
先日は、行けなくなった友人の代わりに急遽、村野藤吾建築ガイドツアーに参加してきた。(自分も申し込んでいたが落選してた)
第一部は、建築家の宮本佳明さんと建築史家の笠原一人さんの講演と対談を聴講し、2部でガイドツアーへ。
ツアーは今回の講演会会場でもある宝塚市役所本庁舎から、
1980年に村野藤吾設計により完成。
現代建築ながら、ヨーロッパの古典建築的表現を取り入れた建物で、あちらこちらに村野藤吾ならではのこだわりや工夫が見られる。
プレキャストコンクリートにより造られた円柱とベランダの手すりが整然と並ぶ外観。

建物前の車寄せは、車寄せでありながらも車が寄り付きにくい位置にある不思議。

古典様式を抽象化した円柱が支えるバルコニー。


壁面は、フランス積みで貼られた濃淡のある煉瓦風のタイルが目地幅広めで使用されていた。

床からの立ち上がりは、丸くカーブが付けられていて、やわらかな見た目や掃除のしやすさが考えられている。建物内の床も同様に仕上げられていた。

1階の市民ホールへ続く美しく弧を描く螺旋階段は

一段目が宙に浮いたような演出により軽やかさが感じられ、
低めの位置に設定された踊り場や、着物の袖などが引っかからないよう
丸く収められた手摺など、合理性と美しさが兼ね備わったデザインに。

どこから見ても流れるようなラインが美しいなあ。

三本の柱で支えられた階段裏もすっきりと。

階段床周りには丸モザイクタイルが敷き詰められていた。

市民ホールから螺旋階段を見下ろす。


市民ホールは、ヨーロッパの伝統的な庁舎をイメージした象徴的空間。
回廊が巡らされ、シャンデリアが下がる。

丸い照明が放射状に付いたお花のような形のシャンデリア。
村野藤吾のこんなちょっと可愛めデザインが好き。

回廊には北欧のガーデンチェアの座面が取り払われ、背面のみ装飾として置かれていたのもとても面白かった。
二個一で等間隔に並ぶチェア。

ヘリンボーン状に貼られた一画も。
その隅にも座面のない椅子。

窓を三分割、椅子も窓幅に合わせて分割されてディスプレイされた壁面。

大和貼りと言われる和風味のある天井と間接証明。

議場。ほんのりと温かみのあるピンクの天井は、周囲は間接照明が入れられ、壁に接さず宙に浮く様な軽さが演出されている。


天井は、音響が下へ響くように、途中で少し折れ曲がる形状に。

机などの角は、全て滑らかに面取りされていて、見た目のやわらかさを感じた。

更に書類が落ちないよう、手前以外は縁がつけられ、

机や壁面などは、段差を付けて足元を細くすることで、軽やかな見た目を追求。

2階席から議場を見下ろす。

村野藤吾デザインのカウンター机。

村野藤吾デザインの椅子も。

村野藤吾の設計の中では、古典様式を抽象化し、三分割のデザイン手法があちらこちらに用いられているとのことで、こちらの窓も三分割に。

こちらの受付窓口も三分割。

ドアハンドルもそれぞれ個性的。

「牛の舌」と呼ばれるドアハンドル。

こちらもシンプルながら美しいデザイン。

特別会議室は、木目の現れたベニヤ板の壁に囲まれる。

壁と一体となった限りなくシンプルな時計。

こちらの扉内には、黒板が隠されていた。

講演会会場だった大会議室はキュビズムのような立体感のある天井が特徴的だった。

この日は、お休みだった食堂には、ブルーのタイルが貼り巡らされている。

また一度、開いてる日に訪れてみたいな。

また一度、開いてる日に訪れてみたいな。

村野藤吾建築の様々な特徴や見どころを解説して頂きながらのツアー、
とても楽しかった。
後半は、宝塚カトリック教会へ。