※2016年現在、林道が崩壊しているためアクセス不可能です。
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ヌプントムラウシ温泉って往復するだけでかなりの時間を要するので、道外に住んでいる私としては、なかなか行きにくく、また旅程に組み込みにくい温泉のひとつであります。近年ですと3年前に時間を確保して行こうとしたら、林道が崩れちゃって通行止になっており、それ以来訪問機会が無かったのですが、今回ようやく訪れる機会に恵まれました。期待に胸を膨らませながら、曙橋の手前から林道へと突入です。曙橋といっても都営新宿線が走っているわけではありません。道道から分かれてしばらくは、ダートとはいえ路面状態が良く、とても走りやすい状態でした。
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ここでグイっと左へ曲がって、いかにも林道らしい荒々しい道へと入ってゆきます。今回はレンタカーでホンダ・フィットのFF車を借りたのですが、この車でも問題なく走れました。
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雲行きがどんどん怪しくなってゆきますが、気にせず林道をどんどん先へ。
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白い杭が立っている区間は平成23年度に復旧工事された箇所なんですね。つまり、ここが前回訪問時に崩れていた場所ってことか。工事してくださるおかげで、こうして温泉へアクセスすることができるわけで、関係者の皆さんに感謝しながら通行させていただきました。
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曙橋から林道を走り続けること約30分でヌプン小屋に到着です。2階建てのこの建物は緊急避難小屋なんだそうですが、内部はとっても綺麗でしっかりした造りです。
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小屋の裏手の岩肌からは薄っすらとした硫黄臭とともに白い湯気が上がっており、温泉がある場所のみならずこの一帯でも地熱が地表へ表れていることがわかります。
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小屋のさらに置くにある駐車場で車を止めて、丸太の橋でヌプントムラウシ川の対岸へと渡ります。橋付近から上流側を眺めると、脱衣小屋や源泉噴出口の真っ白い湯気が目に入ってきました。噴出口のみならず、そこから流れる温泉の筋からも濛々と湯気が立ち込めています。
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丸太橋を渡ってすぐの岩肌からは湯気が上がっていたり、またすぐそばには小さな湯溜まりがあったりと、温泉マニアを喜ばせる光景の連続。
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河原を歩いて、まっ平らな原っぱにポツンと建つ小屋に到着です。
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入浴したいとはやる気持ちを落ち着かせ、まずは熱湯の噴出ポイントを見学です。岩で天に向かって口をあけている穴から、ボコボコと飛沫を迸りながら熱湯が大量に湧いており、大地の力が伝わってくるこの光景を目にした私は「こりゃスゲーな」と呟きながら、一人で大興奮状態に陥ってしまいました。
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脱衣小屋で着替えて露天風呂へ。浴槽の外には源泉と沢水のバルブが設けられており、未使用時は両方とも閉めておきますが、湯船の温度調整をするときはこれを開閉します。ネット上の情報を見ていると、このバルブはしばしば調子が悪くなるようでして、その都度こちらの温泉の愛好家の方々が配管の調整・修理をなさっているんだそうです。そのお陰か、訪問時は両方とも問題なく使用することができました。
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スノコに囲まれた四角い湯舟は6~7人サイズといったところ。この時の温度は40.9℃と、絶妙な湯加減でした。
お湯はほぼ無色透明ですが、浴槽のつくりの関係かあるいは源泉由来か、よく見ると薄く青みを帯びた灰色に微濁しているようでもあります。タマゴ感と似て非なる硫黄的な知覚(味と匂い)が感じられ、更にはほろ苦味と甘みも舌に伝わりました。
さて入浴です。東大雪の大自然に抱かれた開放的な環境で入る露天風呂は最高です。
ヌプンのお湯で特筆すべきは、うなぎ湯と称したくなるようなヌルヌル感ですね。温泉分析表を見ますとはっきりとしたアルカリ性であり、且つ重曹が多く溶けている一方で、アルカリ土類イオンは少なく、またメタケイ酸が342.3mgと非常に多い、といった特徴が見受けられ、この事実こそヌルヌルとした浴感をもたらしているものと考えられます。素晴らしい環境、絶妙の湯加減、そして気持ちよい浴感を堪能でき、このままいつまでも入っていたかったのですが、ここへ来る途中で涙腺の崩壊を何とか堪えていた空が一気に号泣しはじめてしまい、今回は残念ながら30分ほどの入浴で撤退せざるを得ませんでした。あまり気軽にこられるような場所ではないのですが、次回は天候の良い日を狙って、このヌルヌル湯でゆっくりしたいものです。
含硫黄-ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉 94.9℃ pH9.4 88L/min(自然湧出) 溶存物質3.297g/kg 成分総計3.298g/kg
Na+:971.9mg(95.61mval%),
Cl-:712.3mg(44.96mval%), HS-:5.0mg(0.34mval%), S2O3--:5.1mg(0.20mval%), HCO3-:835.4mg(30.63mval%), CO3--:251.9mg(18.79mval%),
H2SiO3:342.3mg, H2S:0.0mg,
北海道上川郡新得町字屈足国有林新得事業区206林班ろ小班 地図
入浴時間制限なし・混浴
無料
備品類なし
クマに(夏は虫にも)注意
私の好み:★★★
