キッチンユニットの嵩上げ台座もそこそこ完成してきたので、壁にキッチンパネルを貼ることにしました。
電気工事屋をしている幼なじみからいろいろ教わりながら作業しているのですが、壁は汚れに強いキッチンパネルを貼るか材料屋さんに当てがあるならステンレス板でも
いいよと教えてくれました。
行きつけのステンレス屋さんは随分前に無くなってしまったし、ステンレスの壁って何かレストランとかの厨房みたいな感じがしたのでキッチンパネルを貼ることにしたのですが、
さて「キッチンパネル」って何?ってな感じでした。
聞いたことがあるようなないような。古い我が家の現台所はタイル貼り。それまで他人のキッチンなんて気にもしなかったので知識は皆無。
ホームセンターに行けば普通に売っていましたが、前情報の通りに結構な値段がします。普通の合板と同じ3×6サイズで7千円ほど。床から天井まで
貼ろうとすると3×8サイズとなり8千円ほどします。
3×8サイズとなると軽トラの荷台からはみ出るのですが、割れやすいと聞いたので合板を繋いで荷台を延長し3×6サイズを1枚、3×8サイズを3枚、専用の接着剤に
仮止め用の両面テープ買ってきました。
費用は4万円ほど。キッチンユニット以外で一番高い材料代になりました。
反りがでるので立てかけずに床に平置きしなければならず、置いておくのも邪魔なものでした。
キッチンパネルを貼る前のチェックで二枚重ねで貼ったボードに一ヶ所、コンセントの開口をし忘れていたことに気付きました。
記憶をたどっても図面を見てもそこにあるはずのコンセント。
まあコンセントは多いから一つくらい無くてもいいかと思ったのですが、天井裏を覗いて見えたPF管を見たら、やっぱり見つけたらんとアカンやんって思ってしまいました。
一枚目を貼ったときの記録写真を見るとちゃんと開口してあるのが分かります。
吊戸棚の付く壁は重さに耐えるように合板を二枚重ねにしていますが、レンジ周りは消防法の制約でボードを二枚重ねにしてあります。
気付いた時には時すでに遅し。二枚目を剥がして場所を特定するにも吊戸棚を外さないといけないし、何十本も打ったネジを外すのも面倒。
なので作業中に撮った写真を参考に開口場所を探し出すことにしました。
目星をつけて大体であけて探してもいいですが、コンセントの開口も無駄がないようにあけてきたので、何か適当にあけてそこから探るようにボードをガリガリ切るのは
性に合わないので、一発必中でいけるるように写真に写ったけがいた線やネジの頭を頼りに位置を割り出しました。
有ると便利なコンセント開口治具。
中心位置に治具を置いて、二か所をホールソーで抜けば、あとは穴を繋ぐようにノコで切るだけなので開口がすっきり簡単にできます。
ホールソーを入れる瞬間。
面倒でも吊戸棚を下ろして二枚目のボードをめくるのが正解かと頭の中で錯綜しまくりです。
物理的には失敗してもその部分だけボードを貼りなおすことは容易ですし、上にキッチンパネルを貼るので何ら問題ないのですが、思っていた通りにできなかったという
「失敗」を許せない思考があって、「あかんかっても何とかなるさ」と思える性格がうらやましいしです。
これって一種の病気みたいなものなので直さないといけないといつも思ってはいるのですが・・・・。
けがいた線が残っていたのと写真があったおかげで無時開通。
良かったと思う反面、次こんなことがあっても「まあいいか」と思えない実績を積み上げただけだったようにも思えます。
さてここからが本題のキッチンパネル貼り。
キッチンパネルを貼る壁ですが、幼なじみからキッチンパネルを貼る際にキッチントップや吊戸棚に少し飲み込ます(入り込む)ようにしておくと、
キッチンパネルの切り口が汚くても影響しないと教えてもらったので、吊戸棚はスペーサーを入れて壁から浮かせて取り付けてあります。
こういうことを「パネル先付け納まり」と言い、設置してある吊戸棚やキッチンユニットに合わせてキッチンパネルを切って貼ることを「パネル後付け納まり」と
