二草庵摘録

本のレビューと散歩写真を中心に掲載しています。二草庵とは、わが茅屋のこと。最近は詩(ポエム)もアップしています。

「やさいへの字」と「まぐろのいしざか」

2014年06月01日 | Blog & Photo
本の世界も分け入っていけば奥行は無限に近いけれど、身の回りの外界だって、負けず劣らず、途方もない奥行がある。
Topにあげたのは、「やさいへの字」という野菜の無人直売所。
もうつぶれたのかな?
いや、その時季がきたら、再開するつもりかもしれない。
あるいはおじいちゃんかおじちゃんが、入院していて、手がたりないのかもしれない。
いろいろな想像をかき立てる直売所。
やさいへの字という手書き文字がアートだし、なんといっても、すっとぼけた名前がgood!

すかしっぺ(・・・失礼)みたいなカタカナ表記の、しゃれのめした洋風のネーミングはさっぱり覚えられないけれど、これなら、一度見たらスッと頭に入りますよね。
いかが? (^皿^)ナハ


さて、こちらはまぐろのいしざか。
への字のようなおもしろさはないけれど、店舗外装のブルーのコンビネーションがけっこう目立つ。
どちらもネガカラーからのスキャン。
本日は久々に35ミリネガを現像してもらい、スキャンしたので、ここに数枚アップさせていただくことにします*´∀`)ノ







まあ、たいした写真はないけれど、フォトコンで入賞をねらおうというわけではないからご容赦を。
わたしの備忘録的な平凡極まる日常の一コマであります。

だけどだけど、こうしてスキャンした画像を眺めてあらためて痛感する。
なにをかというと、近ごろのデジカメが、一眼レフであろうが、ミラーレスであろうが、コンデジであろうが、往年の銀塩フィルムカメラ、ネガカラーフィルムに比較し、ほんとうによく写るということ。
あきれるばかり、よく写る。
しかし、何度もくり返すようで恐縮ながら、それはわたしの腕があがったのではない。
カメラによる画像の再現技術が飛躍的に向上したからなんですねぇ。
そこを勘違いしてはいけないだろう(´д`;;

あいまいで、危うく、しばしば不鮮明。
ああ、フィルムって、こんなに頼りないものだったのねぇ、と感心する。
WBだって天候や時間帯や、そのほかよくわからない理由によって、ころころ変わる。
「写真というのはね、撮ってみなくちゃわからないものなんだ。
だから、撮るんだけどね」
これは「はぐれ雲」をやっていたころ、だれだったか、仲間のひとりの口癖だったな。

写真には、こういう文字でしるす言語には還元できない「写真言語」がある。
それなりのセンスをそなえた人にしか通用しない独特な言語だけれど、その匣を開けて中を見ることができる人には、途方もないくらい広大&豊饒な世界が姿をあらわす。

このあいだ須賀敦子さんを読んでいて感じたのだけれど、彼女はカメラアイの持ち主なんですね。「雨の中を走る男たち」は映画のワンシーンを抜きにしては書くことができないだろう。イメージはそれほど鮮明で、ピュアな美しさと哀切感にあふれている。

さてわたしは、わたしのへの字を、明日もどこかで探すこととしよう。
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