今回記事からしばらく昨年初夏の温泉訪問記が続きます。1年遅れの内容で申し訳ございません。
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所用で青森県へ向かっている道中のこと。ちょっと時間があったので、岩手県内で高速道路を下り、金田一温泉でひとっ風呂浴びることにしました。とはいえ、平日の昼間にアポ無しでいきなり行って、日帰り入浴を受け入れて施設は少なく、たまたま玄関を開けていた「仙養館」を訪うことにしました。こちらは創業50年の古いお宿なんだとか。帳場にて入浴をお願いしますと、お宿のおばちゃんが明るく対応してくださいました。
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廊下を進んで左へ入った突き当たりに男女両浴室の暖簾が並んでいました。お風呂の上には「ひょうたん風呂」と書かれた照明が取り付けられていたのですが、その名の通りひさごのような形をしたお風呂なのでしょうか。それでは実際に中へ入ってみましょう。
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タイル張りの浴室はしんと静まり返っており、その静寂さと全体的に年季を感じさせる造りが相まって、まるで昭和から時が止まっているかのような錯覚に陥りました。いまどき珍しい鉄の窓サッシの外側には、日本庭園風のお庭が設えられていました。
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古い造りのお風呂なので天井は低いのですが、そのかわり十分な広さが確保されており、窓の面積も大きいので、昼間でしたら照明無しで何ら支障なく湯浴みを楽しめます。男女両浴室の仕切りにはカラフルなアクリル板が用いられており、場合によっては向こう側のシルエットが透けてボンヤリ見えるかもしれません。この手のパーテーションを採用する浴場は、昭和30~40年代に建てられた温泉旅館でしばしば見られますね。
洗い場にはシャワー付きカランが5基並んでおり、後から増設したのか、ちょっと離れてもう1つ、そして男女仕切り塀のそばにスパウトのみのカランが1基、それぞれ設置されています。
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直径3メートルほどの大きくて真ん丸い浴槽がひとつ、男女仕切りと接するように据えられており、湯舟自体は女湯とつながっています。ということは、女湯側は小さい円形の湯舟があり、男女両方あわせてひょうたん形になっているのでしょう。豆タイルが敷き詰められた浴槽からは、いかにも昭和らしい風情が伝わってきます。浴槽の縁には黒いタイルが用いられているのですが、長年にわたってベージュ色の温泉成分が付着したため元の色が隠れてしまい、目地とおなじような色合いになっていました。一方、槽内の水色タイルはそのような色に染まることがなく、所々に施された紅や緑のアクセントが昭和の美学を今に伝えていました。
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浴槽用の水栓には将棋の駒と思しき飾りが誂えられていました。てっきりこの水栓からお湯が出るものかと思いきや、コックを開けて出てきたのはただの水。では温泉はどこから供給されるのかと言えば…
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槽内に2つの穴があいており、どうやらこの穴から温泉が供給されるようです。「されるようです」という回りくどい表現をしたのは、私の訪問時には温泉を投入している気配がほとんど感じられなかったからです。私が湯舟に入ってようやくお湯が少々オーバーフローした程度でしたから、もしかしたら宿泊客がいない時間帯にはお湯の供給を絞ってしまうのかもしれませんね。源泉温度が低いために浴用には加温をしなければならず、誰もいないのに加温し続けていたら燃料代がバカになりませんから、これは致し方ないことかと理解します。その一方、脱衣所の洗面台のカランにホースが接続されており、そこから出された熱いお湯がホースを伝ってチョロチョロと浴槽へ注がれていましたから、もしかしたらこのお湯で最低限の温度調整を行っているのかもしれません。ちなみに訪問時の湯舟のお湯は、40℃程度のぬる湯でした。
お湯は無色透明でほぼ無味無臭ですが、上述のような事情があるためか、訪問時にはやや鈍っているような印象を受けました。
