m's diary

タイル巡り♡タイル制作♡建築巡り♡町歩き

東京建築&タイル巡り2024②【朝倉彫塑館他】

2024-11-25 | 建築巡り・街歩き【その他】


この日の宿泊は、前回と同じく大宗旅館にしたので、神保町から築地へ向かう。
乗り換えの日比谷駅で遭遇したタイル壁。


ブルーの細かいボーダータイルの間に白いボーダータイルがランダムに入っている。




こちらの壁面は、ブルーより白多め、ゆるいグラデーションも面白い。




改札階には、白いタイルの背景に、
きらきら光るモザイクタイルが2列ずつ入っていた。








大宗旅館、今回は、もぐもぐ建築でも一緒だったりせんさんと偶然一緒。


前回撮り忘れたお風呂の天井。
朝は、女将さんがしていた、鶴のマークが入った昔のJALの客室乗務員用胸当て付きエプロンが可愛くて、そのお話でひとしきり盛り上がる。


朝の大宗旅館。


翌朝、朝倉彫塑館へ行こうと思っていたが、その前に昨日もらったマップで、日本橋の建物を少し巡る。
時計塔のある細長いビルは、光世証券兜町ビル。


1999年建築。
外壁の煉瓦やアイアンの門など、大阪にある光世証券のビルと同じ素材のよう。



外壁の煉瓦はイギリス製だそう。
凹凸のある積み方がされているので、遠目で見ても表面に表情があって良いな。


アイアンの照明カバーもゴシック調で美しい。


展示でも色付きの類似品があったが、ロンデルガラスのステンドグラス。


細い通りに面してる東面は、こんなロンデルガラスの入った丸窓や、ステンドグラスのある窓も見られた。


東面の通用口?もアイアンで装飾された門がついていた。


もう一枚、壁面に同化したような扉。
小さなビルだけど、細かく装飾されていて、大阪のビルと同様おしゃれな雰囲気だった。



この辺りは以前にも歩いたことがあったが、山二証券とフィリップ証券が並ぶ通り。


1935年建築、フィリップ証券


1936年建築、山二証券。


装飾のついた丸窓が二か所に。








1928年建築、日証館。


1930年建築、旧江戸橋倉庫ビル。




朝倉彫塑館へ向かう途中、遭遇したブルーのタイルがきれいなお家。
2階、3階のバルコニーの格子もブルーで統一されていて美しい。





朝倉彫塑館に到着。
朝倉彫塑館は、彫刻家朝倉文夫のアトリエ兼住居だった建物。
現在の建物は1935年に朝倉氏自ら設計し、建てられたもの。



石の門柱に刻まれた「朝倉彫塑館」の文字。


通常撮影禁止の館内だけど、この日は、特別展が開催中で、
このアトリエ内の決められたポイントからのみ撮影OKになっていた。
アトリエは、天井が高く、天窓や、壁面いっぱいに取られた大きな窓から
光がふんだんに入るように設計されていて、明るく開放感があった。


こちらのアトリエでは、制作の他、門下生の育成も行われていたため、広々。


天井のアールに沿って入れられた天窓。



天井からいくつかぶら下がっていた照明は、同じデザインで統一されていた。






この日は、朝倉文夫の猫作品ばかりを集めた特別展が行われていて、
様々なポーズをとる猫たちが集合。とってもリアルだった。


3階の朝陽の間は、最も格式の高い間。
こちらには、触れる猫のブロンズ彫刻も。





朝陽の間からは、テラスに出ることができた。
階段、テラスの床はクリンカータイル貼り、壁面は、スクラッチタイルが貼られてる。


豚の顔の付く壁泉風のコーナーもあった。
内側には、パステル調のタイルが。


豚の顔は、青銅製のよう。
口に筒のようなものが通ってるようだったので、
設置された当初は、口から水が流れ出てたんだろうか?
今は水は枯れていた。


更に階段を上って、



やってきた屋上庭園。
植物を育てる園芸実習の場となっていたという。


門を入って左手には、こんな東屋もあった。


網代天井が風流。


ノミ跡の残る木材が貼られた腰壁にベンチがついていて、床は、大小の石が敷き詰められた凝った東屋だった。



駅に戻る途中に通りかかったインド料理店。
ちょうどお昼時だったので、ここでランチすることに。


入口からなんだかすごかったが、内装もコテコテのインド風。




こちらの席に。


チャイとカレーとナンを頼んだら、なぜだかチャイが先に出てきた。


カレーは、じゃがいもとカリフラワーのカレー、アルゴビを。
美味しかった~



そして場所を移動して、


これは、更にサービスだと、ポットの紅茶が出てきた。
料理を頼んだ人にたっぷりのポットサービスで紅茶を出してるみたい。
美味しかったけど、そんなに何杯も飲めず、、なんとか2杯飲んで
お客さんも混んできたので退散。


その後周辺散策中に、お手洗いを借りたお寺の手洗い場が、モザイクタイル貼りだった。





モールディングタイルも。

つづく・・

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東京建築&タイル巡り2024②【学士会館他】

2024-11-25 | 建築巡り・街歩き【その他】
清泉女子大学の島津公爵邸を後にし、日本橋高島屋資料館で開催中の「装飾をひもとく 日本橋の建築・再発見」の展示へ向かうことに。
乗り換えで、東京メトロ浅草線五反田駅で、素敵な陶板に遭遇。


抽象画だろうか?大き目の陶板とモザイクでできた壁画。


陶板の質感がそれぞれ違っていて楽しい。


モザイクは石が使われてるようだ。


鮮やかで透明感のある釉薬もいいな。


そして日本橋高島屋史料館へ。


丸石ビルディングのライオンだろうか?


