穴水から能登町にかけての海岸通りは、いりくんだリアス式海岸の奥に小さな漁村が点在して、まことに風光明媚で能登で一番好きなエリアだ。
漆器回収で久しぶりに訪れたが、この地域に典型的な入江の最奥部を流れる小川が船泊りになった小さな漁村の数々が随分と寂れていた。
震災がなくても漁船を引き揚げる舟屋や、ガラスの浮き球は無くなっていく運命なのだが、これは庶民の民具として使われてきた「家具膳」も同じで、能登の人でも輪島漆器は高級品だからと、つかったことのない人は多い。
ガラスの浮き球は私の保育園時代の糸魚川市でも珍しくなっていた。
穴水マリーナには液状化の噴砂(ふんさ)の山ができていた。
コンクリート舗装は平にみえても、この砂山と地下水が噴出した分は内部は空洞化しているので、放置しておいては周囲のホイスト(平行式クレーン)の鉄骨造構造物も倒壊する恐れがあるから痛手だろう。
穴水マリーナはともかく、わたしの桃源郷の小規模な漁村は復旧されずに消滅していくのだろうな。
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