東寺の終い弘法へ行ったついでに、駅美術館で開催中(~12/25)の
「デミタスカップの愉しみ」展へも行ってきた。
個人のコレクターの方が収集された2000点以上のアンティークデミタスコレクションから約400点の展示。
かなりの量の充実した展示が見れたので全てのコレクションだとばかり思ってたらほんの一部だったとは;
写真撮影可だったので、めちゃ撮ってしまった。
デミタスカップは普通のコーヒーカップよりもかなり小さめのカップなのだけど、その小さなカップに凝縮された凝りに凝った装飾を見るのが楽しかった。
英国で人気だというインディアンツリーが描かれたシノワズリデザインのカップ。
同じシリーズで、ダイヤやクローバー型など形が違ってて楽しい。
こちらも中国人がハンドルについてるヘレンドのカップ。
好きなやつ。
小鳥が描かれた可愛いカップ。
絵だけでなく四角い形にフリル付きが可愛さ倍増。
深いブルーに金の縁取り、日本の花鳥文に影響を受けた鳥や植物文が繊細に描かれてる。
ミントン
鶴や梅の花が和の雰囲気。蝶を象ったハンドルがリアル。
ロイヤルウースター
外にも内側にも金彩が豪華なカップ。
こちらにもジャポニズムの花鳥文が描かれてる。
日本の梅や桜などの花も吉祥文様としてよく描かれてた。
桜の木の力強い枝ぶりと花が全面に散らされてて華やか。
こちらは梅があしらわれてる。
取っ手がリアルな枝風にデザインされてるのが面白いなあ。
カップにもソーサーにも全面に松の木が描かれた渋いカップ。
日本製のカップ。
海外からも評価が高かっただけあり、絵付けもとても繊細。
パリ万博ではこんな豪華絢爛な薩摩焼が好評を得て、欧米に盛んに輸出されるようになったそう。
こちらは九谷焼の「千顔」といわれるもの。
カップにもソーサーにもびっしりと顔が描かれてる。
よく見るとうわぁ~恐っ、と思うけど、たしか魔除けの意味があったかと。
これも素敵。
柳と燕が描かれていて、取っ手は葉の形なのか金彩が効果的に使われてる。
松ぼっくりと松葉がリアルな透かし彫りが入ったもの。
中部陶器。
アールヌーヴォーのコーナーへ。
水鳥が優雅に首を曲げた取っ手に、植物文様の曲線が美しいカップ。
ピンクに金彩も鮮やか。
底がふっくらとした形も面白いアールヌーヴォーのカップ。
チェコ
こんなアールデコのカップも。
ヤシの木がデザインされてるそう。
ガラス製のものもいろいろ。
こんな貝をモチーフにした変形カップも。
シルバーのホルダーがついたものも上品でいいなあ。
変わった形のカップのコーナーには、カップもソーサーも
蝶々の形だったり、
花びらのようにひらひらした形のもの、
カップの周りもソーサーも微妙なラインを描くもの。
トランプとさいころ柄
優美な白鳥が取っ手に。
まだまだたくさんの変形カップがあった。
エナメルを手描きで一点一点盛り上げるジュール技法で描かれたもの。
ハンガリーのジョルナイのものもあった。
透かし彫りが華麗。
全体がちょっとリアルな貝型。
デミタスカップのミニチュアカップも。
更に小さくて可愛いけど、絵付けは本格的。
ミニチュアで、この細やかさ。
圧倒的に多かったイギリスのコールポートという窯のカップ。
現在はウェッジウッドに買収されて製造はしてないようだけど。
ふっくらした鳥が可愛い。
中国の蛍焼きに影響を受け作られたものだそうで、、再現が困難な奇跡のようなカップなのだとか。
ロイヤルウースターの透かし彫りの名工ジョージ・オーウェンによる
金彩ジュール透かし彫りのカップ&ソーサー
なんという細やかさ。
小さなカップながら、デザインの豊富さ、ユニークさに感嘆。
まだまだ展示品はこの10倍以上はあって、とても見応えのある展覧会を楽しめた。