温泉逍遥

思いつきで巡った各地の温泉(主に日帰り温泉)を写真と共に紹介します。取り上げるのは原則的に源泉掛け流しの温泉です。

あすなろ温泉(七戸)

2010年12月07日 | 青森県
 
青森県には「あすなろ温泉」が2~3軒ほどありますが、今回取り上げれるのは七戸町にある方です。
国道4号と七戸バイパス(建設中)の中間、七戸の町外れに位置しており、ジャスコに近く、廃止された南部縦貫鉄道の七戸駅跡もほぼ目の前。青森県の温泉公衆浴場らしく、昭和の頃から時計の針が止まったような寂れた建物で、看板が無ければ民家と勘違いしそうな佇まいです。


浴室中央に浴槽が据えられ、それを挟む形で左右両側にカランが計24ヵ所並んでいます。浴室奥にはサウナ室が設置され、当然水風呂もあります。カランは青森県標準の押しバネ式で、シャワーも壁直付の固定式。
タイル貼りの浴槽は2分割されていますが、その違いはいまいちわからず。浴槽中央にはやはりタイル貼りの円筒状の湯口が飛び出ており、そこからコンモリ表面を盛り上げながらたくさんのお湯が供給され、洗い場へ豪快に溢れ出しています。大量のオーバーフローを目にしながら新鮮なお湯に浸かるって、本当に気持ちいいもんですね。

薄いほうじ茶のような褐色透明・ほとんど無味無臭で、つるすべ感はっきり。お湯に入ると細かい泡がたくさん肌に付着します。源泉温度から若干下げるために加水されているようですが、全く気になりません(というか気づきません)。湯上りもさっぱり爽快です。

設備面はごく普通の銭湯で、わざわざ足を伸ばすほどではないかと思いますが、お湯の新鮮さは素晴らしく、温泉ファンも十分納得できるのではないでしょうか。
この界隈は東八甲田温泉やさかた温泉など、似たような泉質の温泉浴場が何軒かありますが、そのいずれも豊富な湯量を誇っているので、そんな温泉を身近に利用できる地元の方が、本当に羨ましい限りです。


笊田泉
アルカリ性単純温泉 45.8℃ pH不明 溶存物質0.369g/kg(成分総計も同数値)

東北新幹線・七戸十和田駅より徒歩40分(3.1km)(歩いて風呂入りに行くような距離じゃないですよね…)
青森県上北郡七戸町字笊田川久保54-1  地図
0176-62-6472

9:00~22:00
280円
100円リターン式ロッカー(貴重品用の小サイズ)あり、ドライヤー20円、石鹸類は販売

私の好み:★★
コメント (4)
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東北温泉

2010年12月07日 | 青森県

青い森鉄道・乙供駅から近い温泉旅館。東北地方に湧く温泉であることに間違いありませんが、上北郡東北町にあるから東北温泉なわけです。でもGoogleで「東北温泉」で検索しても、当温泉に関する事項はあまり上位にヒットせず、東北地方の温泉に関するポータルサイト的なページばかりが出てきてしまうのが、ちょっと悲しいところ。おそらくこの記事もgoogleではめちゃくちゃ下位のまま浮かび上がらないこと必至…。
ちなみに県内では珍しい黒湯を楽しめる温泉として、ファンの間では結構名が知れ渡っているみたいです。以前はかなり鄙びた建物でしたが、最近前面改築され、鉄筋造の立派な施設に生まれ変わりました。玄関・ホール・脱衣所・浴室、どこも綺麗です。

 
青森県の温泉公衆浴場は、どれだけ新しい施設でもカランは昔ながらの押しバネ式に拘るところが多く、この東北温泉もご多分に漏れません。広い洗い場にはオールドスタイルのカランがズラっと並んでいます。内湯は、大きなガラス窓に面した主浴槽の他、壁際に高温槽(といっても大して熱くない)・泡風呂・電気風呂・子供風呂・水風呂、そしてサウナが横並び、バラエティに富んでいます。

 
緩やかに傾斜している屋外の敷地は潅木がたくさん植えられた庭園で、みんな丸く刈られちゃっているのが芸に欠ける気もしますが、それはともかく、この庭園の中に露天風呂が設けられていて、湯に浸かるとちょうどこの庭園を見上げるような感じになって、なかなかいい気持ちです。

さて肝心のお湯。コーヒーのような黒に近い濃い褐色で、透明度は30cm程でしょうか、底は全然見えません。ほぼ無味ながら、たまごのような(似て非なる)硫黄的匂いが湯口で弱く香っていました。つるつるすべすべ気持ちよい浴感です。露天風呂では湯口付近で若干の泡つきもありました。内湯も露天も掛け流し。カランから出てくるお湯も源泉です。


