◇ 20年の給与総額は月平均31万8299円 = 厚生労働省が9日発表した20年の毎月勤労統計によると、20年の1人当たり現金給与総額は31万8299円だった。前年に比べて1.2%減っている。コロナ不況によるもので、リーマン・ショック後の09年に次ぐ大幅な減少となった。このうち一般労働者は41万7330円で1.7%の減少、パートタイム労働者は9万9390円で0.4%の減少となっている。残業代と冬のボーナスの減少が、大きな要因となった。
基本給である所定内給与は24万4956円、残業など所定外給与は1万7352円。またボーナスなど特別に支給される給与は5万5991円だった。総労働時間は135.1時間で2.8%減っている。給与総額を産業別にみると、飲食サービス業が6%の減少で最も影響が大きかった。次いで複合サービス業が3.5%の減少となっている。
10年の統計と比べてみよう。現金給与総額は31万7321円だった。したがって労働者1人当たりの給与は、この10年間でわずか978円しか増えていない。このうち所定内給与と所定外給与はやや減少しており、ボーナスなどの特別に支給される給与だけが増加した。10年前の総労働時間は146.2時間だった。
この10年間に、日本経済は大きく変貌した。デジタル化やキャッスレスが進み、企業のなかには年間の利益が1兆円を超すところも続出している。株価は3倍近くに上昇した。そうしたなかで変わらないのが、労働者の給与。先行きも不安だから、貯蓄に力を入れる。これでは消費が伸びないから、経済成長もままならない。そんなことを考えさせる20年の勤労統計だった。
≪9日の日経平均 = 上げ +117.43円≫
≪10日の日経平均は? 予想 = 下げ≫
基本給である所定内給与は24万4956円、残業など所定外給与は1万7352円。またボーナスなど特別に支給される給与は5万5991円だった。総労働時間は135.1時間で2.8%減っている。給与総額を産業別にみると、飲食サービス業が6%の減少で最も影響が大きかった。次いで複合サービス業が3.5%の減少となっている。
10年の統計と比べてみよう。現金給与総額は31万7321円だった。したがって労働者1人当たりの給与は、この10年間でわずか978円しか増えていない。このうち所定内給与と所定外給与はやや減少しており、ボーナスなどの特別に支給される給与だけが増加した。10年前の総労働時間は146.2時間だった。
この10年間に、日本経済は大きく変貌した。デジタル化やキャッスレスが進み、企業のなかには年間の利益が1兆円を超すところも続出している。株価は3倍近くに上昇した。そうしたなかで変わらないのが、労働者の給与。先行きも不安だから、貯蓄に力を入れる。これでは消費が伸びないから、経済成長もままならない。そんなことを考えさせる20年の勤労統計だった。
≪9日の日経平均 = 上げ +117.43円≫
≪10日の日経平均は? 予想 = 下げ≫