展示物は、ほぼほぼ撮影禁止。
こちらは、光世証券のステンドグラスで使われてるロンデルガラスの色の入ったもの。

「日本橋の建築・再発見!マップ」なるものをもらったので、回ってみよう。
裏面は、日本橋高島屋の装飾スタンプラリー。
いくつか回ってみた。



そして、学士会館へやって来た。
現在の建物は1928年に建てられたもの。
会の前に、少し見学をさせて頂けた。
これまで、1階のレストランを利用したことが何度かあったが、
宿泊したことはなかったので、上階に立ち入ったことはなく、うれしい。


3階、神前式用の会場。


3階、320号室は100名用の会場









シャンデリアは当時のもののよう。




320号室のロビー




何か所かで使われてたこちらの照明のデザインもいいな。


レトロな消火栓置き場の扉。



3階から2階への階段。
腰壁はタイル貼り。
日の出てる時間だったら、ステンドグラスがもっときれいだろう。







2階210号室は、300名まで利用可能なバンケットルーム。


埋め込み式の照明や梁が特徴的。


黒大理石とグレーがかった渋い色味のステンドグラスがクールなマントルピース。


部屋の後方の小さなバルコニー


扉に入ったステンドグラス。




柱に沿って入る真鍮飾りが素敵なアクセントになっていた。



1階のロビー。


フロント








1階廊下には、モザイクタイル貼りのマントルピースが置かれてる。



1階談話室。


お手洗い前のステンドグラスのスクリーン


フロントと反対側の階段。
唐草模様の彫刻が入った重厚感ある親柱。



所々擦り切れてるが、この辺りの床の布目タイルにもうっとり。



大理石に真鍮の飾りがついてるのも良いな。


そして地下へ。
扉の窓を囲むレリーフタイル
角にボタンのように入れられた花が愛らしい。


地下への階段壁は、スクラッチタイル貼り。


このタイルパラダイスは、うれしいな。




床には、タイヤの跡のような模様が入ったタイル


地下にあった、柱?根元が裾広がりに六段も重なっていた。


こちらも・・
なんの為なのか?!単なる飾り?聞き忘れた。


この扉の向こうは、元々は食堂だったそう。


201号室、こちらは、学士会館の中でも最も建設当時の姿が残っているというメインバンケットルーム。


天井も高く、木製の壁面もシックで格調の高さが伺われる。


2種類の豪華なシャンデリアが下がっていた。




入口のアーチ。
格天井の中にお花のレリーフ。

学士会館、閉館前に貴重な見学の機会、少しでも写真に残すことができてよかった。


そして「もぐもぐ建築」のはじまり。
顔見知りの方、お名前だけ存じてる方、ほぼほぼ存じ上げない方
30数名の方々と立食形式で。
途中、30秒の自己紹介コーナーも経て、あっという間の2時間だった。
美味しくきれいなお料理もたくさんあったのだけど、
なぜだか撮るのを失念;


販売できる冊子の持ち込みOKとのことだったので、
私もメトロリスボンとドアの写真集を。
ドアの写真集、押し付けてしまった方々すみません・・
この後、2次会も楽しませて頂き、この日の宿へ。
素敵な機会を頂きありがとうございました。


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東京建築&タイル巡り2024②【グランドプリンスホテル新高輪&旧島津忠重公爵邸】

2024-11-18 | 建築巡り・街歩き【その他】
フレンズセンターの公開日を間違え、その後は、同じく文化財ウィーク公開物件の清泉女子大学にある旧島津忠重公爵邸へ向かった。
同じ最寄り駅にグランドプリンスホテル新高輪があったので、立ち寄り、見学していくことに。


グランドプリンスホテル新高輪は、1982年村野藤吾設計により建築。
裏門らしきところから入ると、半円形に張り出すバルコニーが整列する客室棟が見えてきた。
建物の裾がスカートのように広がってる。



こちらの面は、ややコンパクトなバルコニーが各階について一直線に並んでる。



壁面は白いタイル貼り、バルコニーもレースのようなデザイン。


建物の裾部分はモザイクタイル貼りになっていた。



レースのようなデザインの大小の円形のバルコニーが華やかでかわいい。





正面玄関へ回る途中にあった扉は、アイアンで梅の木のようなデザインの面格子がはまってる。


かわいいデザインだなあ。


正面玄関へ。
建物を囲むように半円に張り出したバルコニーが続いている。




整列する客室棟のバルコニーが圧巻。


見上げた時に目に入るバルコニーの裏面にも、可愛い装飾が。



建物のコーナー部分にも円形のバルコニーが設けられていて、やわらかな印象に。


閉鎖されてたが、外から2階へ直接上がれる階段の手摺にも、
バルコニーに繰り返し使われていたレース風のデザインが使われてる。




正面玄関前にあるのは換気塔。こちらも裾広がりなデザイン。


宴会場などのある棟、国際館パミールの玄関入口


入口のスタンド照明。


吹き抜けのホールはあたたかみのある色合いの大理石が使われ、広々とした空間が広がっていた。


照明は松ぼっくりを開いたような形。


真下から見上げると、花びらが何重にも重なった様子が美しい。




テーブルの脚のラインがいいな。
家具も村野藤吾だろうか?


