとベースのデュオで大好きなアルバムになりましたが、こちらもなかなか奥深いアルバムに思います。

一寸とっつきはにくいところがあるけれど、JAZZとかクラシックとか考えずに立ち向かうのが一番いいと思う。
1曲目美しいと感じたら正解で、そう感じるまで待ってからアルバムを通して聴くと良いと思います。
私シマノフスキの原曲を知りません、ですからrggのアレンジがどう変えているのかなどわからないので、どうこうと書いてはいけないのですが、感覚的に書いてしまいます。
思い浮かべたのが美術手法のコラージュ、あの切り貼りして一つの完成体をつくっていくあれ。このアルバム聴いていると、原曲の美しいハーモニーのつらなりとかメロディとかが重なったり、ひっくり返されたり、折られたりしながら一つの曲になっていくようです。
シマノフスキの素材をつかったコラージュ集。

szymanowski / rgg

Lukasz Ojdana (p)
Maciej Garbowski (b)
Krzysztof Gradziuk (ds)
2013年作品

1. Etude Op. 4 No. 3
2. Prelude Op. 1 No. 3
3. Grey Swans
4. Mazurka Op. 50 No. 5
5. Countup
6. Variations in B Minor Op.10
7. Prelude Op. 1 No. 8
8. Series
9. Prelude Op.1 No.1
10. Mazurka Op.50 No.1
11. Mazurka Op.50 No.7
12. Lausanne
13. Psalm IV

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チェロ無難

2014-08-04 19:48:44 | チェロ無難
この年になって新しいことを始めたら、いったいどうしちゃったのと言われてしまったけれど、結構昔から触ってみたいと思っていたのです。
先週、出会った途端に連れ添うことになりましたが、どうなることやら、1週間お付き合いして、初めてというか2度目のおけいこ、一番の苦労が弓の持ち方、これがどうも勝手な持ち方に1週間でなってしまって、ここをキチンとしたい。



持ち方はだいたいこんな感じですが、こうゆう形ができるたわけでなく、自宅で見直しできるように直してもらったのを写真に撮たのでした。






なんだ先生の手を取ってくればよかったのに、と今気づきました。



練習をが終わって、この日はオクサンのいつもの友達と昼食ということで、予約をしてくれたお店に、先についたから、二人でまずは一杯。



ってチェロも飲ませて馴染ませようとしているわけではありません。



遅れている2人を待つ時間つぶし、こんなケースを背負って歩いている男をみつけたら、もしかしたら私です。ただし同じケースを持っている男の人を一人しっているので、絶対ではありませんから、蹴飛ばさないように。
もちろんチェロは端っこのところにおいてあります。















でいただいたお料理ですが、見たままの天ぷらですから特にいらない。

稽古の方は少しは良くはなっただろうけれど、苦闘の始まりみたい。

ある人から「奮闘記」楽しみにするとコメントもらいましたが、現在は「苦闘」、「研鑽記」や「習得記」だったら良いし、「チェロ享楽記」や「チェロ卓越記」なんて書きたいけれどそれは無理でしょう。
「チェロ厄介記」は困るし、「チェロ倦怠記」や「錯乱記」もこまります。
想像していると「チェロ断念記」や「チェロ敗走記」など悪い方はいくらでも名前が浮かびます。

まあ、blogの名前が「JAZZ最中」だから、とりあえずここら辺に落ち着くのを願って「チェロ無難」ってことにして敗走はしないようにしなければ。





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続く主張 POTENTIAL ENERGY / MARTIN BEJERANO

2014-08-02 19:01:08 | 聞いてますCDおすすめ


毎年お盆のあたりに、現役ジャズピアニスト100人選定理事会が開催されます。8回目になる理事会ですが事務局は準備で忙しい日々です。というのも会の規約のなかで、選ばれるピアニストの条件として次のものがあるからです。

① 3年以上、生存及び所在が不明のピアニストは理事会がこれを除名することが出きる。
② 5年以上、新たなアルバムを上梓しないピアニストは、理事会がこれを除名することが出きる。