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脱衣室に掲示されている分析書によれば、ナトリウムイオンと重炭酸イオンが多いようなので、入浴前にはてっきり重曹泉タイプの単純泉なのかと想像していたのですが、いざ浴室に入ってみますと、床のタイルにはサンゴのような凸凹がびっしりとこびりついており、浴槽の湯面にも石灰による小さな庇が形成されていましたから、重曹泉タイプというより塩化土類泉タイプのお湯と言えるのかもしれません。実際に湯舟に浸かった時にも、重曹泉のようなツルスベよりも土類泉的なキシキシ感が弱いながらも印象に残りましたから、床や浴槽のこびりつきのみならず、浴感(体感)でもそのことを実感しました。一見すると無色透明で何の変哲も無いお湯に見えますが、深く掘り下げてみると謎が多く、一筋縄では理解できない複雑なお湯であるように思われました。
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ちなみに上画像は宿のおばちゃんにもらった座敷童のバッジです。おばちゃんは「いいことがありますように」と穏やかな笑顔を浮かべながら、これを私に渡してくれました。金田一温泉といえば、見た人に幸運が訪れると言われている座敷童で有名であり、その座敷童がいた「緑風荘」は2009年に烏有に帰してしまいましたが、その後再建がすすみ、今年(2016年)5月14日に営業が再開される予定です。詳しくは公式サイトをご覧ください。
黎明の湯
単純温泉 33.7℃ pH7.9 181L/min 溶存物質0.8730g/kg 成分総計0.8838g/kg
Na+:216.7mg(88.68mval%), Ca++:11.2mg(5.66mval%),
Cl-:33.1mg(8.59mval%), HS-:0.6mg, SO4--:85.9mg(16.53mval%), HCO3-:470.5mg(71.19mval%),
H2SiO3:26.6mg, CO2:10.7mg, H2S:0.1mg,
(平成26年10月3日)
IGRいわて銀河鉄道・金田一温泉駅より徒歩25分(約2.1km)、あるいは二戸駅か金田一温泉駅からJRバス東北の軽米病院行で「温泉センター下車」
岩手県二戸市金田一字大沼24 地図
0195-27-2231
日帰り入浴時間不明(ネット上には10:00~21:00という情報がありますので、一応参考までにこの時間を載せておきます)
500円
シャンプー類あり、他備品類なし
私の好み:★+0.5
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所用で青森県へ向かっている道中のこと。ちょっと時間があったので、岩手県内で高速道路を下り、金田一温泉でひとっ風呂浴びることにしました。とはいえ、平日の昼間にアポ無しでいきなり行って、日帰り入浴を受け入れて施設は少なく、たまたま玄関を開けていた「仙養館」を訪うことにしました。こちらは創業50年の古いお宿なんだとか。帳場にて入浴をお願いしますと、お宿のおばちゃんが明るく対応してくださいました。
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廊下を進んで左へ入った突き当たりに男女両浴室の暖簾が並んでいました。お風呂の上には「ひょうたん風呂」と書かれた照明が取り付けられていたのですが、その名の通りひさごのような形をしたお風呂なのでしょうか。それでは実際に中へ入ってみましょう。
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タイル張りの浴室はしんと静まり返っており、その静寂さと全体的に年季を感じさせる造りが相まって、まるで昭和から時が止まっているかのような錯覚に陥りました。いまどき珍しい鉄の窓サッシの外側には、日本庭園風のお庭が設えられていました。
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古い造りのお風呂なので天井は低いのですが、そのかわり十分な広さが確保されており、窓の面積も大きいので、昼間でしたら照明無しで何ら支障なく湯浴みを楽しめます。男女両浴室の仕切りにはカラフルなアクリル板が用いられており、場合によっては向こう側のシルエットが透けてボンヤリ見えるかもしれません。この手のパーテーションを採用する浴場は、昭和30~40年代に建てられた温泉旅館でしばしば見られますね。
洗い場にはシャワー付きカランが5基並んでおり、後から増設したのか、ちょっと離れてもう1つ、そして男女仕切り塀のそばにスパウトのみのカランが1基、それぞれ設置されています。
