※富士見第一温泉の閉鎖に伴い、現在この施設は「富士見温泉」へ名称変更しています。
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前回記事では「第一富士見温泉」を取り上げましたが、第一があれば第二もある。ということで、続いては第二へ向かうことにしました。場所は富士見通りを挟んだ向かい側(北側)の路地をちょっと入ったところ。第一は富士見を名乗っていながら野口元町に位置していますが、第二は名前の通り富士見町にあり、富士見町公民館の1階が浴場になっているんですね。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/60/0a/4f0119330a78de6d328644e74d828c71.jpg)
出入口の上に掲げられた浴場名の扁額には、第一や第二といった序数が記されていません。そもそも、第一は「第一富士見温泉」というように序数が頭に付いていますが、第二では「富士見第二温泉」というように地名の後ろに付いており、両者のネーミングには若干の差異が見られるのです。些細なことですが、どうして序数の付け方が異なるのでしょうか?
こちらの浴場も基本的には管理人さんが常駐しているのですが、番台が開く時間は平日日中の9:00~15:00であり、それ以外の時間と土日祝は不在であるため、私が訪れた夜10時前には番台のカーテンが閉められていました。とはいえ、入浴に何らの支障はなく、カウンターの上に置かれた料金箱の上に100円玉を納めるだけでOK。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5e/ec/10be4b29bb6db2999257e5aefff3fb4c.jpg)
浴場内は脱浴一体型(※)という別府の共同浴場としては標準的な構造です。左or上画像は脱衣室から浴室を、右or下画像は逆に浴室から脱衣室を捉えた様子です。脱衣室と浴室との間には結構な段差があるんですね。別府をご存知の方なら言わずもがなですが、別府の街は鶴見岳から海へ向かって下り勾配の山裾に市街地が広がっており、この建物もそんな勾配の途中に建てられているため、海側に設けられた浴場は山側の脱衣室より低くなっているのでしょう。
(※)脱衣室と浴室の間に仕切りがなく一つの空間にまとめられている造りを表現した私の造語です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0f/7a/b14106dd8f14ad342e633484d191eaf5.jpg)
浴室の片隅、女湯との仕切り塀の下に、別府の共同浴場ではおなじみの湯壷が設けられていました。湯壷から熱いお湯を汲むための柄杓もしっかり備え付けられています。配湯元から引いてきた温泉は、一旦この湯壷に溜められた後、床下の配管を通って、男女両浴槽へと注がれてゆくわけです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/01/54/b02f70be98f3712eb3bced616176f0fd.jpg)
長年にわたって使い込まれた浴室は全体的に渋く古びた色合いですが、浴場部分が低くなっているため天井が高く、また2方向がガラス窓となっており、実際の床面積以上に広くて開放的です。建物の構造は総木造かALC造かはっきり記憶していないのですが、少なくとも内装は古い木造であり、いい感じにペンキが色褪せているため、その広い空間からは、伝統ある武道場のような趣きすら感じられます。
浴場内のウェットゾーンはタイル張りとなっており、補修が繰り返されているため、所々で異なった色のタイルが用いられています。古い武道場のような佇まいのお風呂のど真ん中には、5人サイズの小判形浴槽が威風堂々たる構えで据えられており、綺麗に澄んだお湯を湛えていました。使用源泉は「別府市温泉供給事業富士見線」というもので、鶴見園第一泉源(湧出地:市内大字南立石字中津留道北2141-8)など複数源泉をブレンドした上で各施設へ配湯されており、この浴場のみならず、どうやら前回記事の「第一富士見温泉」も同じお湯の供給を受けているようです。無色透明でほぼ無味無臭ながら、わずかにビターで土気を有しているように感じられます。湯中では弱いスルスベ浴感があるものの、総じてクセや個性が少ない、マイルドで優しく普段使いに向いているお湯と言えましょう。第一と第二という序数は、おそらく開業した年の順に従っているのでしょうけど、建物自体も脱衣室も浴室も浴槽も、全てにおいて「第一」よりもひと回り大きいので、その規模から言えばこちらの方が上位序列を名乗るに相応しいかもしれません。「別府八湯温泉道」の対象外なので、温泉ファンから注目されにくい共同浴場ですが、なかなかどうして、別府温泉共同浴場の王道を行く立派で趣きたっぷりなお風呂でした。
別府市温泉供給事業富士見線
単純温泉 58.5℃ pH6.9 溶存物質0.723g/kg 成分総計0.727g/kg
Na+:157.0mg(78.87mval%), Ca++:15.4mg(8.89mval%),
Cl-:154.0mg(52.86mval%), SO4--:74.4mg(18.88mval%), HCO3-:138.0mg(27.53mval%),
H2SiO3:151.0mg,
(平成28年3月17日)
JR日豊本線・別府駅から徒歩9分(約700m)
大分県別府市富士見町1-16 地図
6:00~11:00、14:00~23:00
100円
備品類なし
私の好み:★★+0.5
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前回記事では「第一富士見温泉」を取り上げましたが、第一があれば第二もある。ということで、続いては第二へ向かうことにしました。場所は富士見通りを挟んだ向かい側(北側)の路地をちょっと入ったところ。第一は富士見を名乗っていながら野口元町に位置していますが、第二は名前の通り富士見町にあり、富士見町公民館の1階が浴場になっているんですね。
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出入口の上に掲げられた浴場名の扁額には、第一や第二といった序数が記されていません。そもそも、第一は「第一富士見温泉」というように序数が頭に付いていますが、第二では「富士見第二温泉」というように地名の後ろに付いており、両者のネーミングには若干の差異が見られるのです。些細なことですが、どうして序数の付け方が異なるのでしょうか?
