登山道を片道2時間かけて歩かないと到達できない、苗場山の山腹に湧く秘湯・赤湯温泉。
場所はこちらの地図をご参照あれ。
大して険しい道じゃないので、登山家にはお散歩程度のお手軽な行程なんでしょうが、私のような都会の脆弱人間にとっては、ちょっとしたトレッキング気分と程よい疲労感を味わえる、お手頃な道のりだと思います。
今回は現地までの道程を細かく書いてみます。
【事前の準備】
・トレッキングの装備や、往復に必要な水・軽食などを用意(温泉以外、登山道には水場なし)。熊除けの鈴があれば良し。
・日帰り入浴は14:00までです。入浴や往復(約4時間)にかかる時間も考えると、少なくとも11:00までには駐車場を出発すべきだと思います。
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(↑画像クリックで拡大)
まずは車で苗場方面へ。苗場プリンス付近の国道17号沿いに、苗場山の登山ルート(駐車場まで)を記した看板が立っているので(地図)、ここで国道から反れて坂道を下っていきます。ここから2キロは舗装道です。舗装が終わる地点には行き止まりの看板が立っており、そこから更に砂利道を5キロ進みます。多少路面に穴が開いていますが、普通の乗用車でも行けます。
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(右画像はクリックで拡大)
途中、清津川にかかる橋を渡るのですが(地図)、橋の親柱には進行方向を示す矢印とともに、「赤」の下に温泉マークが書かれていました。これで赤湯と読むわけですね。
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橋を渡って川の左岸を走行。いい景色です。もうすぐ駐車場。
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駐車場手前に分岐があり、右は登山道、左は駐車場(小日駐車場)です。登山道側はチェーンが張られていて一般車通行禁止なので、左側へ進んで突き当たりの駐車場(右画像)で車をとめます。分岐点からは100~200mほどでしょうか。
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(右画像はクリックで拡大)
上述の分岐点(地図)が実質的な登山道スタートなので、ここには登山届を投入するポストが設置されています。温泉までの往復だけでも皆さんちゃんと記入して届け出ているようです。
また、その傍らにはタクシー会社の電話番号が書かれた看板も(右画像)ありました。下山後に車を使わず街へ出る人には便利ですね。
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分岐点からしばらくは車が通れる道なので、歩くのは楽チン。展望はあまり期待できませんが、鬱蒼とした茂みに覆われているわけでもないので、開放感を十分に感じながら歩けます。この辺りはかつての建設省によって堰堤工事が行われた場所のようです(右画像に堰堤名が篆刻された碑が写っています)。
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駐車場から20分。ちょっとした広場です。車(関係者の車)が入れるのはここまで。車両が入れないよう、石の車止めが自然な感じで置かれています(右画像)。
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駐車場から25分。階段を下りて棒沢という小川にかかる棒沢橋を渡ります(地図)。ここは苗場山の4合目に当たるそうです。
橋桁はグレーチングになっていますが、これは雪が積もらないようにするための措置でしょう。この界隈は日本屈指の積雪ですから、積もったら雪の重さで橋が曲がっちゃいますもんね。最近架け替えられたらしく、新しくて頑丈な橋です。
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橋をわたると、しばらくは登りが続きます。目指す赤湯温泉は清津川の上流にあるので、川沿いを進めれば楽なはずですが、渓谷がよほど険しいのでしょう、登山道は川を高巻く形のルートとなっています。
まずは木製の立派な階段。
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やがて登山道らしい段々となり…
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ついには木の根っこが階段代わりになる有様。間隔が不均等だから歩きにくいったらありゃしない。木の根っこゾーンが終わったら、今度は岩を急登です。この辺りが一番きついかな。
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随所に、駐車場や赤湯までの距離が書かれたプレートが貼られています。「まだそれだけしか歩いてないのかよ」なんて愚痴をこぼしながら先へ登っていくわけです。でもこうした案内ってありがたいですね。
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駐車場から50分。鷹ノ巣峠です。峠といってもピーク感は無く、見晴らしも全くききません。ただ山林の中の一ポイントに過ぎない感じです。でも急な勾配はここまで。
