m's diary

タイル巡り♡タイル制作♡建築巡り♡町歩き

ハンガリー&チェコの建築&タイル旅2023【プラハ・ホテルパリ&カフェ】

2023-08-31 | ハンガリー&チェコのタイル&建築旅2023

インペリアルホテルのカフェで休憩できなかったので、
もうひとつ行きたかったホテルパリのカフェへ訪れることに。


1904年に建てられたネオ・ゴシック様式の外観、
内装は、アール・ヌーヴォーで装飾されている。


その昔、1996年、2度目にプラハへ訪れた時に、憧れだったホテルパリに宿泊したことが思い出される。
今回宿泊は叶わなかったが、カフェにはいきたいなあと。


まずはホテルの方の入口。
世界各国の国旗がずらり並ぶ。
日本の国旗はないなあ。


アール・ヌーヴォーの曲線を描く庇の持ち送り。


入口のアーチ、これは、モザイクタイルで、装飾されていて、


とても細かなモザイク片で、壺や花々などが描かれていた。


エントランスホールへ入ると、まず正面の階段が目に飛び込んでくる。


床面は大理石モザイク。


このシャンデリアも雰囲気もいいなあ。
アール・ヌーヴォーというか、セセッション風というか?


大理石の階段ホールには、絨毯が敷かれ、


手すりは、アイアンワークが華麗で、吊り手すり?というのか、軽やかでとても美しい。


パイナップルのような形のモチーフ。
何かの蕾?松かさだろうか?


ホテルのフロント。


ロビーの先はカフェに通じている。


エレベーター。


そしてホテルパリ内のトニーズカフェへ。


1930年代をイメージしたというアール・ヌーヴォー様式の店内。



壁面や柱に巡らされる深いブルーのモザイクタイル装飾。
このブルーの色が美しいなあ。



上部と下部に帯状にモチーフが入れられている。



モザイクの色に合わせたブルーの椅子も素敵。



お昼過ぎのゆったりした時間帯だったので、お茶しながら
この後の行程を練りつつ、しばし休息。










ショーケース上の長い顔の男女の像がインパクトあり、
奥にはバーカウンターもあって、スフィンクスのような像も両脇に鎮座していた。

小休止した後は、更に町歩きに繰り出す。


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珈琲艇 キャビン&民藝展他

2023-08-30 | 純喫茶&リノベカフェなど


中之島美術館の民藝展と高島屋大阪の柚木沙弥郎展にはしごした日、
お昼に立ち寄った珈琲艇キャビン。
鉄板を貼り合わせたような壁面や、扉など、外観から船の趣が。



舵を模したドアノブ。



地下への階段を下り、船室?へ。



船内は、豪華なシャンデリアに丸い舷窓、赤いベルベットの椅子など、客船の雰囲気漂う。



縦長の角丸窓も。



船モチーフのインテリアいろいろ。



ランチに鉄板ナポリタンを。


御手洗いは、通常カギがかかっているということで、
カギを持って1階の御手洗いへ。
扉を開けると、ブルーのもやもやが入った大判タイルが、壁面、床面にずらりと貼られていてびっくり!
きれいだなあ。。


洗面シンクもブルーで合わせてある。


個室の扉を開けると、そこにも。



個室の床は濃紺にモヤがかった丸モザイクタイル。
思わぬタイルの出現にテンション上がった~


少々寂れてるようだったが、道頓堀川沿いにテラス席も。



珈琲艇キャビンへ行く前に訪れた中之島美術館。
ここは開館当時に一度来て以来。
前回の建物レポはこちら→



長ーいエスカレーターに乗って、4階の展示室へ直行。



この吹き抜けの大空間は、いつ見ても圧巻。(2回しか見てないけど;)



ゆったりとしたつくりの美術館。
この日は休日にもかかわらず、それほど混んでおらずよかった。



特別展は、「民藝-美はくらしの中にある」



しょっぱなに、民藝の品々がトータルコーディネートされた展示が。
(最初と最後のみ撮影可)
テーブル、椅子、やきものの器、燭台・・それぞれがとても魅力的な
ものたち。
日本だけではなく、様々な国の、製作年代も違うものだろうけど、
民藝という同じ美意識の下、集められたものだからか、しっくりとまとまっていて素敵だった。


韓国の状差し、魅力的・・

現在もつくり続けられている日本各地の民藝を紹介するコーナーや、各地の民藝館所蔵の品々の展示を堪能。



最後は現代の生活に取り入れられた民藝品の展示コーナーも。
スタジャン(絵)の横に並ぶ蓑がシュール・・その下には沖縄の骨壺?!






