二草庵摘録

本のレビューと散歩写真を中心に掲載しています。二草庵とは、わが茅屋のこと。最近は詩(ポエム)もアップしています。

わくわくわゐうゑを  2022-12(7月27日)

2022年07月28日 | 俳句・短歌・詩集
   (2014年7月 前橋)



だれかさんの記憶の端っこにぶら下がって
ゆらゆら揺れている。
小学校時代のポニーテールのあの娘(こ)や
片脚のないバッタ。
隣のじいさんのぼろぼろになった麦藁帽子。

かきくけころんで
ころんだところからあの日の紙芝居がはじまった。
丹下左膳や赤胴鈴之助や月光仮面。
ヒーローたちが格闘している
ほとんど馴れ合いだけどね。

あいうえ あの夢
夢の小屋から出たら
もうどこへもゆくところがなかった。
空は夏空。
きみも記憶の端っこで蝉の抜け殻となってひからびていないでさ

ひからびていないで
ほかの小屋をさがしに出かけよう。
何が演じられているか入ってみないとわからない。
木戸銭は有料だけど
チケットはだれだって買える値段。

「色が一つ欠けた虹」
そういうタイトルがへたな文字で書いてある。
この小屋にしよう この小屋に。
静まり返っているけど わくわくするよ。
わくわくわくわくわゐうゑを。

ささ わゐうゑをといってみよう
きみとぼくのこの世の最後に近い一幕。
静まり返っていているから
シナリオを書き役者を演じなくちゃならない。
「ん」でピリオドを打つつもりなんだけど。

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