オクテック ガレージ ブログ OKU-TEC garage

大した人生ではないけれど,それでも読み返せば思い出されるあのときのこと.消えないように,そして生きた証になるように

ガレージ整理 倒れそうなので枝打ちした貝塚伊吹のその後 安らかにお眠りください

2013-10-18 05:36:03 | 自宅の整理
台風の強風にあおられて倒れそうになっていた貝塚伊吹と言う名の木.




とりあえず倒壊して通行人に被害が及ばないようにと枝打ちしたのが先日の話し




伐採した枝葉の量も結構あってこの処分がまた面倒.




50センチくらいに切って紐で束ねると,燃やせるゴミの日なら少しずつなら収集してくれるので,片付けることにしました.

とりあえずこのままここに置いておけないので一旦軽トラックの荷台に積み込むことにしたのですが,

積み込み作業をしていると,人間一旦整理をはじめると不思議なもので,全部スッキリしたいという欲求に
駆り立てられ,木も倒してスッキリしたくなってしまいました.

できれば根っ子も残さず抜き去りたいので幹を根元で切り倒さずに傾いた木をそのままウインチで引き倒おそうと
考えていました.



ウインチ一本では長さが足りないので,レバーブロックをジョイントして牽引します.




ウインチはホームセンターで買った安物,それでも能力が2トンと書いてあります.
片やレバーブロックの方は3/4トン,すなわち750Kg.

ウインチの長いハンドルを操作しますが,ハンドルが重くて思うように引き寄せられません.
さすが“おもちゃ”です.




対してレバーブロックはハンドルは短いですが確実に巻き上げていってくれます.

さすが世界に誇る日本の『KITO(キトー)』製.

様子見しながら引き寄せていったのですが,少し傾いて来てはいるものの意外と強く,試しに乗って揺すってみましたが
ピクリとも動きません.

一本吊りではこれが限界.軽トラックで引き倒そうなんて甘い考えでした.





強風であおられて倒れそうになったということは,風の力ってすごいなあと思ってしまいました.

軽トラックを横付けして牽引フックにチェーンブロックを掛けて二本引きすることにしました.




このチェーンブロックも国産の『バイタル工業』

一歩間違えると命に関わるこれら吊り上げツールはやっぱり日本製だと感じます.



チェーンブロックとレバーブロックを交互に操作して片荷(かたに)にならないように引き寄せます.





さらに引き寄せますがチェーンブロックには余裕があるものの軽トラックの方が負けて動いてしまいます.
これまた限界です.

根っ子をみると地面が少し浮き上がってきています.




開始から2時間半が経過し,夕方5時.
思うようにはかどらないため若干疲れが出てきたので,一旦中止にしようと思ったのですが,傾いた木が元に戻らず
そのまま駐車場に出っ張ったままなのでそうはいきません.

もう後戻りは出来ない所に来てしまっていました.


オッサンエネルギーを振り絞り,さらにもう一基,チェーンブロックを持ってきて三本引きしてみることにしました.

もうアドレナリンが出まくっているという感じです.




おもちゃウインチとキトーのペア,そして二基のバイタル工業製チェーンブロックのタッグでアタックです.


通る人の冷たい視線を感じつつ,近所の人からは通る度に声を掛けられ・・・ふ~




けっこう傾いてきました.




根っ子の浮き上がり方も着実に増していっています.




ある程度倒れてくると木の(倒れている)角度に対して引き寄せる作用の効率が悪くなるため,幾ら引き寄せても
倒れることに寄与しなくなってきます.

牽引三兄弟(プラスおもちゃ)による引き寄せ作戦もここで終了です.






横たえた木の上に乗ってジャンプしましたが,まったく揺れもしません.
実はこのとき,鈍くさくもひっくり返ってお尻から落っこちてしまいました.

周囲を見渡し何事も無かったかのように演じたものの,お尻を強打して涙ちょちょ切れてしまいました.


今度は横から引き寄せてみることにしました.
すこし手応えがありそう・・・





ということで,軽トラックで根こそぎ引っ張ることにしました.

右に振ったら,お次は左に・・・・






左に振ったら,お次は右に・・・・





軽トラックで引っこ抜けるかと思ったのですが,家側の根は浅いものの,駐車場側の根は深く,全く抜ける気配が
感じられません.




開始から四時間半
もう体力の限界に近付いてきました.

でもこのまま次の日曜までここに置いて置く訳にはいきません.
もはや自分との闘いになってきました.

とりあえず根っ子で一旦切り落とすことにしました.

切るといっても電動丸ノコで切れるのはせいぜい深さ5センチほど.
あとは大工道具の手引きノコギリのみ.




体力奪ってくれます.
チェーンソーが有ればとつくづく思いました.

夜七時を回り照明が炊かれました.
ナイトゲーム突入です.



ひたすらノコギリを引きます.
もう無心です.




こうゆうときの切り方は,同じ場所をずっと切るのではなく,いろんな角度から切ると良いとされています・・・が,
もうそんなどころではなく,単にしんどいだけです.




なんとか切れました.ふ~
太さ30センチくらいでしょうか.




このままでは長いので先っちょの細い方を切ったのですが,これもしんどいです.




この場所に置いておく訳にもいかないのですが,短く切ったとはいえ簡単に移動できるおもさではないので,
軽トラックで引っ張って移動させました.




とりあえず根っ子はまだ残ったままですが,何とか幹は撤去できました.


後日,市役所に処分について尋ねたのですが,

「太さは15センチまでしか処理出来ません」と断られてしまいました.

「いやいや太さ30センチはあるので,どうしたらいいですか?」との問いかけに,職員さんからは

「チェーンソーとかで小さくしてもらうしかないですね」と.

「そんなもの一般家庭にないですやん」と言うと,

「そうですよね」っと.

これは何とかなりそうかと思ったものの.

「そう言われましても,破砕機の能力が15センチまでなので・・・」とあえなく撃沈.


諦めてチェーンソーをレンタルしてくれる所が無いか,はたまたオークションで探すかすることにしました.




更に後日談.
最近ブログを通じてお友達になった「kagayakiさん」
わりとアーティステックな所があって,この木を見て「ベンチにしたら良いのが出来そうな気がする」と
前向きな意見が出てびっくり.

「是非会社の前にベンチとして使わせて欲しい」というので,お譲りすることにしました.
(ここの行(くだり)は半分私の妄想です)

でも,実家にはチェーンソーをお持ちというので,お借り出来そうな雰囲気になってきました.


そのときは,勿論15センチに刻まずに,『kagayaki & OKUTEC」コラボでステキなベンチに変身させます.
(とプレッシャーを与えておく)


さいごに
樹齢の長い木には魂が宿ると後から知りました.
最初はそんなことも考えず,ただ邪魔なのと危険なので撤去したいという思いから,何も気に掛けず
切り始めたのですが,すこし悔やまれる思いがしました.
切ってからでは遅いかともおもったのですが,我流ではありますが1週間ほど塩とお酒で弔いをいたしました.


“たぶん「貝塚伊吹」と言う名の木さん,切ってしまってごめんなさいね.
安らかにお眠りください.”



ではまた