◇ 19年3月期は減益の可能性も = 円高傾向にあった為替相場が4月から円安に転じたのは、アメリカの金利上昇で日米間の金利差が拡大したためである。現在の状況から判断すると、FRBは6月にまた政策金利を引き上げる公算が強い。したがって金利差はさらに拡大し、円安傾向が当分は続くと考えられる。企業の業績にとっては、プラス材料になるに違いない。
しかし1-3月期から企業業績のマイナス材料となっている資源価格の高騰は、まだ続くと予想される。ニューヨーク市場のWTI(テキサス産軽質油)の先物相場は、とうとう1バレル=70ドル台に到達した。鉄鋼や非鉄金属、レアメタルなどの原材料、それに食料品の国際価格も上昇が目立っている。
国内でも食料品の値上げが相次ぎ、このため1-3月期の消費需要が伸び悩んだ。また最近はスマホ需要が停滞したことから、電子部品の輸出にも陰りがみえてきた。こうした動きを総合してみると、仮に円安傾向が続くとしても、19年3月期の企業業績は決して楽観できそうにない。
アメリカでも物価の上昇が問題視され始め、FRBによる政策金利の引き上げは加速するという見方が強まってきた。このためウォール街でも「株価はピークの段階に差しかかった」という解説が流れ始めている。もしそうなれば、東京市場でも“天井説”が出かねない。日本企業の利益が予想以上に増加しない限り、19年3月期は多少の減益決算になる可能性もあるだろう。
≪9日の日経平均 = 下げ -99.81円≫
≪10日の日経平均は? 予想 = 上げ≫
しかし1-3月期から企業業績のマイナス材料となっている資源価格の高騰は、まだ続くと予想される。ニューヨーク市場のWTI(テキサス産軽質油)の先物相場は、とうとう1バレル=70ドル台に到達した。鉄鋼や非鉄金属、レアメタルなどの原材料、それに食料品の国際価格も上昇が目立っている。
国内でも食料品の値上げが相次ぎ、このため1-3月期の消費需要が伸び悩んだ。また最近はスマホ需要が停滞したことから、電子部品の輸出にも陰りがみえてきた。こうした動きを総合してみると、仮に円安傾向が続くとしても、19年3月期の企業業績は決して楽観できそうにない。
アメリカでも物価の上昇が問題視され始め、FRBによる政策金利の引き上げは加速するという見方が強まってきた。このためウォール街でも「株価はピークの段階に差しかかった」という解説が流れ始めている。もしそうなれば、東京市場でも“天井説”が出かねない。日本企業の利益が予想以上に増加しない限り、19年3月期は多少の減益決算になる可能性もあるだろう。
≪9日の日経平均 = 下げ -99.81円≫
≪10日の日経平均は? 予想 = 上げ≫