エレベーターホールの扉は、梅の花のような模様が入っていて、


花びらは、あこや貝が使用されている。
近づくと、きらきらと光沢があり、きれい。
今回、見ることはできなかったが、宴会場「飛天」は、あこや貝が天井にふんだんに散りばめられているそう。


宴会場前のスペースの天井。





2階窓の取り方もおもしろい。


一部のコーナーがアールなところも。


今は使ってなさそうだったが、調理スペースとカウンターがついたコーナーの壁面には、小花模様が描かれたタイルがびっしり貼られてた。


そのタイルは、波型で、1枚1枚立体感のあるものだった。



新館との連絡通路も、村野藤吾っぽいデザイン。


小さな開口部には、ガラスブロックがはまっている。




新館は日本現代工芸の粋が詰まったような?装飾が見られた。


組子細工なのか?立体感のある細工の入ったスクリーンが存在感を放ってた。


フロントも同じく。


照明なども和モダンなデザインがおしゃれ。






庭園には、村野藤吾設計の茶室も。





グランドプリンスホテル新高輪を後にし、清泉女子大学の島津忠重公爵邸へ。建物は、1917年ジョサイア・コンドル設計により建築。
現在は、学生たちの学びの場として使用されている。




玄関扉のステンドグラス。


建物内から見た玄関のステンドグラス。



階段ホール。















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東京タイル&建築巡り2024②【新宿駅西口のタイル&陶板のパブリックアート&戸栗美術館他】

2024-11-16 | 建築巡り・街歩き【その他】

先日は、今年で営業終了し、休館に入るという学士会館でのオフ会(宴会場での食事会)「もぐもぐ建築」にお声をかけて頂き、東京へやって来た。
もぐもぐ建築が始まる夕方までの間の建物巡り。


夜行バスで新宿駅に着いたので、西口のタイルを見に行く。


やきものの風合いがたっぷりで、
紅志野や鼠志野のようにぽってりとした釉薬のかかったタイルたち


単に壁面を覆う建材というより、
もはやタイルという次元を超え、一枚一枚が美術品のよう。


タイル鑑賞は、やきもの鑑賞。


いまではもうこんなタイルをこれほどの量、大量生産することは不可能だろうなあ。


再開発され、どれほどのタイルたちが失われてしまうんだろう?!


できる限り残して欲しい・・



この壁面は、新旧のタイルの境目が見える。


こちら、手摺の笠木的なところにも、大きなたっぷりとした厚みのある
タイルが贅沢に使われている。



アール部分も滑らかに弧を描く役物タイルが。


神保町駅のホームは、本をイメージしたかのようなタイルが貼られてる。


様々な幅のタイルは、本棚に立てられた本のよう。


とりあえず学士会館へ荷物を置きにやってきた。
宿泊はしないが、宴会場利用ということで預かってもらえた。




そこからまず渋谷の戸栗美術館へ向かうことに。
渋谷駅で見つけた犬のレリーフがいっぱいだった陶板。


ハチ公に家族がいたら?というコンセプトで造られたハチ公ファミリーを描いたもののよう。


犬の陶板の背景には、正方形のレリーフタイルが型押し陶板に埋め込まれてる。


サインが入っていた。原案は画家、北原龍太郎。


もうひとつ、銀座線渋谷駅構内にある陶板「Bright Time」原画 天津恵
とてもカラフルで鮮やかな陶板。


全体を見渡すというより、ついついタイルとして、一枚一枚を見てしまう。












駅から戸栗美術館へ向かう途中に出くわしたビル。
梵寿綱味が漂う。


壁面にはぶどうの蔓のようなものが細やかなレリーフで造られていた。





1階入口天井には、ぶどうの他様々な果実や鳥などが見える。
右手にはビル名の「Romanee80」とステンドグラスも。




設計は、羽深隆雄。
梵寿綱の弟子の作品のようだった。


そして戸栗美術館へやって来た。
年を取ったからか?若い頃、夢中になったものや訪れた場所へあらためて再訪したいと思うことが度々あり、
戸栗美術館も30年以上前、やきものの美術館巡りに精を出してた頃、
ここで初めて出会った鍋島焼のデザインの面白さに感動し、
その後鍋島焼の窯元、伊万里の大川内山へまで訪れるというくらいに
興味を持ったことがあった。
ここで再び、久しぶりに鍋島焼を大量に浴びたい・・とやって来たのだが、
企画展のみで、鍋島焼の展示は数点のみだった。
常設で鍋島焼の展示がある美術館だとばかり思ってた・・


ドアノブは有田焼。


ゆったりした休憩コーナー



2階の展示室への階段。


階段周りのタイル。


写真撮影は、決められた数点のみ可。


今回の企画展の、人間模様が描かれた器たちが集合。
鶴に乗った寿老人が妙にかわいい鉢。


南蛮人と南蛮船が描かれたきらびやかな蓋付碗。


トイレのサインも男女色違いのお花が描かれた有田焼。








美術館から駅へ向かう途中に出会ったタイル。
亀甲型で、色合いが美しいタイルだった。


火鍋専門店の建物がモザイクタイル尽くし。






その後、東京文化財ウィークの公開物件であるヴォーリズ建築のフレンズセンターへ訪れるも、入口から不穏な雰囲気・・


なんと、公開日は翌日で一日間違えてた~~
(翌日リベンジは果たす)

続く・・
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東京建築&タイル巡り【大宗旅館&たばこと塩の博物館他】

2024-11-01 | 建築巡り・街歩き【その他】
茶嘉葉さんでの在廊、後半の1日目の最終は、埼玉から友人夫妻が来てくれて
食事を共にした。
久々に会えて、積る話もあり、いろいろと盛り上がって楽しかった。
遠く離れていても、いつも応援してくれる友人がいてくれるのは有難い限り。


