経済なんでも研究会

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「選挙は買い」の経験則 崩れる

2017-10-03 08:11:19 | 株価
◇ 過去12回中、11回は上昇した = 解散・総選挙の予想が強まった9月下旬、市場では上昇気流が発生していた。たとえば25日に、日経平均は2年1か月ぶりに年初来高値を更新している。市場が「選挙は買い」の経験則を思い出したからだ。じっさい1980年以降12回あった総選挙で、解散から投票日までの株価はなんと11回も上昇している。最も上げたのは、09年7月の9.1%だった。

選挙になると、与党は景気対策を公約することが多い。その期待から、株式は買われる。今回も安倍首相は「経済最優先」を強く打ち出した。しかも民進党のごたごたが収まらないうちの冒頭解散。自民・公明党の圧勝は間違いない。アベノミックス相場の再来も期待できる、と市場は踏んでいた。

ところが小池新党・希望の出現と民進党の瓦解で、状況は一変。少なくとも与党の大勝は、視界から消えた。市場の楽観ムードは消え去り、過去の経験則もすっ飛んでしまった。一時は市場で聞かれた「年内に日経平均2万1000円は固い」の声も、完全に引っ込んでいる。

このようにムードが変わると、これまでは無視してきた悪い材料も見えてくる。たとえば消費税収の使途を教育無償化に変更しても、GDPは全く増えない。財政の悪化が、経済にどんな影響を及ぼすのか。それ以前に、本当に消費税は引き上げ可能なのか。働き方改革などの重要法案が棚上げにされてしまった。こうした心配が、市場関係者の間に生じている。投票日までに、こうした不安ムードは変わるのだろうか。

      ≪2日の日経平均 = 上げ +44.50円≫

      ≪3日の日経平均は? 予想 = 上げ

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