3日目の午前、日光を散策した後、やって来たのは宇都宮。
まずは、お昼に宇都宮餃子で腹ごしらえ。
レンタサイクル屋のおじさんに、おすすめは「みんみん」と聞いたが、
長蛇の列ができていたので諦め、バリロンという駅ビルに入っていたお店へ。
焼き餃子と水餃子、美味しかった。
食後、娘は、前日に落として捕獲してもらってたスマホを古河駅まで取りに行き、再び宇都宮で合流することに。
駅ビルの中にあった楓のタイル壁。
色とりどりの渋めの楓の陶板がきれいだな。
この後は、娘が戻ってくるまで、私はレンタサイクルで、タイル&大谷石巡りへ。
なんと、宇都宮駅西口の市営の?レンタサイクルは、100円で自転車を借りることができる。駐輪場代?っていうような値段なので、さすがに人気のようで、最後の2台だった。娘の分も押さえておいた方がいい、と言われて2台借りておく。
自転車こいでると、ふと目に止まった歯科医院。黒崎歯科の部分が、モザイクタイル貼りだった。
入口周りもいい感じで、古い建築に少し手を加えて、修復した建物のよう。
持ち送りや玄関灯、
ドアの型板ガラスも、いろいろなパターンの模様が入っていて、可愛い。
更に自転車を走らせると、模型屋さんだったか?ショーウィンドウ周りに、タイルが貼られてた。
独特な雰囲気のタイルは、形も大きさもまちまち、2色の釉薬が掛けられてる。
こんな手作り感のある陶板も一面に入れられていた。
そして、まず向かった4代目の旧栃木県庁舎。
昭和13年に地元、栃木県出身の建築家、佐藤功一設計により建てられ、
65年間県庁舎として利用されてきた。
(佐藤功一は早稲田大学大隈記念講堂や東京市政会館日比谷公会堂などを設計)
現在、昭和館として、一般公開&イベントなどに活用されている。
この昭和館の1階から4階までの階段ホールが布目の泰山タイルで覆われている。加藤郁美さんの写真で拝見していたが、ものすごいスケールで驚いた。
壁や柱がこのワンポイントのレリーフタイル混じりの布目タイルでびっしりと覆われている。
一枚一枚、型で成形したであろうタイルがこんなにも大量に作られ、広範囲に貼られているとは!
そしてその布目タイルは、縁が立っているのだ。
ノーマルな平なタイルよりも、より高級感が感じられる。
美しい~
赤みを帯びた目地はベンガラが使用されているそう。
レリーフ文様のおかげで、和の雰囲気の布目タイルが、洋風感増してる。
階段壁にも。
泰山タイルパラダイスに興奮。。
階段の踊り場にあるステンドグラスはとてもシンプルなデザイン。
まるでタイルがメインとでもいうかのように。
タイル貼りの柱にもうっとり。
直角に折れた役物タイルが使われている。
階数表示もモザイクタイルで。
貴賓室。
マントルピースは建築当時のままのもので、照明器具、絨毯、家具などは復元とのこと。
最上階の4階へ。
特別な行事などに使用される正庁の間。
アーチ状の天井には細やかな石膏レリーフの装飾が残されている。
シャンデリアは昭和47年に改修したものだそう。
旧栃木県庁舎昭和館を堪能できた。
事前に、まちなか大谷石マップというのを観光案内所から取り寄せてたので、
そのマップにある大谷石スポットを、娘と合流するまでにできるだけたくさん回るのだ~と、自転車を漕ぐ・・
マップに載ってなくても、こんな大谷石の蔵が突然出現したりする。
さすが、石の町、宇都宮。
沖縄でよく見かける琉球石灰岩の質感がとても好きなのだけど、大谷石も雰囲気が似ていて好き。
日本聖公会宇都宮聖ヨハネ教会へやってきた。
教会は、幼稚園と同じ敷地内にあり、
こちらの現在愛隣幼稚園の園舎となっている建物が、
明治45年に最初にできた仮の礼拝堂だそう。
こちらは大谷石造りで、今も園舎として現役で使われている。
教会は鉄筋コンクリート造り、大谷石貼りで昭和8年に建てられた。
礼拝堂の内部も見学させて頂けた。
栃木信用金庫桜通り支店。
大きく張り出した庇に、存在感のある大谷石の壁のような柱が並ぶ。
ちょっとオレンジ味を帯びた大谷石だった。
そして栃木中央公園へ。
公園内には、昭和3年に建てられた旧商工会議所の遺構が残されている。
大谷石やスクラッチタイルなども貼られ、ライト風の細かな彫刻も入っている。
こちらは土蔵造りの大谷石と鉄平石とのコラボの蕎麦屋さん。
めちゃめちゃ仲良しの2匹の猫ちゃんたちにも遭遇。
すりすりし合ってた。
橋のたもとにあった公衆トイレも大谷石貼り。
元タバコ屋さんのウィンドウにはがれ落ちかけたモザイクタイル発見。
この後、娘から宇都宮へ戻ってきたと連絡あったので、
駅まで迎えに行き、今度は自転車2台連ねて、少し回る。
宇都宮の豪商であった藤原家の蔵。
大谷石の蔵をカフェに改装したお店、cafe SAVOIA s-21。
この日は閉まっていたが、ランチやカフェができるみたい。
2階の2つ並んだ赤い扉や、
入口のこの錆びた扉もいいなあ。
オレンジのテントとブルーのカーテンと黒いタイルのコントラストがよい感じの洋食屋さん
そして、カトリック松が峰教会へやってきた。
昭和7年にマックス・ヒンデル設計により建てられた、大谷石では現存する最大級の建築だそうで、風格漂い、異国の雰囲気。
二つの塔がそびえる正面玄関。
階段を上がり、2階が聖堂入口に。
聖堂内は、自由に見学できるようになっていた。
聖堂内は、大谷石の柱が繋ぐアーチが連なり、アンバー色の光に包まれていて、えもいわれぬ雰囲気、、(写真は白っぽく写っているが)
強いて言うなら?神戸女学院のソールチャペルのような、、
祭壇や、柱は、大谷石でできていて、
鋳物との組み合わせ、デザインも素敵で、石の質感も引き立っていた。
祭壇後方のガラス使いも石のような塊ガラスの存在感がたっぷり。
柱頭には、ケルト文様のような彫刻。
蝋燭を模した照明も、雰囲気ぴったり。
大谷石の壁面に組み込まれた絵画、間に架けられた十字架。
いつまでも佇んでいたい、と思わせるような聖堂だった。
入口のステンドグラス。
松が峰教会のすぐそばにあった飲食店も大谷石の蔵が活用されてた。
宇都宮、あちこちに大谷石の建物が活用されてて、それが町の特色となり、良い景観が作り出されてた。
この後は、駅へ向かい、レンタサイクルを返却し、一路東京へ。
帰りの新幹線では、娘が念願?!だったという「新幹線で駅弁」を食べて、宇都宮で仕入れた「とちおとめ」やイチゴ牛乳、いちごどら焼きで、いちごパーティも🍓
短くも長かった3日間の旅を無事終えることができた。
振り返ってみたら、結構建物やタイルをがっつり見てたかも?!マズかったかな?と思いきや、娘は、今までで一番楽しい旅だったと、、
美味しいもの食べれたし、自分の行きたかった所も行って、欲しいものも買えたからよかったらしい。
よかった〜〜
また機会あれば2人旅したいな。