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ヌプントムラウシ温泉って往復するだけでかなりの時間を要するので、道外に住んでいる私としては、なかなか行きにくく、また旅程に組み込みにくい温泉のひとつであります。近年ですと3年前に時間を確保して行こうとしたら、林道が崩れちゃって通行止になっており、それ以来訪問機会が無かったのですが、今回ようやく訪れる機会に恵まれました。期待に胸を膨らませながら、曙橋の手前から林道へと突入です。曙橋といっても都営新宿線が走っているわけではありません。道道から分かれてしばらくは、ダートとはいえ路面状態が良く、とても走りやすい状態でした。
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ここでグイっと左へ曲がって、いかにも林道らしい荒々しい道へと入ってゆきます。今回はレンタカーでホンダ・フィットのFF車を借りたのですが、この車でも問題なく走れました。
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雲行きがどんどん怪しくなってゆきますが、気にせず林道をどんどん先へ。
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白い杭が立っている区間は平成23年度に復旧工事された箇所なんですね。つまり、ここが前回訪問時に崩れていた場所ってことか。工事してくださるおかげで、こうして温泉へアクセスすることができるわけで、関係者の皆さんに感謝しながら通行させていただきました。
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曙橋から林道を走り続けること約30分でヌプン小屋に到着です。2階建てのこの建物は緊急避難小屋なんだそうですが、内部はとっても綺麗でしっかりした造りです。
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小屋の裏手の岩肌からは薄っすらとした硫黄臭とともに白い湯気が上がっており、温泉がある場所のみならずこの一帯でも地熱が地表へ表れていることがわかります。
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小屋のさらに置くにある駐車場で車を止めて、丸太の橋でヌプントムラウシ川の対岸へと渡ります。橋付近から上流側を眺めると、脱衣小屋や源泉噴出口の真っ白い湯気が目に入ってきました。噴出口のみならず、そこから流れる温泉の筋からも濛々と湯気が立ち込めています。
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丸太橋を渡ってすぐの岩肌からは湯気が上がっていたり、またすぐそばには小さな湯溜まりがあったりと、温泉マニアを喜ばせる光景の連続。
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河原を歩いて、まっ平らな原っぱにポツンと建つ小屋に到着です。
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入浴したいとはやる気持ちを落ち着かせ、まずは熱湯の噴出ポイントを見学です。岩で天に向かって口をあけている穴から、ボコボコと飛沫を迸りながら熱湯が大量に湧いており、大地の力が伝わってくるこの光景を目にした私は「こりゃスゲーな」と呟きながら、一人で大興奮状態に陥ってしまいました。
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脱衣小屋で着替えて露天風呂へ。浴槽の外には源泉と沢水のバルブが設けられており、未使用時は両方とも閉めておきますが、湯船の温度調整をするときはこれを開閉します。ネット上の情報を見ていると、このバルブはしばしば調子が悪くなるようでして、その都度こちらの温泉の愛好家の方々が配管の調整・修理をなさっているんだそうです。そのお陰か、訪問時は両方とも問題なく使用することができました。
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スノコに囲まれた四角い湯舟は6~7人サイズといったところ。この時の温度は40.9℃と、絶妙な湯加減でした。
お湯はほぼ無色透明ですが、浴槽のつくりの関係かあるいは源泉由来か、よく見ると薄く青みを帯びた灰色に微濁しているようでもあります。タマゴ感と似て非なる硫黄的な知覚(味と匂い)が感じられ、更にはほろ苦味と甘みも舌に伝わりました。
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さて入浴です。東大雪の大自然に抱かれた開放的な環境で入る露天風呂は最高です。
ヌプンのお湯で特筆すべきは、うなぎ湯と称したくなるようなヌルヌル感ですね。温泉分析表を見ますとはっきりとしたアルカリ性であり、且つ重曹が多く溶けている一方で、アルカリ土類イオンは少なく、またメタケイ酸が342.3mgと非常に多い、といった特徴が見受けられ、この事実こそヌルヌルとした浴感をもたらしているものと考えられます。素晴らしい環境、絶妙の湯加減、そして気持ちよい浴感を堪能でき、このままいつまでも入っていたかったのですが、ここへ来る途中で涙腺の崩壊を何とか堪えていた空が一気に号泣しはじめてしまい、今回は残念ながら30分ほどの入浴で撤退せざるを得ませんでした。あまり気軽にこられるような場所ではないのですが、次回は天候の良い日を狙って、このヌルヌル湯でゆっくりしたいものです。
含硫黄-ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉 94.9℃ pH9.4 88L/min(自然湧出) 溶存物質3.297g/kg 成分総計3.298g/kg
Na+:971.9mg(95.61mval%),
Cl-:712.3mg(44.96mval%), HS-:5.0mg(0.34mval%), S2O3--:5.1mg(0.20mval%), HCO3-:835.4mg(30.63mval%), CO3--:251.9mg(18.79mval%),
H2SiO3:342.3mg, H2S:0.0mg,
北海道上川郡新得町字屈足国有林新得事業区206林班ろ小班 地図
入浴時間制限なし・混浴
無料
備品類なし
クマに(夏は虫にも)注意
私の好み:★★★