◇ 年内の達成は微妙 = 内閣府は15日、昨年10-12月期のGDP速報を発表した。それによると、実質成長率は年率換算で12.7%。7-9月期の22.9%に続いて、2期連続のプラス成長となった。事前の予測を上回ったこともあり、15日の日経平均株価は大幅に上昇して3万円の大台を30年ぶりに回復している。いずれも年率換算で個人消費が9.0%、企業の設備投資が19.4%、輸出が52.3%も伸びて成長率を押し上げた。
言うまでもなく、2期連続で成長率が大幅に伸びたのは、コロナの影響で昨年前半の成長率が激減したことの反動。では前半の急降下と後半の急上昇で、結果はどうなったのか。同時に発表された20年のGDP速報をみると、年間を通じた実質成長率はマイナス4.8%だった。またGDPの実額は542兆円で、コロナ前のピークだった19年7-9月期の559兆円を約3%下回っている。
世界の状況を見ると、20年の成長率はアメリカがマイナス3.5%、ユーロ圏はマイナス6.8%、EUを離脱したイギリスはマイナス9.9%だった。このうちアメリカのGDPは、コロナ前の水準の98%を取り戻している。議会予算局の予測によると、21年の成長率はプラス4.6%で、アメリカはことしの年央にコロナ前のGDP水準を回復するという。一方、ユーロ圏やイギリスは年内の回復は困難だとみられている。
さて、日本はどうなるか。いま主要都市には2回目の緊急事態宣言が発令されており、1-3月期の成長率が再びマイナスに転落することは必至の情勢。民間エコノミストは、平均5.47%のマイナスを予測している。すると7-9月期でのコロナ不況克服はちょっと無理。万事はコロナ次第だが、オリンピックの経済効果も見込めなくなったことまで考慮すると、年内のコロナ前回復は微妙かもしれない。
≪15日の日経平均 = 上げ +564.08円≫
≪16日の日経平均は? 予想 = 上げ≫
言うまでもなく、2期連続で成長率が大幅に伸びたのは、コロナの影響で昨年前半の成長率が激減したことの反動。では前半の急降下と後半の急上昇で、結果はどうなったのか。同時に発表された20年のGDP速報をみると、年間を通じた実質成長率はマイナス4.8%だった。またGDPの実額は542兆円で、コロナ前のピークだった19年7-9月期の559兆円を約3%下回っている。
世界の状況を見ると、20年の成長率はアメリカがマイナス3.5%、ユーロ圏はマイナス6.8%、EUを離脱したイギリスはマイナス9.9%だった。このうちアメリカのGDPは、コロナ前の水準の98%を取り戻している。議会予算局の予測によると、21年の成長率はプラス4.6%で、アメリカはことしの年央にコロナ前のGDP水準を回復するという。一方、ユーロ圏やイギリスは年内の回復は困難だとみられている。
さて、日本はどうなるか。いま主要都市には2回目の緊急事態宣言が発令されており、1-3月期の成長率が再びマイナスに転落することは必至の情勢。民間エコノミストは、平均5.47%のマイナスを予測している。すると7-9月期でのコロナ不況克服はちょっと無理。万事はコロナ次第だが、オリンピックの経済効果も見込めなくなったことまで考慮すると、年内のコロナ前回復は微妙かもしれない。
≪15日の日経平均 = 上げ +564.08円≫
≪16日の日経平均は? 予想 = 上げ≫