福島の埋文収蔵品に、滑石にしては光沢のある見事な玦状耳飾り(けつじょうみみかざり)を発見。
通常は柔らかい滑石や蛇紋岩で作られた扁平な形状なのに、色や素材感がヒスイっぽい上に、ぽってりと膨らんだ円錐台状の造形も見事。
また加工も丁寧で、とても縄文前期の遺物とは思えない(笑)
埋文に蛍光X線分析機はあっても、比較するための硬玉ヒスイのチャートがないので未測定とのことだが、それなら比重測定をしては如何?と門外漢のクセに生意気なアドバイス。左下の土製耳飾りは群馬との交易品か?中央の土製腕輪も珍しい。
国内出土の石製装身具で、比重3を超えるものはヒスイ以外に見当たらないのではないだろうか?
他にも滑石ともヒスイとも見える弥生時代の小型勾玉もあり、比重が3以上あればヒスイである「蓋然性高い」のではないでしょうか?と考古学の著作にありがちな文言でもっともらしく説明したら、「比重測定ですかぁ!」と意表を突かれた様子。
形状と加工精度もすばらしい玦状耳飾りが、もしヒスイであったなら希少性が高く、国宝認定されて来館者がワンサカ押し寄せますよぅ!と、無責任な立場でアオリ運転( ´艸`)
もっとも玦状耳飾りは前期の遺物だし、その時代のヒスイ加工は不定形の大珠がやっと出てくるくらいだからヒスイである可能性は低く、滑石ではないかと思う。それにしても見事な造形で珍品ではある。
赤瑪瑙かと思ったらコハク!さすが東北です。
福島は各地の土器様式の影響を受けた土器も面白いが、石製品も面白い。
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