二草庵摘録

本のレビューと散歩写真を中心に掲載しています。二草庵とは、わが茅屋のこと。最近は詩(ポエム)もアップしています。

「いわゆるA級戦犯」    小林よしのり

2010年02月07日 | 座談会・対談集・マンガその他
「戦争論」につづいて、本書を読みおえたので、感想をつづっておこう。 わたしはこれまで、マンガにはまったくといっていいほど、無関心を通してきた。 「マンガで日本の歴史を学ぶような昨今の風潮は、こまったものがある」 ごく最近まで、そういった発言をくり返していた。 まあ、その考えを180°転換するつもりはないけれど、小林よしのりは例外と、とりあえず、いっておきたい。 人間の身体は、細胞の分子レベルでは、 . . . 本文を読む
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戦争論   小林よしのり

2010年02月05日 | 座談会・対談集・マンガその他
マンガにも昭和史にも、たいした関心はこれまでなかった。 とくに、昭和史は、まだあまりに生々しく、とても「歴史」としてつきあえるしろものではない、・・・と漠然と考えていた。 だから、わたしの知識は、明治維新、あるいはせいぜい日露戦争あたりで、止まっていた。 昭和史とは、大正末年に生まれた父母のものであり、昭和20年代生まれの、わたしの「時代」でもあって、そういった近過去を、たとえば学問や、知的好奇心 . . . 本文を読む
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吉本隆明1968   鹿島茂

2010年02月02日 | エッセイ(国内)
友人にいただいた本。 こんなことでもなかったら、読まずにすましていたろう。 「鹿島さん、苦手なジャンルには手を出さないほうがいいのに・・・」 書店の新刊の棚で見かけたときのファースト・インプレはそんな感じだった。 吉本隆明について論じることは、そうたやすいことではない。 評者にとってまことに手強い、巨大な「試金石」といえる存在だから、大抵はぶつかったほうが、砕け散ってバラバラにされてしまうのであ . . . 本文を読む
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