温泉逍遥

思いつきで巡った各地の温泉(主に日帰り温泉)を写真と共に紹介します。取り上げるのは原則的に源泉掛け流しの温泉です。

和琴 ムシの湯(ポンプ小屋の湯)および共同浴場(再訪)

2012年10月07日 | 北海道
●ムシの湯(ポンプ小屋の湯)

前回取り上げた「奥の湯」で湯浴みをしたついでに、散策路の途中から見える緑のテントに向かって湖岸へ下りてみました。茂みに隠れてわかりにくいのですが、付近にはちゃんと踏み跡もありますし、ロープも設けられているので、楽に下りることができました。


 
テントの中では鈍い音を響かせながらポンプが稼動しており、そのコンクリ土台の周辺では熱いお湯が湧いていました。



湖面下を含めていろんなところから湧出しているらしく、その中でも波打ち際にあった湯溜まりで温度を計測したところ、53.1℃でした。ちょっと湖水を混ぜればちょうど良い湯加減になりそうですが、しかしながら付近には全身浴どころか足湯できそうな湯溜まりすら見当たらなかったため、残念ながら入浴は断念しました。


 
ちなみにこちらで汲み上げられた温泉は、和琴半島の駐車場手前にある温泉旅館「湖心荘」へと引湯されているそうです。



●和琴共同浴場
 
せっかくですから、「和琴共同浴場」にも立ち寄ってみることにしました。4年ぶりの再訪です。


 
脱衣室内を見回すと誰もいない様子。ちょっと殺風景ですね。そういえばここって脱衣室も浴室もひとつしかないから、男女共用(混浴)なわけですね。そのことをすっかり忘れて、ノックもせずいきなり戸を開けちゃいました。もし中に人がいたら失礼なことになっていたかもしれません。そそっかしい自分の行動に反省です。
壁に掛かった額の中には浴場、とくに温度調整に関する説明が書かれています。


 
湯舟のお湯は今日も綺麗に澄みきっていますが、嵩は浅めですし、湯面から湯気もあまり立っていません。もしかしたらぬるいお湯なのかな。一応室内には湯もみ板も立てかけられていますが、今回は出番が無いかもしれませんね。



壁に落書きされているのかと思ってよく読んだら、「湖がよごれます☆セッケン・シャンプー禁止」と書かれていました。下水処理設備が一切無いお風呂ですから、泡立つ物が使用厳禁であるのは至極当然ですね。


 
ここにも温度調整に関する説明があり、お湯の流れを完全に止めて温度調整をしており、流し口の板を抜いたら熱くなって入れなくなっちゃうので、そこんとこ宜しくね、という旨が書かれています。そうなんですよね。ここのお風呂ってかなり熱いイメージがあるんです。


 
あれれ? 湯船は33.3℃しかないぞ。熱くて入れないような場合すらあるこのお風呂ですが、この温度には拍子抜けしちゃいました。こんなこともあるんですね。「奥の湯」がぬるかったので、ここでちゃんと温まりたかったのですが、これでは「奥の湯」以下です。一応、流し口の板をしばらく抜いてみましたが、若干暖かくなる程度で、長い時間待たないと熱くなりそうにありませんでした。
機械でお湯を沸かしているわけではないので、コンディションにムラが発生してしまうのは自然湧出の温泉ならではの性であります。今回は潔く入浴を諦めて、別の温泉へと向かうことにしました。いい勉強になりました。

(共同浴場に関するデータ(位置など)は前回記事をご参照ください)

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和琴半島 奥の湯(旧展望台下の湯)

2012年10月07日 | 北海道

温泉の宝庫、屈斜路湖の和琴半島です。


 
アブラ臭が漂うおなじみの露天風呂は今回スルーします。


 
湖岸に沿って反時計回りに散策路を歩いて…


 
拙ブログの開設初期に取り上げた「和琴共同浴場」を通り過ぎ、途中で右にそれる踏み跡に入って、笹を踏み分けながらどんどん先へ進んでいきますと…


 
使われなくなった古ボケたベンチの下に、はいはい、ありましたね、岩でしっかりと組まれた露天風呂「奥の湯」が。


 
湖岸に下りるロープがありますけど、大した高さじゃないので、別に使わなくても問題なく下りられました。


 
崖側の岩の隙間から温泉が湧出しており、温度計をさしてみたら45.6℃でした。なかなか良い湯加減じゃありませんか。


 
でも湯舟では34.8℃まで下がっています。外気の影響で冷めちゃったのか、岩の隙間から湖水が浸入しちゃっているのか、はたまたその両方なのか。お湯の特徴としては、見た目は少々橙色を帯びた貝汁濁りで、金気の味と匂い、そして土類系の知覚が感じられました。これは半島付け根の露天風呂や共同浴場、またオヤコツ地獄の温泉とは異なるものであります。和琴半島って湖に突き出た小さな出っ張りにもかかわらず、そこで湧く温泉はそれぞれが異なる泉質を有しているところが非常に興味深いですね。



さて入浴です。35℃に満たないお湯はやっぱりぬるいですね。ちょっと身震いしてしまいました。また場所柄、底には腐った落ち葉などがたくさん沈殿しており、一見すると上澄みで綺麗なお湯に見えますが、中へ足を突っ込むだけで忽ちそれらが舞い上がり、体を沈めると全身が腐葉まみれになってしまいました。でも野湯ですからこの程度は致し方ないことですし、舞い上がった落ち葉もしばらくすれば再び沈んでくれます。そして、そんな些細なことがどうでも良く思えるほど、恰も湖と自分が一体化しているかのような壮大な気分に浸れました。


野湯につき温泉分析表なし

北海道川上郡弟子屈町屈斜路

入浴は常識の範囲内で。
無料
備品類なし

私の好み:★★

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