館内の説明には「黒い湯と思われる北海道から東京までの数十ケ所を(上述の教授氏に)分析してもらった結果、この湯の黒さは最も高い数値となりました。東京以南については、インターネット及び電話での調査の結果、一番黒い湯と判明致しました」と書かれています。先生、本当ですかぁ? ちょっと首を傾げたくなりますが、まぁ確かに東北地方でこの黒さは珍しいかもしれません。またこの説明掲示ではモール泉を謳っており、確かに褐色でつるすべ感の強い特徴はモール泉ならではですが、いわゆるフミン由来のモール臭はあまり感じられず、つるすべ浴感も他のモール泉に比べたらそんなに強いわけでもないような気がしました(蛇足ですが、私の自宅の近所にある「湯快爽快・くりひら」の方が循環しているくせに余程ヌルヌルスベスベします)。本格的なモール泉である北海道の十勝川温泉や、黒湯の本場である東京の城南地区・横浜・川崎の温泉を知っちゃうと、ちょっと物足りなさを感じてしまいますが、東北地方においては確かに個性的な存在感を放っているように思います。モール泉という点に拘るから余計なことを言いたくなっちゃいますが、お湯そのものは良好ですし、浴槽もいろいろあって使い勝手が良いので、浴場としては十分評価できると思います。いつも混んでいるのが、その証拠。



上笹橋温泉(再)
単純温泉 47.5℃ pH8.4 400L/min 溶存物質0.5917g/kg(成分総計も同数値)

青い森鉄道・乙供駅より徒歩6~7分(約600m)
青森県上北郡東北町字上笹橋21-18  地図
0175-63-3715
ホームページ

5:00~23:00
270円
100円リターン式ロッカー・ドライヤーあり、石鹸類は販売

私の好み:★★
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上北温泉郷 水明温泉

2010年12月07日 | 青森県
 
上北町駅の南方、周囲を畑と林で囲まれた静かな環境の中にポツンと建つ、青森県によくある公衆浴場を兼ねた温泉旅館です。周囲には何もありませんが、道路沿いに目立つ看板とLED式電光掲示板が立っているので、通り過ぎちゃうことはないでしょう。外観は旅館らしくない地味な印象を受けますが、内部は改装されていて綺麗です。


浴室にはシャワー付きカランが9ヶ所、正面奥に内湯。この内湯は同じ大きさ(4人サイズ)で二つに分かれており、一見すると両方とも同じように見えるのですが、片方は湯面に白い泡の膜が張られており、もう一方にはそれがありません。それぞれに源泉を投入する湯口代わりの蛇口があって、前者の方がお湯を勢いよく出しているので(というか後者の方は蛇口を開けられない)、湯船に注がれた時の勢いか、あるいはお湯の新鮮さによるものか、そのいずれかによって泡が多く発生しているんだと思います。実際に湯船へ入っても前者ですと薄らながら肌に気泡が付着しました。その代わりちょっと熱めです。尚、この状態はいつもなのか、それとも私の訪問時だけなのかは、よくわかりません。


屋外のテラスには露天風呂もあって、こちらのお湯も内湯同様の泡付きがありました。内湯で泡が付着する槽は上述のように熱めですが、こちらは外気で冷やされるのでちょうどいい温度に下がっており、お湯の新鮮さと湯加減を両方楽しむなら露天の方がいいかもしれません。露天風呂とはいえしっかり庇で覆われ、湯船もそのまわりも悉くタイル貼りなので、あんまり開放感や温泉風情みたいなもんは期待できないと思います。でも露天の向こうは杉木立が左右に広がっていて、とっても静か。小川原湖方向からいい風が入ってくるので、火照った体を冷やすと、とっても爽快。訪問時は折悪しく雨が降ってきましたが、庇のおかげで雨を気にせず露天に入れたので、そういう意味では屋根ってありがたいですね。

お湯はこの界隈で湧出する温泉によくみられるタイプで、薄い黄色透明・無味無臭・ヌルスベがしっかり感じられるする気持ちよいお湯です。ヌルヌル感によって滑りやすいのでご注意を。
ちなみにこの温泉にはマッサージ師が常駐しているみたいです。私の訪問時も、宿の人ではなく、按摩さんが挨拶してくれました。



山添泉
アルカリ性単純温泉 45.5℃ pH8.6 溶存物質0.4948g/kg(成分総計も同数値)

青い森鉄道・上北町駅より徒歩20分(1.6km)
青森県上北郡東北町大字上野字山添56-4  地図
0176-56-5083
ホームページ

6:00~22:00
240円
100円リターンロッカー・ドライヤーあり、石鹸・シャンプー類なし

私の好み:★★
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