経済なんでも研究会

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輸出主導の 景気回復へ (上)

2017-10-18 08:12:58 | 景気
◇ 各国経済が10年ぶりに同時成長 = 日本経済の動きに、明るさが増してきたようだ。最近の景気指標をみると、たとえば8月の鉱工業生産は前月比2.1%の増加。機械受注は3.4%の増加。停滞していた実質賃金も8月は前年比で0.1%ながら、8か月ぶりに前年を上回った。新車の販売台数や大手デパートの売り上げも、予想以上にいい。そして日経平均株価は、21年ぶりに2万1000円台を回復した。

政府の発表によると、景気の拡大は9月で58か月目。1960年代後半の“いざなぎ景気”を抜いて、戦後2番目の長さになったという。しかし景気の上昇スピードはきわめて遅く、多くの国民は“回復感”を持てずにいる。そんな状態のところへ、最近になってやっと新たな風が吹き込んできたように思う。

選挙戦で安倍首相はじめ自民党の候補者は、口をそろえて「アベノミックスの効果」を礼賛している。だがアベノミックスの効果は、すでに消失した。したがって吹き込んできた風は、政府の政策によるものではない。それは海外から吹いてくる新風。つまり、いつか来た道ではあるが、輸出主導型の景気上昇である。

OECD(経済協力開発機構)の発表によると、ことしは調査対象となった45か国がすべてプラス成長になる見込み。先進国だけではなく、ロシアやブラジルなどの新興国も含めた同時成長は、07年以来10年ぶりのことだ。このため日本の輸出が伸び始めている。8月の輸出は国際収支ベースで、前年比16.3%の増加だった。こうした輸出の伸長は、間もなく発表される9月の貿易統計でも確認できるだろう。

                       (続きは明日)

      ≪17日の日経平均 = 上げ +80.56円≫

      ≪18日の日経平均は? 予想 = 上げ≫ 
         

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