旅と歴史

全国各地の史跡を取り上げて紹介しています。

額安寺

2023年05月02日 | 旅 歴史

 奈良県大和郡山市額田部寺町に額安寺(かくあんじ)があります。
 額安寺は真言律宗のお寺で、額田(ぬかた)寺ともいわれます。この地は飛鳥時代の推古天皇29年(621)に聖徳太子が熊凝精舎(くまごりしょうじゃ)を置いた旧地で、寺は大安寺の前身といわれています。推古天皇の額に悪瘡ができ、薬師如来像を造って祈願したところ全快したため、額安寺と名付けられたそうです。
 この付近は古代水運の要所で外国使臣や文物の上陸場所で,賑わっていました。額安寺には金堂、三重塔、倉、食堂、僧房が建ち並び、壮大な七堂伽藍の大寺でした。しかし後に衰退し、鎌倉時代には僧・忍性らによって一時復興されましたが、のち兵火のため講堂一宇(今の本堂)を残すのみとなってしまいました。

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