こちらの浴場も基本的には管理人さんが常駐しているのですが、番台が開く時間は平日日中の9:00~15:00であり、それ以外の時間と土日祝は不在であるため、私が訪れた夜10時前には番台のカーテンが閉められていました。とはいえ、入浴に何らの支障はなく、カウンターの上に置かれた料金箱の上に100円玉を納めるだけでOK。
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浴場内は脱浴一体型(※)という別府の共同浴場としては標準的な構造です。左or上画像は脱衣室から浴室を、右or下画像は逆に浴室から脱衣室を捉えた様子です。脱衣室と浴室との間には結構な段差があるんですね。別府をご存知の方なら言わずもがなですが、別府の街は鶴見岳から海へ向かって下り勾配の山裾に市街地が広がっており、この建物もそんな勾配の途中に建てられているため、海側に設けられた浴場は山側の脱衣室より低くなっているのでしょう。
(※)脱衣室と浴室の間に仕切りがなく一つの空間にまとめられている造りを表現した私の造語です。
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![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0f/7a/b14106dd8f14ad342e633484d191eaf5.jpg)
浴室の片隅、女湯との仕切り塀の下に、別府の共同浴場ではおなじみの湯壷が設けられていました。湯壷から熱いお湯を汲むための柄杓もしっかり備え付けられています。配湯元から引いてきた温泉は、一旦この湯壷に溜められた後、床下の配管を通って、男女両浴槽へと注がれてゆくわけです。
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長年にわたって使い込まれた浴室は全体的に渋く古びた色合いですが、浴場部分が低くなっているため天井が高く、また2方向がガラス窓となっており、実際の床面積以上に広くて開放的です。建物の構造は総木造かALC造かはっきり記憶していないのですが、少なくとも内装は古い木造であり、いい感じにペンキが色褪せているため、その広い空間からは、伝統ある武道場のような趣きすら感じられます。
浴場内のウェットゾーンはタイル張りとなっており、補修が繰り返されているため、所々で異なった色のタイルが用いられています。古い武道場のような佇まいのお風呂のど真ん中には、5人サイズの小判形浴槽が威風堂々たる構えで据えられており、綺麗に澄んだお湯を湛えていました。使用源泉は「別府市温泉供給事業富士見線」というもので、鶴見園第一泉源(湧出地:市内大字南立石字中津留道北2141-8)など複数源泉をブレンドした上で各施設へ配湯されており、この浴場のみならず、どうやら前回記事の「第一富士見温泉」も同じお湯の供給を受けているようです。無色透明でほぼ無味無臭ながら、わずかにビターで土気を有しているように感じられます。湯中では弱いスルスベ浴感があるものの、総じてクセや個性が少ない、マイルドで優しく普段使いに向いているお湯と言えましょう。第一と第二という序数は、おそらく開業した年の順に従っているのでしょうけど、建物自体も脱衣室も浴室も浴槽も、全てにおいて「第一」よりもひと回り大きいので、その規模から言えばこちらの方が上位序列を名乗るに相応しいかもしれません。「別府八湯温泉道」の対象外なので、温泉ファンから注目されにくい共同浴場ですが、なかなかどうして、別府温泉共同浴場の王道を行く立派で趣きたっぷりなお風呂でした。
別府市温泉供給事業富士見線
単純温泉 58.5℃ pH6.9 溶存物質0.723g/kg 成分総計0.727g/kg
Na+:157.0mg(78.87mval%), Ca++:15.4mg(8.89mval%),
Cl-:154.0mg(52.86mval%), SO4--:74.4mg(18.88mval%), HCO3-:138.0mg(27.53mval%),
H2SiO3:151.0mg,
(平成28年3月17日)
JR日豊本線・別府駅から徒歩9分(約700m)
大分県別府市富士見町1-16 地図
6:00~11:00、14:00~23:00
100円
備品類なし
私の好み:★★+0.5