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駐車場から1時間5分。見返りの松です。鷹ノ巣峠からここまでは、起伏あるもののほぼ下り基調です。
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(右画像はクリックで拡大)
ここにも距離や所要時間の目安が掲示されていました。登山道ではこの地点だけドコモの電波が届きます(私のauでも辛うじて繋がりました)。このため、駐車場付近にあったタクシー会社の電話番号が書かれた看板がここにも掲示されていました。ここから電話すれば、ちょうど駐車場まで下山したときにタクシーもタイミングよくお迎えに上がれるとのこと。親切というか、商魂逞しいというか。
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ところで見返りの松の「松」ってどこに生えているのかしら? あたりは落葉樹ばかりで、松らしい木は↑画像の数本くらいしか見当たらないんですが、これのことでしょうか。
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見返りの松を過ぎると、川へ向かってひたすら下りです。ジグザグ坂を一気に下ります。ロープ場もありますが、不安な方は握ればよい程度の勾配ですから、晴れていれば問題ありません(ぬかるんでいると滑りやすいかも)。
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駐車場から1時間22分。坂を下りきると、赤湯1号橋をわたります。
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駐車場から1時間25分。清津川にかかる赤湯2号橋です。この橋も雪の荷重を逃がすべく、グレーチングです。山奥に似つかわしくない立派な造りですね。どなたでも安心して渡れます。
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2号橋から川上を見ると、目指す赤湯温泉の露天風呂のひとつ「青湯」が見えました。もうすぐゴールだ!
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駐車場から1時間30分。赤湯温泉・山口館に到着。苗場山の5合目なんだそうです。今回は温泉が目的なので、ここがゴールです。
標準タイムは2時間ですから、私はその75%の時間で到達できたことになります。天気に恵まれ、道のコンディションが良かったので、標準より早く歩けたのでしょう。
なお帰路は1時間25分でした。
トレッキング初心者だけど、高尾山レベルじゃ物足りないな、という御仁はもってこいのレベルの登山道だと思います。
もちろん冬季は行けませんのであしからず。
次回はお湯の様子を書き綴ってみます。
場所はこちらの地図をご参照あれ。
大して険しい道じゃないので、登山家にはお散歩程度のお手軽な行程なんでしょうが、私のような都会の脆弱人間にとっては、ちょっとしたトレッキング気分と程よい疲労感を味わえる、お手頃な道のりだと思います。
今回は現地までの道程を細かく書いてみます。
【事前の準備】
・トレッキングの装備や、往復に必要な水・軽食などを用意(温泉以外、登山道には水場なし)。熊除けの鈴があれば良し。
・日帰り入浴は14:00までです。入浴や往復(約4時間)にかかる時間も考えると、少なくとも11:00までには駐車場を出発すべきだと思います。
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(↑画像クリックで拡大)
まずは車で苗場方面へ。苗場プリンス付近の国道17号沿いに、苗場山の登山ルート(駐車場まで)を記した看板が立っているので(地図)、ここで国道から反れて坂道を下っていきます。ここから2キロは舗装道です。舗装が終わる地点には行き止まりの看板が立っており、そこから更に砂利道を5キロ進みます。多少路面に穴が開いていますが、普通の乗用車でも行けます。
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(右画像はクリックで拡大)
途中、清津川にかかる橋を渡るのですが(地図)、橋の親柱には進行方向を示す矢印とともに、「赤」の下に温泉マークが書かれていました。これで赤湯と読むわけですね。
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橋を渡って川の左岸を走行。いい景色です。もうすぐ駐車場。
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駐車場手前に分岐があり、右は登山道、左は駐車場(小日駐車場)です。登山道側はチェーンが張られていて一般車通行禁止なので、左側へ進んで突き当たりの駐車場(右画像)で車をとめます。分岐点からは100~200mほどでしょうか。
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(右画像はクリックで拡大)
上述の分岐点(地図)が実質的な登山道スタートなので、ここには登山届を投入するポストが設置されています。温泉までの往復だけでも皆さんちゃんと記入して届け出ているようです。
また、その傍らにはタクシー会社の電話番号が書かれた看板も(右画像)ありました。下山後に車を使わず街へ出る人には便利ですね。