ということで選定されているピアニストの見直しをして資料を作っておかなければいけないのです。

良いこともあって、気が付かなかった新譜を確認できることで、このアルバムはそれで拾えたアルバムです。
この人はデヴュー作一つで100人入りしたひとでアルバムタイトルが「evolution/revolution」というものでタイトルと音楽がぴったり一致していて、かなりいれこんだ「太い線と大きな点」という記事にしました。
新しいアルバムがなかなか出ないと思っていたらこのアルバムが出ていたのでした。もちろん早速購入しました。



こうゆう人でマイアミで育って現在NYで活躍している人、年も不明ですがまだ若者です。

デヴュー作と同じメンバーにソプラノ・サックスが曲によって参加しています。このベースも良かったのを覚えています。

1曲目、息のあったメンバーでグンッとはじめてソプラノが入る、元気のよいジャズ。このソプラノの人は知りませんでしたが、マイアミで育ったみたいでべへラーノとそこらへんで知り合いだったのかもしれません。
2曲目はトリオ、演奏は主張であるというような、3人がそれぞれのポジションを演じる素晴らしい形があると思う。とても良いベース・ソロも健在だしドラムスも通していい。
3曲目ソプラノが入って、このソプラノも良い、ピアノ・トリオがいきてくるし、途中のソプラノ・ソロは熱演だと思う。
トリオで4曲目、淡い感じのバラッドが3曲目の激しさを受けて活きてきます。
この後2曲はソプラノが入って元気がいい曲ともう少し思索的な曲。この2曲の説明を端折ったのは実はその後の3曲の主張が急に強くなるからです。
前作で「進化と革命」というような、思想的というか社会学てきなタイトルで主張を繰り広げたベヘラーノ、このアルバムでもこの3曲を組曲にしてタイトル「潜在する力」三曲が「潜在」「変容」「活力」となるかれたの主張です。
「潜在」緊張感あるグループ演奏、熱いピアノ・ソロにベース・ソロ最後はドラムスのソロで登りつめて終演です。
次が「変容」は神秘的な生物の変化の過程のような曲、ここでもベース・ソロ
そして最後が「活力」で予想の通り、先鋭的なインタープレーでまさに「進化と革命」の続編に位置するアルバムでした。

あたらしいこのアルバムと入れ替えるかは別にして、もっとこのアルバム売れて欲しいのですが、みなさまよろしくお願いします。



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覚えていて買った LA BORDONA / MOSALINI BEYTELMANN CARATINI

2014-08-01 22:21:20 | 聞いてますCDいいと思う


中古屋さんで見ていてこの人たちのレベルをわかっているから、そしてラベル・ブリュだから買ったアルバム。この3人で作ったアルバムは持っています。
バンドネオンのホアン・ホセ・モサリーニのアルバムを買った時にネットで調べたら自分の記事が出てきたという「朦朧頭」でしたが以来名前は覚えています。

1曲目、この3人の組み合わせらしい、落ち着いたそれぞれの楽器をきちんと鳴らす始まりです。
2曲目「エル・チョクロ」を選んでいるのは、この3人が集まったのはこれが最初かもしれません。
しらべてみたらこの「LA BORDONA」は1982年の録音で、次が1983年に録音、もう一枚持っているのが「VIOLENTO」で1990年のアルバム、そちらではモンクの作品やミンガスの「フォーヴス知事の寓話」なども演っています。ほかに2枚間につくっているのでこれが最初のアルバムでした。
4曲目がフリアン・プラサの「ノクトウルナ」で5曲目が「ら・クンパルシータ」なので実力者同士が集まってまずは有名曲を披露したという感じでしょうか。
4曲目、ベースがリズムを弾きだし、ピアノがガンと弾けばジャズの香りも漂うかんじでそれが最後の作品につながっていったのでしょうか。
5曲目、ラクンパルシータも簡単には聞かさない、3人の楽器を上手く組み合わせてアレンジのたのしさみたいなものを聴かせる、いや3人をそれぞれきちんと聞かせるアルバムなのでしょうね。


LA BORDONA / MOSALINI BEYTELMANN CARATINI

Bandoneon– Juan Jose Mosalini
Double Bass– Patrice Caratini
Piano– Gustavo Beytelmann


1 La Bordona (Tango)
2 El Choclo (Tango)
3 Cardo Y Malvon (Tango)
4 Nocturna (Milonga)
5 La Cumparsita (Tango)
6 Inspiration (Tango)
7 Palomita Blanca (Valse)
8 Contrajajeando (Tango)
コメント (2)
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