前半の在廊時は、近くの旅館西郊本館に宿泊したが、今回は築地の大宗旅館にしてみた。
写真は、翌朝撮ったものだけど、高層ビルの間で健気に建つ木造二階建ての建物は、昭和5年建築、築90年以上になる建物。


遅くなりました~とチェックインすると、女将さんに迎えて頂けた。
お部屋に案内して頂き、ひとしきりお話を。






襖を開けると、広縁には、テーブルセットもある。


欄間の細工など細部もいろいろ凝ったお部屋だった。


お風呂は共同。
そしてお風呂床には懐かしい玉石タイルが敷かれてる。


洗面所のシンクの丸モザイクタイルは、さわやかなミントグリーン。


手洗い場の壁についてる照明は、隣のトイレと共通。


翌朝、チェックアウト後、立ち寄った築地本願寺。


築地本願寺の伊東忠太の動物たちに挨拶していこう。





カラフルな色大理石のモザイクも。







最も会いたかったのは口から階段を吐いてる怪物。



横顔も力強い。



築地駅には、勝鬨橋を描いたこんなモザイク画があった。



その後、前日に来て頂いた大福書林の瀧さんに教えてもらった日本橋のビルを見に行く。


ブルーの濃淡のあるタイルが美しい。


小口タイルは、横じゃなく、縦に貼られてるのも珍しい。
丸窓のタイルの縁取りもいいなあ。



すぐそばにあった白いタイル貼りのビルは、2階が角丸な窓で
最上階のベランダからはグリーンが見える。


粗目の土を使ったタイルの風合いもいいなあ。


そして最寄りの駅、馬喰横山駅へ。
ここにも面白いタイル壁があった。


モザイク画は、この辺りを走っていたという馬車鉄道が描かれている。


タイルに寄って見ると、モザイクタイルには大小のドット模様が描かれていた。ドットだけでなく、塗りつぶされた四角も。



大江戸線の月島駅には、こんなお月さまが。


お月さまは、大きな丼鉢のような陶製。


そして、こちらも教えてもらってた清州寮へ。
昭和8年に建てられたレトロな現役の集合住宅。


エントランスには、カラフルな無釉モザイクタイルが敷き詰められ、
壁面には筋目の型押しタイル。








照明や看板もいいな。


この額に入ったモザイクタイル。
これは、何のためのコーナーだろうか?!


そして、最終的に、この日行きたかった「たばこと塩の博物館」へ。
地下鉄の押上駅というスカイツリーのある駅に降り立つ。
そういえば、スカイツリー、初めて見た。


各階、タイルの貼られたビル。








たばこと塩の博物館では、企画展「嗅ぎたばこ入れ」が開催中。
嗅ぎたばこといえば、中国の鼻煙壺、東洋陶磁美術館の沖正一郎コレクションが思い浮かぶが、こちらの展示では、中国はもちろん、ヨーロッパ各国、モンゴルやチベットまで世界の嗅ぎたばこ入れの展示が楽しめた。


フランスの嗅ぎたばこ入れ。
金にエナメル仕上げがされていて、中央には風景画が描かれている。
ピルケースのようで、豪華で可愛い。




ドイツ製。



ここから中国の鼻煙壺。
飴色の琥珀が美しい。





琺瑯製。




白い気泡入りのガラスにグリーンと白のかぶせガラス、ピンクのガラスの蓋との組み合わせも最高。








石鹸石という石に、リスと木の実を浮彫。
可愛い~



整然と並ぶトウモロコシがシュールなデザイン。


中洋折衷のクラシックな雰囲気が素敵だった鼻煙壺




瓶の口から曲がった筆を差し込んで内側から逆さに描く
内画鼻煙壺も素敵だった。


ゆるふわ猫が何匹も描かれてて、うっとり。


こちらはパンダが大量。


象牙の緻密な細工。


陶製で、鹿が描かれている。


こちらも象牙で、立体感と細かさが半端なく緻密なもの。


こちらは木製。

さまざまな素材で作られた鼻煙壺たちは、小さな容器に凝縮された細工がすばらしくて、見入ってしまった。


この後は、常設展示へ。
常設展示も、たばこにまつわる道具たちの展示。





昔のタバコ屋さんの再現も。


マーブル模様のモザイクタイルまで再現されてる。



可愛い灰皿。


このくまの灰皿も好き。





ここからは在廊後・・
赤羽橋駅に降り立つ。
ガラスブロックの背景がおしゃれなホーム。



モザイクタイルがびっしり貼られた壁面が波打つ


モザイクのグリーンに合わせて、扉も緑。




ガラスモザイクのようだった。




エスカレーター付近は、このライトグリーンのモザイク。


他にも、青や



紫&ピンクも。



カラフルで、タイル的にも見応えのある赤羽橋駅だった。




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東京建築&タイル巡り【明治学院大学&ゆかしの杜(旧公衆衛生院)他】

2024-10-21 | 建築巡り・街歩き【その他】


茶嘉葉さんでの展示中、最終日の土日にも在廊。
その時の朝活で巡った建築など。


早朝に東京に着いてからやって来た白金高輪駅。
正方形のタイル、モスグリーンのグラデーションが美しい。


女子トイレは、ピンクのタイル。


そしてやって来た明治学院大学。
守衛さんにお断りを入れて見学。
明治学院大学には、三つの登録有形文化財があり、しかも正門からすぐのところに三つともまとまって建っているので、迷わず見れてよかった。
こちらは、1916年にヴォーリズ設計により建てられた礼拝堂。
ヴォーリズ自身の結婚式もこちらで行われたという。