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分岐点からしばらくは車が通れる道なので、歩くのは楽チン。展望はあまり期待できませんが、鬱蒼とした茂みに覆われているわけでもないので、開放感を十分に感じながら歩けます。この辺りはかつての建設省によって堰堤工事が行われた場所のようです(右画像に堰堤名が篆刻された碑が写っています)。
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駐車場から20分。ちょっとした広場です。車(関係者の車)が入れるのはここまで。車両が入れないよう、石の車止めが自然な感じで置かれています(右画像)。
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駐車場から25分。階段を下りて棒沢という小川にかかる棒沢橋を渡ります(地図)。ここは苗場山の4合目に当たるそうです。
橋桁はグレーチングになっていますが、これは雪が積もらないようにするための措置でしょう。この界隈は日本屈指の積雪ですから、積もったら雪の重さで橋が曲がっちゃいますもんね。最近架け替えられたらしく、新しくて頑丈な橋です。
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橋をわたると、しばらくは登りが続きます。目指す赤湯温泉は清津川の上流にあるので、川沿いを進めれば楽なはずですが、渓谷がよほど険しいのでしょう、登山道は川を高巻く形のルートとなっています。
まずは木製の立派な階段。
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やがて登山道らしい段々となり…
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ついには木の根っこが階段代わりになる有様。間隔が不均等だから歩きにくいったらありゃしない。木の根っこゾーンが終わったら、今度は岩を急登です。この辺りが一番きついかな。
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随所に、駐車場や赤湯までの距離が書かれたプレートが貼られています。「まだそれだけしか歩いてないのかよ」なんて愚痴をこぼしながら先へ登っていくわけです。でもこうした案内ってありがたいですね。
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駐車場から50分。鷹ノ巣峠です。峠といってもピーク感は無く、見晴らしも全くききません。ただ山林の中の一ポイントに過ぎない感じです。でも急な勾配はここまで。
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駐車場から1時間5分。見返りの松です。鷹ノ巣峠からここまでは、起伏あるもののほぼ下り基調です。
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(右画像はクリックで拡大)
ここにも距離や所要時間の目安が掲示されていました。登山道ではこの地点だけドコモの電波が届きます(私のauでも辛うじて繋がりました)。このため、駐車場付近にあったタクシー会社の電話番号が書かれた看板がここにも掲示されていました。ここから電話すれば、ちょうど駐車場まで下山したときにタクシーもタイミングよくお迎えに上がれるとのこと。親切というか、商魂逞しいというか。
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ところで見返りの松の「松」ってどこに生えているのかしら? あたりは落葉樹ばかりで、松らしい木は↑画像の数本くらいしか見当たらないんですが、これのことでしょうか。
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見返りの松を過ぎると、川へ向かってひたすら下りです。ジグザグ坂を一気に下ります。ロープ場もありますが、不安な方は握ればよい程度の勾配ですから、晴れていれば問題ありません(ぬかるんでいると滑りやすいかも)。
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駐車場から1時間22分。坂を下りきると、赤湯1号橋をわたります。
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駐車場から1時間25分。清津川にかかる赤湯2号橋です。この橋も雪の荷重を逃がすべく、グレーチングです。山奥に似つかわしくない立派な造りですね。どなたでも安心して渡れます。
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2号橋から川上を見ると、目指す赤湯温泉の露天風呂のひとつ「青湯」が見えました。もうすぐゴールだ!
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駐車場から1時間30分。赤湯温泉・山口館に到着。苗場山の5合目なんだそうです。今回は温泉が目的なので、ここがゴールです。
標準タイムは2時間ですから、私はその75%の時間で到達できたことになります。天気に恵まれ、道のコンディションが良かったので、標準より早く歩けたのでしょう。
なお帰路は1時間25分でした。
トレッキング初心者だけど、高尾山レベルじゃ物足りないな、という御仁はもってこいのレベルの登山道だと思います。
もちろん冬季は行けませんのであしからず。
次回はお湯の様子を書き綴ってみます。