◇ 金利高と株高が両立する理由 = アメリカの長期金利が、じわじわと上昇している。きのうの10年もの国債利回りは1.170%だった。昨年中はずっと1%を下回っていたが、ことしに入ると上昇傾向を強めている。金利が上昇すると、ふつうは資金が株式市場から債券市場に移動し、株安になりやすい。しかし今回は資金が流れず、株価は上昇基調を保っている。
市場では、その理由を「今回の金利上昇は善玉だからだ」と説明している。景気の回復あるいは回復見込みが強まると、資金需要が増大するので金利が上がる。これが健全な善玉型の金利上昇だ。これに対して、国債の供給が増え過ぎたり、国債の売却が増加すると、やはり金利は上がる。だが、これは不健全な悪玉型なのだそうだ。
しかし、この市場論理はややコジツケ。善玉と悪玉の区別は付けにくい。今回も景気回復の期待はあるが、国債の利回りが上昇したのは、バイデン政策で国債が増発されると予想されたからだろう。そして長期金利の上昇がこの程度に収まっているのは、FRBが市場から国債を買い入れているからに他ならない。
したがって株式市場にとって最も重要なのは、今後のFRBの政策ということになる。バイデン政権の景気対策で国債が増発されたとき、FRBがそれに応じて買い入れを増やすかどうか。景気回復で物価が上昇し始めると、FRBは買い入れを増やしにくくなる。株式市場にとっては、試練のときとなるわけだ。
≪8日の日経平均 = 上げ +609.31円≫
≪9日の日経平均は? 予想 = 上げ≫
市場では、その理由を「今回の金利上昇は善玉だからだ」と説明している。景気の回復あるいは回復見込みが強まると、資金需要が増大するので金利が上がる。これが健全な善玉型の金利上昇だ。これに対して、国債の供給が増え過ぎたり、国債の売却が増加すると、やはり金利は上がる。だが、これは不健全な悪玉型なのだそうだ。
しかし、この市場論理はややコジツケ。善玉と悪玉の区別は付けにくい。今回も景気回復の期待はあるが、国債の利回りが上昇したのは、バイデン政策で国債が増発されると予想されたからだろう。そして長期金利の上昇がこの程度に収まっているのは、FRBが市場から国債を買い入れているからに他ならない。
したがって株式市場にとって最も重要なのは、今後のFRBの政策ということになる。バイデン政権の景気対策で国債が増発されたとき、FRBがそれに応じて買い入れを増やすかどうか。景気回復で物価が上昇し始めると、FRBは買い入れを増やしにくくなる。株式市場にとっては、試練のときとなるわけだ。
≪8日の日経平均 = 上げ +609.31円≫
≪9日の日経平均は? 予想 = 上げ≫