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直径3メートルほどの大きくて真ん丸い浴槽がひとつ、男女仕切りと接するように据えられており、湯舟自体は女湯とつながっています。ということは、女湯側は小さい円形の湯舟があり、男女両方あわせてひょうたん形になっているのでしょう。豆タイルが敷き詰められた浴槽からは、いかにも昭和らしい風情が伝わってきます。浴槽の縁には黒いタイルが用いられているのですが、長年にわたってベージュ色の温泉成分が付着したため元の色が隠れてしまい、目地とおなじような色合いになっていました。一方、槽内の水色タイルはそのような色に染まることがなく、所々に施された紅や緑のアクセントが昭和の美学を今に伝えていました。
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浴槽用の水栓には将棋の駒と思しき飾りが誂えられていました。てっきりこの水栓からお湯が出るものかと思いきや、コックを開けて出てきたのはただの水。では温泉はどこから供給されるのかと言えば…
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槽内に2つの穴があいており、どうやらこの穴から温泉が供給されるようです。「されるようです」という回りくどい表現をしたのは、私の訪問時には温泉を投入している気配がほとんど感じられなかったからです。私が湯舟に入ってようやくお湯が少々オーバーフローした程度でしたから、もしかしたら宿泊客がいない時間帯にはお湯の供給を絞ってしまうのかもしれませんね。源泉温度が低いために浴用には加温をしなければならず、誰もいないのに加温し続けていたら燃料代がバカになりませんから、これは致し方ないことかと理解します。その一方、脱衣所の洗面台のカランにホースが接続されており、そこから出された熱いお湯がホースを伝ってチョロチョロと浴槽へ注がれていましたから、もしかしたらこのお湯で最低限の温度調整を行っているのかもしれません。ちなみに訪問時の湯舟のお湯は、40℃程度のぬる湯でした。
お湯は無色透明でほぼ無味無臭ですが、上述のような事情があるためか、訪問時にはやや鈍っているような印象を受けました。
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脱衣室に掲示されている分析書によれば、ナトリウムイオンと重炭酸イオンが多いようなので、入浴前にはてっきり重曹泉タイプの単純泉なのかと想像していたのですが、いざ浴室に入ってみますと、床のタイルにはサンゴのような凸凹がびっしりとこびりついており、浴槽の湯面にも石灰による小さな庇が形成されていましたから、重曹泉タイプというより塩化土類泉タイプのお湯と言えるのかもしれません。実際に湯舟に浸かった時にも、重曹泉のようなツルスベよりも土類泉的なキシキシ感が弱いながらも印象に残りましたから、床や浴槽のこびりつきのみならず、浴感(体感)でもそのことを実感しました。一見すると無色透明で何の変哲も無いお湯に見えますが、深く掘り下げてみると謎が多く、一筋縄では理解できない複雑なお湯であるように思われました。
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ちなみに上画像は宿のおばちゃんにもらった座敷童のバッジです。おばちゃんは「いいことがありますように」と穏やかな笑顔を浮かべながら、これを私に渡してくれました。金田一温泉といえば、見た人に幸運が訪れると言われている座敷童で有名であり、その座敷童がいた「緑風荘」は2009年に烏有に帰してしまいましたが、その後再建がすすみ、今年(2016年)5月14日に営業が再開される予定です。詳しくは公式サイトをご覧ください。
黎明の湯
単純温泉 33.7℃ pH7.9 181L/min 溶存物質0.8730g/kg 成分総計0.8838g/kg
Na+:216.7mg(88.68mval%), Ca++:11.2mg(5.66mval%),
Cl-:33.1mg(8.59mval%), HS-:0.6mg, SO4--:85.9mg(16.53mval%), HCO3-:470.5mg(71.19mval%),
H2SiO3:26.6mg, CO2:10.7mg, H2S:0.1mg,
(平成26年10月3日)
IGRいわて銀河鉄道・金田一温泉駅より徒歩25分(約2.1km)、あるいは二戸駅か金田一温泉駅からJRバス東北の軽米病院行で「温泉センター下車」
岩手県二戸市金田一字大沼24 地図
0195-27-2231
日帰り入浴時間不明(ネット上には10:00~21:00という情報がありますので、一応参考までにこの時間を載せておきます)
500円
シャンプー類あり、他備品類なし
私の好み:★+0.5