ガレージで作業する際に工具が入っているツールキャビネットを開けると、使う出番のない工具がたくさん入っていてる。
小さなラジオペンチから大きなモンキーレンチやパイプレンチ、サイズが被った六角レンチやスパナ、メガネレンチが何本も入っている。
ベアリングを打ち込んだり引き抜いたりする工具なんて、かさばる癖にモーターを分解するときくらいしか出番はないし、そもそもそんな機会はめったにない。
かといって無いと作業ができないので使用頻度が少なくても捨てるに捨てれない。
ごちゃついていると使いたいときに取りにくいし、片付けるのもやりにくく、何とかしたいとずっと思ってきた。
若い間は後先考えずに、「要るか?」と聞かれたら使う予定もないのに貰ってきたり、使えそうと思ったらスクラップからでも貰ってきた。
当時は「あんなことしよう、こんなもの作ろう」って考えるだけで楽しくて、使いもしない工具や機械に囲まれることが幸せだったりした。
時間は流れ、実際にそれらを生かせたのは数パーセントにも満たなくて、今はもっとシンプルに小奇麗な工具を必要最低限だけ置いて、
整然としたガレージにしていけたらと思っている。
コロナ禍になって在宅勤務が導入され、通勤時間と言うものが無くなって昼休みも家で過ごせる。必然的にガレージにいる時間が増えたので
合間をぬってガレージの整理をすることにしました。
とりあえず部品を入れたコンテナケースを棚から下ろしてみたらHIDの部材がいくつか出てきた。
今やヘッドライトと言ったらLEDだけど、HIDがはやり始めたときはその劇的な明るさにはすごく惹かれるものがありました。
バイク用のHIDは余り無く、多くの人は車用を流用・改造して使っていました。
HIDをバイクに転用するときに問題となったのはハイ・ローの切り替え。
HIDのランプ(バーナー)はハロゲンランプのように複数の発光部(フィラメント)を持てないために、車ではロービームをHIDにして、
パッシングやハイビームは別のライトにハロゲンランプを入れて別々のライトで使い分けていました。
バイクのヘッドライトと言えば丸目一灯や角目一灯といった具合に真ん中に一灯あるだけなので、初期のころはロー側に光軸が合うように
バーナーに細工をして使っていました。ハイビームが使えませんでしたがそれでもハロゲンよりも明るくてよかったでした。
その後バイク用にバーナーが前後にスライドするものが現れてハイ・ロー切り替えれるようになりましたが、故障もそれなりにあったり、
Amazonなんてない時代なのでそもそも高価で買えませんでした。
しばらくすると車でも一つのライトでハイ・ローが切り替えれるものが出てきました。
これはヘッドライトの中にソレノイドが付いていて遮蔽板を動かしてハイとローを切り替えるというもので、メーカーが純正採用しているだけあって
信頼性は高いものでした。
ハイとローを切り替えられるものを「バイキセノン」(どっかのメーカーの商標みたい)といい、自分はそれをバイクのヘッドライトに
移植することを考えました。
バイクのライトに収まるようにリフレクターがあまり大きくない車種のものを選んで買いあさりました。
結局は改造もすることもなく月日が流れ、バイクに乗ることも減ってやがてAmazonでバイク用のLEDが2~3千円で買えるようになってしまいました。
時間が追い越していったというか、時代に乗り遅れたというのでしょうか。
さてこのまま捨ててしまうか、だめもとでオークションにでも出してみようか。
そんなことを考えている今日この頃です。
まだ他にも似たようなものがあるので、また出てきたら紹介したいと思います。
ではまた