学校関係者以外は内部見学はできないようだ。


礼拝堂の向かいに建つのは、インブリー館と明治学院記念館。


インブリー館は、1889年に建てれられた元宣教師館で、宣教師であり、明治学院神学部教授ウィリアム・インブリー博士の住まいだったもの。
都内でも最古の宣教師館だそう。


1890年に、アメリカ人宣教師、H.M.ランディス設計により建てられたといわれる明治学院記念館。
建築当時は総赤煉瓦造りで、神学部の教室や図書館が置かれていたという。
1894年の地震により、2階が木造に改築され、現在は木造と煉瓦造りに。


現在は小チャペルと、明治学院歴史資料館、会議室、事務室などに活用されている。



煉瓦とハーフティンバーの梁が美しい外観だった。


明治学院大学からゆかしの杜へ向かう途中、ギャラリーの建物に
タイルを発見。


ステンシルで模様が描かれたもののようで、カラフルで可愛い。


こちらも道すがら見つけたタイル。
京都でも何か所かで見たことのある釉薬がしみのように掛かった個性派タイル。
これほどの面積で使われているのは初めてみたかも。





そしてやって来たゆかしの杜(旧公衆衛生院)
昭和13年、内田祥三設計により建てられた旧公衆衛生院。
ホールや、旧図書閲覧室、旧講堂や旧食堂などが残されている。


吹き抜けの中央ホール。
クッキーかビスケットが貼り付いてるとしか思えない天井の装飾。




2階から見下ろす。


旧講堂は340席の大講堂




舞台の両脇にはレリーフ陶板が入り、


動植物を描いたレリーフ陶板も左右に。



ヤギかな?


時計周りの装飾も緻密で陶製のようだ。


ゆるやかな階段状況になった講堂に設置されてるこの長椅子も素敵だなあ。


壁付けの照明は、どことなく和風。



6階ホール。
6階は、公衆衛生学を学びにくる保健師の女子寮として使用され、当時は約40室の居室があったそう。



床に貼られたクリンカータイル風に模様が刻まれたタイル。


ホールの照明。



旧図書館閲覧室の前室には、図書館長室と受付窓口があり、書庫と繋がっていたそう。


本閲覧室は、現在コミュニケーションルームとして活用されている。




懐かしの昭和レトロな電化製品など、さわれる展示がされていた。


こちらのステンドグラスは浅野セメント創始者自邸のステンドグラス。
戦後、中学校として利用されていたが、校舎の建替え時に保存されたもの。


イスラム風の幾何学文様とアール・デコぽいデザインの植物文様、






旧公衆衛生院の設計者、内田祥三が自ら設計し、自邸で使用されていた机。
詳細な机の設計図の展示もあった。


この後、12時からの在廊の茶嘉葉さんへ慌てて向かう。

なんと先ほど気づいたが、現在カフェになっている地下の泰山タイルのある旧食堂を見逃してた~やはり急ぐとダメだなあ・・


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東京建築&タイル巡り2024【カトリック碑文谷教会&明治生命館他】

2024-10-19 | 建築巡り・街歩き【その他】


在廊二日目、朝活に以前から行ってみたかった碑文谷教会へ訪れた。
碑文谷教会は、1954年にサレジオ会により建立。


ちょうどこの日は、ミサが行われるということで、信者さんがおられ
少し早目に照明もつけてくださった。
美しい~天井画が圧巻。。
信者さんが言われるには、一人のイタリア人修道士が、故郷の教会を思い出し、3年がかりで天井画を描いたという。
とても緻密で華やか。








祭壇周りもとても豪華である。




イエスと十字架の背景は、モザイク画で描かれ、


手前には、最後の晩餐を描いたモザイク画も。



王冠のようなシャンデリア。


縦長のアーチ窓には、ステンドグラスも入っている。








後方の扉上部にもフレスコ画







聖堂内のあちこちには、作風の違った宗教絵画が描かれている。







とても見応えのある聖堂を堪能。


最寄りの学芸大学駅までの道すがら
気になったやきもののお店。閉まってたが・・


扉に貼られたタイルもいいな。


門や面格子のアイアンワークが凝っていたお宅。









そして公開中だという明治生命館へ向かう。
途中、国際ビルヂング前を通ったので、
あのエレベーター周りのモザイクタイルを観に寄る。


何度見てもいいな~
モザイクタイルもいいし、この白い大判の中央が凹んだタイルもいい。





最高~見に寄ってよかった。




そして明治生命館へ到着。
1934年、岡田信一郎設計。昭和時代の建築物として初の重要文化財に。
コリント式柱が並ぶ重厚な外観。


ロゼットが貼られた重厚感のあるブロンズのドア。


大理石がふんだんに使用された内部空間。






天井は、中央部はガラス屋根のトップライト、周囲は漆喰と石膏彫刻による八角形の装飾が施されていて、重厚感あふれる空間だった。


回廊のシャンデリア。


会議室


こちらは、元食堂。
配膳用のエレベーターが並んでいた。


階数表示板。


アール・デコな通気口。


食堂は、会議室に比べると、部屋の中央部分の天井にゆるやかなアーチがあったり、やわらかな印象。



アーチには、葡萄の蔦が描かれた漆喰のレリーフが細やか。


大理石と陶製のタイルでできた暖炉。
孔雀らしき鳥が向かい合うレリーフ。



 各階に設置された米国製のメールシュート。








応接室の家具や絨毯までもが豪華絢爛で見惚れた。








階段ホールも大理石尽くしに。



この後は朝活終了し、一路茶嘉葉さんへ在廊へ向かった。


在廊後、帰りのバスまでの時間に訪れた大江戸線西新宿五丁目駅の陶板アート。
大胆にカットされ組み合わされた陶板・・抽象画かなと思いきや、
遠目で見ると、山並みや雲の合間に鳥が飛んでいるようにも見える。




