◇ 18年3月期は最高益を更新 = 企業の3月期決算は、いま発表のピークに。業績は絶好調で、日経新聞の推計によると、利益は過去最高だった前年度の水準をさらに上回る模様だ。日経新聞はすでに発表された決算に、これから発表される上場企業の推定値を加えて算出している。それによると、売上高は560兆円で過去最高。純利益は29兆円で、前年比3割の増加になる。
増収増益の基本的な要因は、世界同時好況の持続。またトランプ大統領の大幅な法人減税で、日本企業にも約2兆円の利益が生まれる。さらに企業がリストラや再編、海外事業の拡大に努めたことが大きく貢献した。海外企業のM&A(合併・買収)は、過去5年間で43兆円に達している。
このように17年度の企業業績は、全体としては絶好調と言っていい。しかし、よくみると心配な点がないではない。それはことし1-3月期の成績が、がくんと落ち込んでいることだ。1-3月期だけを取り出してみると、経常利益が前年比2%の減少になっている。これは円高が進行する一方で、原油などの資源価格が上昇したためだ。円の対ドル相場は昨年末の112円台から、ことし3月末には106円台に上昇している。
こうした変化が今後も続けば、19年3月期の業績が悪化することは避けられない。すでに決算発表を終えた企業の多くが、18年度の想定為替レートを100-105円に上方修正している。業績はそれだけ下方修正されることが多い。ところが円相場は4月から急速に円安に振れ、最近は109円台まで下落した。これで経営者の業績見通しが、どう変わるのか。そこが最大のポイントになってきている。
(続きは明日)
≪8日の日経平均 = 上げ +41.53円≫
≪9日の日経平均は? 予想 = 上げ≫
増収増益の基本的な要因は、世界同時好況の持続。またトランプ大統領の大幅な法人減税で、日本企業にも約2兆円の利益が生まれる。さらに企業がリストラや再編、海外事業の拡大に努めたことが大きく貢献した。海外企業のM&A(合併・買収)は、過去5年間で43兆円に達している。
このように17年度の企業業績は、全体としては絶好調と言っていい。しかし、よくみると心配な点がないではない。それはことし1-3月期の成績が、がくんと落ち込んでいることだ。1-3月期だけを取り出してみると、経常利益が前年比2%の減少になっている。これは円高が進行する一方で、原油などの資源価格が上昇したためだ。円の対ドル相場は昨年末の112円台から、ことし3月末には106円台に上昇している。
こうした変化が今後も続けば、19年3月期の業績が悪化することは避けられない。すでに決算発表を終えた企業の多くが、18年度の想定為替レートを100-105円に上方修正している。業績はそれだけ下方修正されることが多い。ところが円相場は4月から急速に円安に振れ、最近は109円台まで下落した。これで経営者の業績見通しが、どう変わるのか。そこが最大のポイントになってきている。
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≪8日の日経平均 = 上げ +41.53円≫
≪9日の日経平均は? 予想 = 上げ≫