◇ 成長率はプラス21.4%だったが・・・ 内閣府は16日、7-9月期のGDP速報を発表した。それによると、年率換算した実質成長率はプラス21.4%に。新型コロナの影響でマイナス28.8%と戦後最大の落ち込みとなった4-6月期から、V字型の回復となっている。ただ4-6月期の落ち込みに対しては、その52%を取り戻したに過ぎない。アメリカや中国、あるいはEUも7-9月期の成長率は大きく上昇しているが、これら諸国に比べると日本の回復ぶりは鈍い。
成長率がプラスに転じたのは、政府が経済再生に向けた対策を講じたため。緊急事態宣言を解除し、GO TO キャンペーンを実施した。また1人10万円の現金支給も、消費の底上げに貢献した。それでも7-9月期の名目GDPは、年率換算で507兆6000億円。ピークだった19年7-9月期の539兆円にくらべると、6%も縮小している。
内容をみると、いずれも年率換算で個人消費はプラス20.3%、輸出はプラス31.3%と大きく伸びた。しかし企業の設備投資はマイナス12.8%で、回復していない。さらに雇用者報酬も、前年比2.2%の減少だった。このことは企業がいぜんとして将来を不安視し、投資や人件費の増加に消極的なことを示している。
民間調査機関の予測によると、10-12月期の成長率はプラス4%前後になる見通しだ。この通りになれば、景気の回復は持続することになる。だが11月に入ってコロナ・ウイルスの伝染は、急に勢いを増している。下手をすると、成長率は再びマイナスに落ち込む危険性も否定はできない。そうなれば、設備投資も所得も回復はさらに遠のいてしまう。
≪16日の日経平均 = 上げ +521.06円≫
≪17日の日経平均は? 予想 = 上げ≫
成長率がプラスに転じたのは、政府が経済再生に向けた対策を講じたため。緊急事態宣言を解除し、GO TO キャンペーンを実施した。また1人10万円の現金支給も、消費の底上げに貢献した。それでも7-9月期の名目GDPは、年率換算で507兆6000億円。ピークだった19年7-9月期の539兆円にくらべると、6%も縮小している。
内容をみると、いずれも年率換算で個人消費はプラス20.3%、輸出はプラス31.3%と大きく伸びた。しかし企業の設備投資はマイナス12.8%で、回復していない。さらに雇用者報酬も、前年比2.2%の減少だった。このことは企業がいぜんとして将来を不安視し、投資や人件費の増加に消極的なことを示している。
民間調査機関の予測によると、10-12月期の成長率はプラス4%前後になる見通しだ。この通りになれば、景気の回復は持続することになる。だが11月に入ってコロナ・ウイルスの伝染は、急に勢いを増している。下手をすると、成長率は再びマイナスに落ち込む危険性も否定はできない。そうなれば、設備投資も所得も回復はさらに遠のいてしまう。
≪16日の日経平均 = 上げ +521.06円≫
≪17日の日経平均は? 予想 = 上げ≫