寄って見ると、それぞれの陶板には石目だったり、網目のようなもの、つるんとした光沢のあるもの、いろんな質感が楽しい、タイル好きを刺激するアートだな。




更に教えて頂いた、東中野の「モーゼ」で夕食を。


ウニとしめじのパスタ、濃厚で美味しかった。


教えて頂いた通り、床タイルも可愛かった。


通りがかりに東京交通会館の矢橋六郎の大理石モザイク画
も見ていく。


近づくと、やはりひとつひとつの石の存在感がすごいなあ。







螺旋階段のある吹き抜けは、夜はこんなライトアップがされてた。


最初の二日間の在廊を終え、帰宅。

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東京建築&タイル巡り2024【旅館西郊本館他】

2024-10-11 | 建築巡り・街歩き【その他】
茶嘉葉さんの在廊、初日の週は、旅館西郊本館に宿泊した。
以前、一度泊まったことがある宿で、調べると、ここから茶嘉葉さんまで徒歩20分で行ける近さだった。


建物は1931年築の登録有形文化財。
風格のある玄関までのアプローチ。


玄関の引き戸を開けると、懐かしさの漂う空間に。


このタイル貼りの暖炉のあるスペースで、チェックイン。



内側の型押しタイル。


外側の型押しタイル。
どちらもたまに外壁に使われているのを見かける、好きな渋タイル。



コーナー部分は、モールディングタイルが使われてた。


暖炉上にあった照明も建築当時からのものだそう。


お部屋は2階。







この日の部屋は、少し細工の凝った菊の間。
以前宿泊した時よりは、やはり少し宿泊料が値上がっていて、素泊まり8500円。
翌日は、このお部屋を希望した方がおられたのか、別の部屋になり、8000円に。


室内は、床の間や天井に様々な種類の木材が使用されている。


桜の木の床柱に四方竹の落とし掛け、天井には煤竹。



お風呂は、共同。
女将さんが、開いたら呼んでくれる。
いろんな型板ガラスの競演。


網代天井


トイレには、玉石タイルが貼られてた。




手洗い。


1階にもこんなかっこいいタイル貼りの手洗いがあった。



1階のトイレ(使用されてないかも)
石貼りで素敵だな。


丸窓のある裏階段。


重厚な「非常口」表示板。


2階から中庭を。


玄関にあった植木鉢が置かれてた台、ツバメのステンシルが入っていて
何気にかわいいなあと見ていたら、



女将さんが植木鉢を取ってくれたら、上にもツバメが。
元々は、4つ繋がった椅子だったそうで、、
ガーデンファニチュアのようだった。


翌朝は、展示準備がまだ終わってなかったので、早朝に周辺を少し散歩してから茶嘉葉さんへ向かうことに。
お隣の西郊ロッヂは、賃貸アパート。
以前本館に宿泊した時、中を少し見学させて頂いたのを思い出した。



独特な外観のマンションだなと駆け寄ると、秀和レジデンスだった。


エントランス付近のタイルが可愛い。


床から緩やかに立ち上がり、低い塀になった曲面にも貼られてる。



真ん中の部分だけ、釉薬のかかったタイル。


入口に近づくと、更に釉薬が掛かったタイル部分が増えて、色も増え
より華やかに。






茶嘉葉さんでの1日目の在廊を終えた後、
夕食に連れていってもらった南阿佐ヶ谷すずらん通り。
ここのすずらん街灯があまりにも可愛くて感激。


一輪タイプも。


こちらはパール通りなので、すずらんじゃなくパールのようだ。








この後、宿へ戻る前に西郊本館から近くの邪宗門へ。






ウィンナ珈琲を。
この日はたばこの煙が煙たくて、コーヒーを飲んだらすぐ退散;

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東京建築&タイル巡り【中近東文化センター&ルーテル学院大学他】

2024-10-09 | 建築巡り・街歩き【その他】
東京、阿佐ヶ谷の茶嘉葉さんでの個展の搬入に展示前日に東京入り、
搬入後や、在廊前後に巡った建物&タイルをいろいろ。

南阿佐ヶ谷からお店へ向かってる途中、ただならぬ雰囲気のお家に遭遇・・
壁面が波打ち、葉っぱのレリーフが散りばめられてる!?



何?この窓枠のギザギザは・・?!


どの窓のデザインも一癖も二癖もある


お庭の方に、ちょうど室内を改修中の大工さんがおられたので
お話を伺ったら、、象設計集団の関係のお宅だとか・・
さすが、デザインが半端ない。
象設計集団といえば、ずいぶん昔に見た沖縄の名護市庁舎→
が思い出される。
こんな可愛いらしい住宅も造っていたんだ~


とにかくいきなりすごい建物に出会えて感激。。
茶嘉葉さんでは、お昼過ぎくらいまでかかって搬入、展示準備をし、


その後にやってきたのは、三鷹にある中近東文化センター。
30数年前、東京美術館巡り1泊2日で10館をした時にここを訪れたことをうっすら覚えていて、また行ってみたくなった。


