to be with my dogs

犬と私と羊...合言葉は「自然体」

「羊追い」とボーダーコリーの能力

2011年10月25日 | Sheep dog

日曜日、o-papaと蒼太は、「羊追い」の練習に行きました。

日本では、あまりメジャーなドッグスポーツではありませんが、隠れた根強いファンがいます。

ボーダーコリーと一緒に暮らしている方は、一度は羊に合わせてみたいと思うことでしょう。

ボーダーコリーの本来の姿は「牧羊犬」です。

彼らは、羊を見ると追いたくなり、それを動かしてみたくなる習性を持っています。

現状、日本で、飼育されているボーダーコリーのほとんどはショードックの子どもが多いです。

これらをショータイプとすると、アジリティーやディスクといった競技用に繁殖されたり、

その能力が高いタイプの子たちを、スポーツタイプと言うようです。

そして、羊を追うことを目的として繁殖された子たちをワーキングタイプと言います。

蒼太は、スポーツタイプとワーキングタイプの中間くらいの位置づけです。

 

このタイプの違いは、羊の追い方にも特徴的に表れてきます。

前2つのタイプは、羊を追うか追わないか、どちらかに分かれます。

これは、繁殖の過程で、羊を追う個体をことさら重要視して繁殖がされていないためです。

追う場合にも、追い方が微妙に違って、「追うけど散らかす」場合が多いです。

 

ワーキングタイプは、羊追いのために厳選されて繁殖されてきているので、

「羊をまとめて連れてきます」

 

蒼太が初めて羊を追った日に私が驚いたのは、

羊の追い方も、まとめ方も、連れてくることも教えていない、知らない蒼太が、

羊の群れの背後にまわり込み、o-papaのもとへ連れてくるということを、

いとも簡単にやってのけたことです。

 

この群れの背後に回り込むという動作は、ボーダーコリーならではの行動だそうです。

他の犬種の場合、羊の群れに一直線に向かうのが普通だそうです。

 

そして、ボーダーコリーは視線を使って羊をコントロールするのですが、

この強さは個体様々です。

蒼太は、中の上くらいです。

ちょっと、気の強い羊が混ざっていると、一瞬ですが目をそらす。

それによって、羊が「こいつは弱い」と見限る。→動かない。。。

 

私は、かつて2度ほど、400mほど離れた位置にいる羊に向かって、まわり込む

アウトランと呼ばれる動作の素晴らしい犬を見たことがあります。

その犬は、強い目力を持ち合わせていて、羊に近づく際に、羊に気づかれないように、

フェンスギリギリを舐めるように走り、羊の後ろに回り込むという技を見せてくれた。

その犬の練習している場所は、狭い場所でその技を常日頃磨き込んでいる訳ではありません。

だけど、その犬は、本場のイギリスに渡航した際に日本では400mでしたが、

イギリスではさらに遠い距離にいる羊に対して、現地の人たちに絶賛されたほどの

アウトランを魅せたのです。

このことは、その犬が、自分の内面を熟知し、なおかつその犬のDNAに刻み込まれた

能力を自分で引き出し使用したとしか言いようがない事実なのです。

 

本能の話になると、良く言われるのが、羊追いは本能を使い人から離れて作業をするので、

アジリティーや訓練などの人の傍での作業とは相反するため

アジリティーをするなら、シープはやらない方が良いという考え方です。

その逆もしかり。

昔、アジリティーをやっていると良く言われたのは、訓練をやると脚側を叩き込むので、

アジリティーができなくなる。。。

私自身は、これ全部やってきたので、全く影響がないことは良く知っている(笑)

犬はとっても賢い生き物で、きちんと自分を使い分けることができるのだ。

 

よく、お父さんだとイイ子なのに、私だとダメなんていうのも、犬がひとによって

自分を使い分けてるってことだと思うのです。

何か上手くいかない理由をあれをしたからだと何かのせいにするのは楽だと思う。

そう思えば理由も付くし、自分も慰められる。

私は、それをしたくなかった。それだけだ。

そして、私は、彼らの秘められた能力を開花させてやりたいと強く思うのです。

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