二草庵摘録

本のレビューと散歩写真を中心に掲載しています。二草庵とは、わが茅屋のこと。最近は詩(ポエム)もアップしています。

悲運の先覚者と彼をささえた人びとの物語 ~吉村昭「長英逃亡」を読む

2022年01月18日 | 吉村昭
■吉村昭「長英逃亡」新潮文庫上下2巻(平成元年刊。原本は昭和59年毎日新聞社より刊行) 「桜田門外ノ変」とならび、上下2巻に及ぶ大作である。吉村さん、全精力を傾けたものと思われる。新聞連載という形式のためか、ところどころに挟まれたくり返しが気になる。それに、紋切り型というか、「またかね」といいたくなる“決まり文句”があちこち出てくるのはマイナス点。 純文学と銘打ってあるわけではないから、気にし . . . 本文を読む
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