2013年3月30日(土)、千厩野草の会(金野昌敏・会長)主催の「春の雪割り草展」が、千厩ショッピングモール・エスピア(一関市千厩町千厩字東小田)で、3/30(土)・3/31(日)9:00~17:00時の日程で開催中だったので、見に行ってきました。「雪割り草展」となっていただけに、大部分が雪割り草でしたが、そのほかの鉢植えも沢山展示されていました。
これらの中にクリスマスローズが数鉢展示されていました。この写真のものは、5種類が寄せ植えされたもので、以前はオリエンタリス・ハイブリッドと呼ばれていた品種だと思います。
クリスマスローズの花は、咲き方、花形、花弁の形状、咲く向きが株ごとに異なり、これらの組み合わせによって花全体の雰囲気が大きく変わります。
(下)「セミダブル」:半八重咲き。蜜腺が弁化して、ダブルに似た形状になっている。ダブルとは異なり、セミダブルの小花弁は時間がたつと散る。白~淡黄色に紅紫色の糸ピコティ(覆輪)、ダークネクタリー(ネクタリー=雄しべを囲むようについている、花弁の退化したもの)。
(下)「ダブル」:八重咲き。蜜腺が完全に弁化したものと、萼片が多弁化したもの(蜜腺あり)がある。幾重にも重なり、ボリューム感がある。スカートを広げたような形状のパーティードレス・グループが有名。すがすがしい白に紅紫色の糸ピコティ(覆輪)。
(下)「シングル」:一重咲き。花弁(正確には萼片)は5枚。本来の花弁は退化して蜜腺(ネクタリー)になっている。濃紫色の丸弁花で中心に黄色のフラッシュを見せる。
(下)「シングル」:黄色い丸弁花で中心に濃橙色のフラッシュを見せる。紅紫色の糸ピコティ(覆輪)も見える。
(下)「ダブル」:咲き始めはハスの花を思わせるような色合いのピコティ(覆輪)。
キンポウゲ科 ヘレボルス属 Helleborus:
クリスマスローズ属はヨーロッパ・地中海沿岸・西アジアなどに約20種が分布。ヨーロッパの暖かい地方でクリスマスに開花するニゲル種と、春先に咲くオリエンタリス種はよく混同される。無毛の常緑多年草。根生葉は鳥足状で葉は暗緑色で長楕円形、7~9裂し、縁の上半分に規則正しい鋸歯がある。高さ15~20㎝で頭頂部に白色の大型花を2~3個咲かせる。様々な園芸種が流通している。花期:12~2月。分布:ヨーロッパ(中~南部)・西アジア。
栽培:日当たりでも育つが、直射日光の当たらない半日陰で管理する。過湿を嫌うので灌水は乾き気味に管理する。有機質の置き肥を多めに与えて肥培する。2~3年に1回、秋に根をよくほぐして植え替える。硬質赤玉土・硬質鹿沼土の混合土で大きめの深鉢に水はけ良く植え替える。株分け・実生で殖やす。[栃の葉書房発行「別冊趣味の山野草・山草図鑑」より]