経済なんでも研究会

激動する経済を斬新な視点で斬るブログ。学生さんの就職準備に最適、若手の営業マンが読めば、周囲の人と差が付きます。

「ぎょうざ日本一」は 虚構だ!

2021-02-12 07:56:01 | なし
◇ 家計調査の危険なからくり = 総務省が発表した20年の家計調査で、ぎょうざを最もたくさん購入したのは宇都宮市だったことが判明した。外食や冷凍食品を除いた1世帯当たりの購入額は3761円。前年は1位だった浜松市の3693円を抜いて、日本一の座を奪還した。新聞やテレビはこのニュースを面白おかしく報道、ぎょうざ戦争は宇都宮市に軍配が上がったと伝えている。だが、このニュースには大きな疑問がつきまとう。

家計調査では、全国で約9000世帯を無作為で抽出、毎月その支出額を品目別に調べている。総務省はその品目ごとの支出額を市町村単位で集計、発表する。だから、ぎょうざだけではなく、たとえばかまぼこの購入額は仙台市、納豆は福島市が全国一だとも発表している。ところが数年前から、ぎょうざ戦争だけが注目されるようになった。

調べてみると宇都宮市も浜松市も、調査対象となる世帯は96世帯。ぎょうざ戦争が大きな話題となったいま、これらの世帯の人たちは当然そのことを承知しているだろう。すると意図的にぎょうざの購入額を増やしたり、調査票に書き込む金額を水増ししたりする誘惑に駆られることはないのだろうか。仮にそんなことがあると、順位の意味はなくなる。

総務省はぎょうざの順位が集計されるから発表する。マスコミは発表されるから報道する。報道されるから、現地の人たちは喜んだり悲しんだりする。調査される世帯の人も、つい地元のためを考えてしまう。だれも悪意はない。だが戦争が納豆やラーメンにまで広がると、家計調査の信頼度は根本から崩れてしまう危険がある。

       ≪10日の日経平均 = 上げ +57.00円≫

       ≪12日の日経平均は? 予想 = 下げ≫
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