タイル貼りの外観の建物。



エントランスの照明が素敵。


入館チケットは、パピルスでできていて、袋に入れてもらえばしおりとして使えるのがうれしい。
ヒエログリフが描かれていて、数種類から選べた。


トルコの本物のタイルもいくつかあったが、館内は撮影禁止で、
中庭の複製品は大丈夫とのこと。


全てブルーが基調で、草花文が描かれたタイルが鮮やか。




展示品は、イランやトルコの陶磁器やガラス、土偶や青銅器などなどを楽しんだ。



その後、すぐそばにあるルーテル学院大学へやって来た。
受付で申し込みし、許可証をもらうと自由に見学できる。
こちらは1969年に村野藤吾設計により建てられたプロテスタント派のミッション系大学。


本館、図書館、チャペル、寮棟が登録有形文化財となっている。


こちらは、チャペルの外観。
本館からガラス貼りの渡り廊下でつながるチャペル



仕切り板で分割したような?とてもユニークな外観。







天井は、深めの?格天井になっていて、和の雰囲気もある。
祭壇の中心には、木彫が施された十字架、背後には縦長の窓にステンドグラス。





エントランス上の天窓。


祭壇側からの入口



四つの照明がやわらかな曲線でつながる素敵なデザイン。


椅子が長椅子でなく、個別の椅子なのは、村野藤吾の別の教会でも見たような


造り付けの棚の扉に透かし彫り。



聖堂への扉はシンプル。
角が丸くなった窓やドアノブがやわらかな印象。


芝生広場から本館棟を望む。
グリーンの芝生がこの建物にとてもよく似合う。


こちらの食堂は、新しい建物のようだけど、
本館などとのつながりを持たせるような外観になっていた。



学生寮




学生寮の窓の付き方も特徴的なデザインだった。


こちらも古くからあるという研究棟。






こちらの外観は、図書館かな?
図書館は、入口だけ見たのだけど、こんな円柱形のスペースがあったんだ?!
奥まで入らせてもらえばよかった・・




図書館から本館へ続く。










こちらは、受付のあるトリニティホール。




トリニティホールの玄関ポーチには、所々にこんなタイルが貼られてた。


ルーテル学院大学からは、一路、泉屋博古館へ。
見たかった板谷梅樹のモザイクタイル展へ。
色彩的にもデザイン的にもめちゃめちゃ好みのものがたくさんあって
うっとり。


唯一撮影可の作品はこちらの「三井用水取入所風景」で、
細やかな色のグラデーションで風景が描かれていて素敵だったが、
ペンダントや帯留めなどのアクセサリー類、小箱や小皿の幾何学的なデザインやくっきりした色使いがモダンで良いなあ~と・・


モザイクのピースを見てると、ほとんど目地がいらないのではないかというくらい、隣同士のピースがぴったり合ってて几帳面さがうかがえた。


その後は、誠品生活日本橋へ。
和なタイルが柱にあしらわれてた。


佐々木千絵さんの展示を拝見。
台湾がテーマの作品が並ぶ。


絵の中には、台湾の食卓の様々な料理や風習が細かく描き込まれていて、楽しくいつまでも見てられそう。






この犬の表情・・可愛い~



豆花。


駅へ向かう道すがら、素敵なガラスの壁面が現れた。


カットが入れられたガラスに、凹凸にデザインされた工芸的なガラス、
鏡や色ガラスが組み合わさって、とても素敵だった。

この後は、この日の宿、旅館西郊本館へチェックイン。







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信楽・信楽窯業技術試験場&陶芸の森陶芸館&黒田園他

2023-12-20 | 建築巡り・街歩き【その他】
先日ついにタイル制作用の電気窯を購入し、その備品の調達や偵察に信楽へやって来た。



高速走行中、すごいいいデザインの橋を見つけた。
アール・デコぽくもある。
帰って調べてみると、新名神高速道路の近江大鳥橋という橋で、
鶴が背中合わせに天に向かって飛ぶ姿を現しているそう。
美しい~。


信楽へ着くと、まずは、立ち寄りたかったアンティーク家具のお店、アンティーク・フレックスへ。
思ったよりスケールの大きなお店で、ものすごい数の家具が所狭しと並んでいてワクワク。(撮影了承済)



ヨーロッパのアンティーク家具、さすがに装飾が半端なく細かく、美しくてうっとり。


アール・ヌーヴォーの飾り棚も。


ライティングビューローも、隅々まで細かく彫刻されている。
引き出しそれぞれに、二つの顔が貼り付いてて、装飾が濃厚。


このテーブルの脚もクセ強いなあ。



そうかと思うと、こんな愛らしい小鳥が装飾されたものも。
リボン付きの鍵穴がまたおしゃれ。




ついつい細部に目がいって楽しんでしまった。
大き目のローテーブルが欲しかったのだけど、残念ながら低めのものはなく・・
お値段もリーズナブルな感じなので、又欲しい家具ができたらここへ来よう。



そして、信楽窯業技術試験場へやってきた。
去年来た時は、まだオープン前だったので、新しくなった施設を見ていこう。
この看板のタイルモザイクが素敵。
様々な質感、釉薬のタイルがモザイク状にデザインされている。



見学は、受付後、1階のみ自由に見学できる。
こちらの施設では窯業技術の研究開発や、後継者育成などが行われているそう。



ロビーの壁面を飾っているのは、旧庁舎場長室にあったという熊倉順吉デザインの陶壁画を移設したものだそう。


信楽らしい焼き締めの素朴な土の味わいが素敵な陶壁。



日本万国博覧会迎賓館用に製作された同じく熊倉順吉デザインの陶壁の一部。


建物内外には、開発された製品などが設置されていて、
こちらの坪庭は、信楽らしいなまこ釉の植木鉢や大小の円形の陶板が組み合わされていた。苔などの植物の緑との調和もいいなあ。