言うと施工説明書に書いてありました。
深く気にせず「パネル先付け納まり」にしたのですが、その名の通り先に貼らないといけなくて、そうなると今ついている吊戸棚を全部下さなければならず、
ちょっとテンション下がりました。
kagayakiさんから「もう下したらダメですよ」と言われたのを思い出しながら、泣きながら外しました。
キッチンパネルは「アイカ工業」というメーカー製で断トツのシェアだとどこかに書いてありました。
初めて扱う素材でしたがちゃんと施工説明書が同梱してあり助かりました。それによると角部はクラックが入りやすく複数枚で割付せよとあり、
窓周りなどでクロスが裂けないないようにプラスターボードを窓枠角で割り付けしないようにカットする工法と全く違うと知りました。
コンセントの開口なども6Rで丸みをつけろと具体的に指定してあったりと、粘りがない材料というのが伝わってきました。
キッチンパネルのカットですが左端は窓枠の一部となるため上下の角のカットが必要。吊戸棚より一段レンジフードが上がっているので段付きにすること。
後はコンセントの開口。
コンセントの開口位置について壁の端から何センチ、天井から何センチとしてもいいですが、たぶん間違うだろうと思ったのでレーザーで墨だしして
直接キッチンパネルに書き込むことにしました。
寸法出しや貼り付けがしやすいように、下端に合板を貼ってそこに乗せて作業するようにしました。
割れやすいと聞いたものの、どれくらいで割れるのかも分からないので、おっかなびっくり、恐る恐るの作業です。
試しに不要なところをホールソーで抜いてみたのですが切削時に独特の匂いがしたのが第一印象でした。
例えるなら電気のプリント基板(それも安い紙フェノール(ベーク)基板)が焼けるときの匂いに似ていました。自分で回路を組んで初めて通電させたときに
失敗してショートさせてしまった時の苦い思い出を彷彿させる匂いです。
表面は硬く、キーンという音がしながら切れて表面層を抜けるとガサガサと石膏を削るように粉を噴きながら切れていきます。裏面はまた違う素材で
表面ほどではないですが少し硬い材質で出来ています。
刃は表側から入れろと書いてあるのは硬くて脆いためで、裏側も当て板をしていないと突き抜けた際に切り口が少し欠ける傾向がありました。
DIYでキッチンパネルを貼った人のサイトを見るとカッターで簡単に切れるとあったので、アクリルカッターで切ってみましたが、言うほど簡単ではなく
何度も何度も切り込みを入れる作業はそう容易いと思えず、全然嘘やんと思ってしまいました。
窓枠の部分のカットは手引きのノコでやってみました。こっちの方が早いですがそれでも距離が長いと結構しんどいだろうと思います。
本来なら切り込みを入れずに分割するように割付しないといけないのかもしれませんが、合口は3mm以上隙間をあけて目地を付けてコーキングにするか
ジョイナーでつなげよとあり、あまり継ぎ目を付けたくなかったなかったのと、窓枠に入り込む面積が小さく下地の合板も一枚で仕上げてあるので
地震がきても大して応力も掛からないだろうと思ったので、分割割付にしませんでした。
角は念のためにΦ16のホールソーで抜いて大きめにR(8R)にしてあります。
コンセントの開口はキッチンパネルの外形のカットを先に済ませておいてそれを実際に壁に押し当てて、レーザーを当ててけがきました。
開口はホールソーの刃を表面からだけでなく念のために裏面からも入れました。
表面を切るときの黒板を爪で引っ掻くような甲高い音はあまり気持ちいいものではありません。
カットし終わったキッチンパネル。
「不慣れ&高価な材料」が相まって、カットするだけでかなり気を遣いました。
仮付けして様子見です。
窓枠の納まりもなんとかうまくできました。
このあと、これを貼るという作業があるのですがやったことがないだけに不安でいっぱいです。
続きはまた次回。
ではまた。