二草庵摘録

本のレビューと散歩写真を中心に掲載しています。二草庵とは、わが茅屋のこと。最近は詩(ポエム)もアップしています。

上手宰詩集「二の舞」について

2023年07月01日 | 俳句・短歌・詩集
友人の上手宰(かみておさむ)さんが、「二の舞」というユニークなタイトルの詩集を贈呈して下さった。
三好達治賞をうけた前詩集の「しおり紐のしまい方」2018年に続き二冊目。
「言葉は誰かを抱きしめて滅びた遺跡のようだ」と。この一行に指先が震えた。
アリステア・マクラウドの小説のように言語が読み手の胸に沈んでくる。

詩人はことばそれ自体を生きる人種である。
流行作家とは違って、読まれても読まれなくても、詩人は詩(のようなもの)を書く。
アリストテレスは手のことを、いろいろなことをする前脚といっているそうである。
その“前脚”を使ってことばを刻むのが、詩人という動物なのだろう。

本書は啓示にとんだ優れた詩集である。

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