枯山水庭園をイメージしたというタイルの質感が面白い。

ここで、試験場の方からいろいろと説明もしていただき、タイルに興味があると伝えると、今、陶芸の森陶芸館でやってる展示に、こちらの試験場所蔵の建築陶器やタイルが出ていると教えてもらった。
とりあえず、旦那がお腹を空かせているので、後ほど見に行くことにして、まずはランチ場所へ向かった。


この日のランチは、黒田園へそばを食べに行くことにしていた。
土日は、数時間待ちにもなるという人気店だが、平日だったので、すぐ入れた。
風格のある建物は福井の築70年になる古民家を移築してきたもので、移築後20年になるという。






床は、移築時に、信楽焼の陶板を敷いたのだそう。



お座敷席と、囲炉裏端の席があったので、囲炉裏端へ。


火はついてはいなかったが、、



平日限定の海老天セットを。
そばも、サクサクの海老天も、朝宮茶も美味しい~


扉の引手には、鳳凰の彫り物が。



お腹がいっぱいになったのだけど、ちょうど向かいに朝宮茶の老舗、山本園の濃すぎる抹茶ソフトを食べておきたくて立ち寄る。



十分に濃すぎる抹茶ソフトに更に追い抹茶がかけられてる。
最高の風味だった。


大きな陶板の看板を掲げる陶器店。
陶器店で、大きめの土鍋も欲しかったので立ち寄るが、、
原料の影響で土鍋は、今全体的に品薄だそうで、見つからず。


信楽郵便局が、さすがにやきものの町らしく、タイル使いが素敵な建物だった。


三角形に張り出したタイル壁。


透明感のある瑠璃色もきれい。


陶芸材料のマルニ陶料へも立ち寄り、陶芸材料を物色。
ここの壁面のタイルがなんとも言えない風合いで好き。


こちらの陶器店のアプローチに敷かれてた円形と楕円形の陶板も面白かった。


そして、陶芸の森陶芸館へやってきた。






なにしろ特別展のポスターがこんな感じで、岡本太郎が前面に出ていたので、
建築陶器やタイルの展示があるとは、夢にも思わなかった。
どうやら信楽の建築陶器からの岡本太郎の流れらしい。



序章の近代建築と装飾陶器のはじまりから。
近代窯業の祖、ワグネルが開いた窯、旭焼で焼かれた暖炉用の組タイル。


陶磁器試験所で試作された、透かし彫りのレリーフタイル。
とても手が込んでいて、美しい。



獅子の噴水口


レリーフタイル。
陶磁器試験所で作られていた数々の試作品などを見ることができて興奮。


こちらは、陶磁器試験所本館玄関を飾っていたという鬼瓦風の装飾タイル。


孔雀が2羽描かれた華やかな陶板は、トルコ釉の発色が美しく、オリエンタルな雰囲気。


陶磁器試験所にて昭和2年に制作された秩父宮邸陶器製装飾電燈台。
建物は空襲により消失しているので、唯一残されたもの。


1926年フィラデルフィア万国博覧会へ出品された装飾電燈台。
3匹のうさぎが土台で支えている。



滋賀県立窯業試験場指導で製作された滋賀県庁舎の階段のレリーフタイル。
現在も市庁舎で見れる。


大物作りが適していた信楽では、滋賀県立窯業試験場で、このような電燈台などの建築用装飾陶器の開発が進んだのだそう。


動物の噴水口なども作られていた。




旧フェスティバルホールの装飾陶製レリーフや岡本太郎の代表作、万博の太陽の塔も信楽で手がけられたものだそう。
こちらの岡本太郎の「坐ることを拒絶する椅子」も信楽で作られたもので、
他にも様々なパブリックアートが信楽で手がけられてきたという。
岡本太郎と信楽にそんなに密接なつながりがあったとは。


岡本太郎の作品の中で、ダントツ可愛かったのが、この「犬の植木鉢」
岡本太郎が芸術の大衆化を目指し、作ったもののひとつだそうで、
1954年に常滑で最初に作られたのだそう。


何体か作られているようで、このひとつは、刈谷市の中学校に置かれてるようだ。



植物を背負ってる姿も可愛い。

いろいろととても見応えあってよかったので、帰りに陶磁器窯業試験場にご挨拶をしに立ち寄り、展示物の資料なども見せてもらって、更に展示物の写真も撮らせて頂けるとのことで、学芸員さんにお繋ぎくださった。
再び陶芸館へ伺い解説付きで鑑賞させて頂けて、とても満喫することができた。




その後、「かまーとの森」でお茶して帰ることに。
1972年に建設された全長80mのトンネル窯の跡地を使用し、カフェ&ギャラリー、ショップにされている。






入口そばにある円形の建物は、トンネル窯の燃料タンクだったもので、ここから窯に燃料を供給していたそう。
現在は小さなギャラリーになっていて、中には作品が展示されていた。


お店の奥がカフェスペースになっている。






手前がショップに。
かわいい雑貨類がいろいろと。



奥には古いミシンのコレクション。
オーナーの趣味で集められたものだとか。


トイレへの通路は、工場内を通る。


積み上げられた製品の植木鉢。


古い土練機が置かれていた。



おやつに紅茶とワッフルを一枚ずつ。

この日は街中をあまり歩き回る時間がなかったけど、満喫できた。
前回歩き回ったレポはこちら→



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