紅蓮(ぐれん)のポケット

子どもの本の作家・三輪裕子のふつうの毎日
2015年夏。三宅島で農業を始め、東京と行ったり、来たりの生活になる

本棚より 「世界は「使われなかった人生」であふれてる」

2005-08-01 06:57:17 | 13・本・映画・演劇・音楽など
この本の作者は、沢木耕太郎さんである。
ちょっと変わったタイトルだけど、映画評ばかりを集めた本だ。沢木さんは、
「批評でないのはもちろんのこと、もしかしたら、感想文ですらないのかもしれない。」
とその本のあとがきに記している。

最初は、図書館でこの本を借りて読んだ。
その後、もう一度絶対にこの本を読みたくなる時がくると確信して、購入した。
実際に、買ったあと何度か本を手に取った。

ふっとあいた時間にビデオでも借りてこようかと思った時に…。
テレビで放映された映画は、もしやこの本でとりあげていたのじゃないかと思った時に…。


「使われなかった人生」とは何か……。

どんな人の人生にも、分岐点となるような出来事がある。そのとき、あちらの道ではなく、こちらの道を選んだので、今の自分があるというような決定的な出来事が存在する。
つまり「あちらの道」にあるのが、「使われなかった人生」ということになる。
映画評のいくつかは、その「使われなかった人生」にスポットをあてて、文章が書かれている。

この間の「Dear フランキー」の時にも書いたが、沢木さんの映画評を読むと、ほんとうにその映画が見たくなる。この本を読んだ時も、あれもこれも見たくなった。
もちろん、いまだに全部を見たわけではない。
でも、いつか見たいと思えて、しかも、沢木さんの映画評を読む限り、見てよかったと思うにちがいない。
そういう映画があるって考えるだけでも、たのしい気がする。

さしあたって、見てみたいと思った映画は、「マイライフ・アズ・ア・ドッグ」「ペイフォワード 可能の王国」
再びこの本に目を通して、やっぱり見てみたいと思った。