パパと呼ばないで

再婚した時、パパと呼ばないでくれと懇願した夫(←おとうさんと呼んで欲しい)を、娘(27)「おやじ」と呼ぶ。良かったのか?

生き方、死に方

2011年10月20日 | からだのこと
10月20日(木)曇り

月曜日の夜のこと。
お風呂から上がると、夫がちょうど『プロフェッショナル』を見ていた。
この日の『プロフェッショナル』は、血液内科医谷口修一ドクター
他の病院の医師から見放された白血病患者が、最後の頼みの綱として、
彼を頼ってやってくる。
移植手術の成功率は40%ですと言われた60代男性。
夫が「40%は低いなあ」とつぶやく。
もし、夫がそう宣告されたら、夫は迷わず手術はしないだろう。
以前、そんな話をした時、夫は
「もし、俺ががんになったら、出来うる限りの西洋医学の治療をする。
それでダメだったら、ホスピスに行くと思う。」
ワタクシは、そんな話を聞きながら、彼がホスピスのベッドの上で
静かに宗教書を読んでる姿を想像できた。
では、ワタクシはどうだろうか。
ワタクシは、最後の最後まであがき続けるような気がする。
だから、このテレビに出てた「成功率40%の手術に賭ける人」の気持ちがすごくわかる。
余命を宣告され、心静かに、緩和のみの治療をし、死を待つ。
それが、ワタクシの持つ『ホスピス』のイメージ。
これって、ものすごく精神力が強くないと、耐えられない恐怖に思える。
番組の中で、ワタクシと同世代くらいの女性患者も出てくる。
中学生のお嬢さんがいる。
「まだ死ねない」
彼女の気持ちが痛いほどわかる。
そんな彼女を、ドクターは正面から支えてくれる。
最後の最後まであきらめない治療。
それを望む人もいる。おそらく、ワタクシも。
谷口ドクターのところに来る人は、末期を宣告された人が多い。
だから、来た人の3割くらいしか救えないらしい。
これは、ドクターとして、かなりキツい数字ではないだろうか。
でも、彼は、「根性」で、治療をあきらめない。
なんだか、久し振りに「根性」という言葉を聞いた気がした。
それも、ドクターという、ある意味「エリート」な方の口から。
イメージ的に「根性」って泥臭くて、知性的から遠い位置にある言葉。
だが、ドクターは「医師に必要なものは何か」の問いに、「根性」と言い切る。
生き方、死に方、それは人それぞれだ。
自分が「こう生きたい」と思い、「こんなふうに死にたい」と希望する時、
それに寄り添う人がいるのはとても救われることだと思いながら見た。
コメント (12)
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