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「アジア開放の聖戦」で犠牲になったアジアの人々・・・アジア太平洋戦争による日本の戦争加害を考える

2024年08月16日 06時20分09秒 | 記録しておきたいヒト・モノ・本・映画
8月15日になると「310万人が犠牲となったアジア太平洋戦争」と報道されるのだが、8月15日はポツダム宣言受諾を表明した日であって戦争は続いていたし、日本人だけが戦争犠牲者ではない。ちなみに国際法上の太平洋戦争の終結は9月2日の調印式だ。
 
日本の近代史としてのみならず、どれだけアジア諸国に犠牲者を出したかを考える世界史的な観点で俯瞰しないから、いまだに「アジア開放の聖戦」と礼賛し、不都合な情報を突きつけられると自虐史観だと断じる人物が後を絶たないのではないだろうか。
 
そこでアジア太平洋戦争の各国別犠牲者を検索したら「社会実状データ図録」というサイトをみつけたので、興味ある方はご参照してほしい。
サイト運営者の本川裕さん作成したアジア各国の戦争犠牲者の表。大変な労作なので多くの人にみて欲しい。
 
各国公表の元データの信憑性はともかく、帝国陸軍は戦国時代さながらに戦闘が長引くと食料は現地調達を将兵に強いていたので、種モミまで盗まれた現地人と敵対関係になった地域があったことは史実で、ビルマやフィリピンの戦記によく出てくる。
 
日中戦争に従軍してシベリア抑留を経験した老人から、何か月も風呂にはいらず着たきり雀で食事も十分でなかったから、強姦略奪くらいしか楽しみがなかったと聞いて絶句したことがある。
 
もちろんインパール戦で勇名を馳せた高田58連隊の宮崎友三郎中将のように、将兵が民間人に乱暴狼藉をはたらかないように、村の入り口に歩哨をたて将兵の立ち入りを禁じ、食料調達は軍票で購入するか物々交換を厳命した名将もいた。
 
バイアスなしで冷徹に歴史を俯瞰すること。そうでないと同じことを繰り返すし、犠牲者も浮かばれない。