◇ 新内閣の経済政策が1つのカギ = 日経平均株価は先週、1996年以来21年ぶりに2万1000円台を回復した。ずいぶん前のことだが、当時は自民党の橋本龍太郎内閣。インターネットが急速に普及し始め、子どもたちは出現したばかりのポケモンに夢中になっていた。清原選手が西武から巨人に移籍したのも、この年。景気はあまりよくなかったが、年間の名目成長率は2.5%で、なんとかプラス成長を維持していた。
アメリカではこのところ、ダウ平均株価が史上最高値を更新し続けている。ドイツやイギリスの株価も同様だ。しかし日経平均は年初来高値とか、21年ぶりの高値という表記にとどまっている。というのも日経平均は1989年12月に、3万8915円の最高値を記録しているからだ。これに比べれば、現在の2万1000円は5割強にすぎない。日本株の出遅れというよりは、バブル末期だった当時の株価が行き過ぎだったと言えるだろう。
日経平均はその後、下げ続け、リーマン・ショック後の09年3月には7000円台に落ち込んだ。そこからアベノミックスの効果もあって、やっとのことで2万1000円にまで戻ってきたわけである。この間、日銀やGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)による株式の買い入れ額は51兆円にも及んでいる。したがって2万1000円の株価が、いまの日本経済の実力を反映しているとは言いにくい。
日本の株価は、まだ上昇するのだろうか。日本企業の業績は絶好調と言える水準にある。また世界経済全体が上向いているから、北朝鮮問題が不測の事態に発展しないかぎり、株価に上昇の余地は残されているだろう。だが過去の経験からすると、総選挙後の株価は下落しやすい。新内閣が人気取り政策を止めるからである。この意味では、選挙に勝った次の内閣がどのような経済政策を打ち出すか。それが当面の株価を左右することになりそうだ。
≪16日の日経平均 = 上げ +100.38円≫
≪17日の日経平均は? 予想 = 上げ≫
アメリカではこのところ、ダウ平均株価が史上最高値を更新し続けている。ドイツやイギリスの株価も同様だ。しかし日経平均は年初来高値とか、21年ぶりの高値という表記にとどまっている。というのも日経平均は1989年12月に、3万8915円の最高値を記録しているからだ。これに比べれば、現在の2万1000円は5割強にすぎない。日本株の出遅れというよりは、バブル末期だった当時の株価が行き過ぎだったと言えるだろう。
日経平均はその後、下げ続け、リーマン・ショック後の09年3月には7000円台に落ち込んだ。そこからアベノミックスの効果もあって、やっとのことで2万1000円にまで戻ってきたわけである。この間、日銀やGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)による株式の買い入れ額は51兆円にも及んでいる。したがって2万1000円の株価が、いまの日本経済の実力を反映しているとは言いにくい。
日本の株価は、まだ上昇するのだろうか。日本企業の業績は絶好調と言える水準にある。また世界経済全体が上向いているから、北朝鮮問題が不測の事態に発展しないかぎり、株価に上昇の余地は残されているだろう。だが過去の経験からすると、総選挙後の株価は下落しやすい。新内閣が人気取り政策を止めるからである。この意味では、選挙に勝った次の内閣がどのような経済政策を打ち出すか。それが当面の株価を左右することになりそうだ。
≪16日の日経平均 = 上げ +100.38円≫
≪17日の日経平均は? 予想 = 上げ≫