その後は大阪高島屋へ。ついでに民藝のはしご。
岡本太郎のモザイク画「ダンス」は、高島屋大阪店新館大食堂に展示されていたものが、現在7階に移設されていた。






そして、特別展の「柚木沙弥郎と仲間たち」を鑑賞。
100歳を越えながらも現役の作家として作品を生み出し続けられているという柚木沙弥郎の染め物は、大胆でモダンなデザイン。
販売されてたトートバッグもおしゃれだった。
「仲間たち」のやきものなどの作品も見ごたえあり、、
切磋琢磨した仲間との話なども惹き込まれた。




そして実際に買って、使って楽しめる全国各地からの民藝品の販売も。
いろいろと目の保養ができた一日。




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ハンガリー&チェコの建築&タイル旅2023【超弩級のタイル空間、カフェ・インペリアル他】

2023-08-27 | ハンガリー&チェコのタイル&建築旅2023

プラハ町歩きの続き・・
アール・ヌーヴォーの意匠が美しいホテルツェントラル。


窓の下には、女性の顔のレリーフ、女性の髪が木に巻き付くように絡まり、
その周りには木々が枝を広げている。
銀杏のような形の葉、金色の実も実ってる。
とても繊細で美しいレリーフ。



入口周りもとても華やか。
アーチの庇には金色とピンク色で彩られたお花の細工が可愛い。


扉の両脇には、鉢植えの木のレリーフ。
根っ子まで描かれていてリアル。


扉のアイアンワークも植物文様がモチーフのようで、華やかだった。


こちらの建物はヒルトン・プラハ・オールドタウンホテル。
建物は、近代的のようだが、


建物の2階部分に規模の大きなステンドグラスがあった。


町中を走るトラム。
トラムと地下鉄にはちょこちょこ乗ることがあり、重宝した。


レジオン銀行。
黒い聖母の家と同じく、ヤン・ゴチャール設計により
円弧モチーフのロンドキュビズムで建てられた。


チェコスロバキアがハプスブルグ帝国から独立し、民族意識が高まる中、設計されたものだそうで、
チェコスロバキア軍の軍功を記念したレリーフで、2.3階の壁面が装飾されている。


扉も円弧モチーフ。


ライオンのドアノブだ~


銀行内にはガラスの屋根付き中庭などがあり、素晴らしい内装のようだけど、
この日はあいにく休日で、見れず・・
チェコの民族カラーの赤と白のタイルが貼られた床。


天井装飾。


そして、インペリアルホテルにやって来た。
ここのカフェにぜひ来たかったので。
中のすごさが、全く想像できないクールな外観。


ホテルの方の入口の持ち送り。


一歩足を踏み入れ、その空間に打ちのめされた~
風除室になるのか?小さなスペースに、ものすごい密度のタイル空間が
広がっていた。
壁面には女性とライオンのレリーフが貼られ、


天井がすさまじいモザイクタイル貼りに~



この天井のモザイクの黄色が、とても魅力的な色で、
黄色に様々な色が混じり合い、艶やかな光沢もあり、うっとりするような美しさ!


折り上げ天井の折り上げ?部分には、カーブに沿って湾曲した役物タイルが貼られ、四隅には、カラフルなオウムのレリーフタイル。


これは、エジプト風の意匠というのか?



ライオンのレリーフ。


うう、、何度も観ても、撮ってしまう。
この隅のモザイクタイルの彩り、
カラフルなモールディングタイル、


羽を広げた鳥と蛇がモチーフとなったデザイン。



この先は、ホテルのフロント。
なんと魅力的なエントランスなのか、、
異国情緒が爆発してる・・


入口両脇の柱。


そしてカフェへ、足を踏み入れると、更に驚くべきモザイクタイル空間が広がっていたのだ。
あいにく、休日のこの日はお客さんで満席で、予約客以外無理とのこと。
しかし、店内の写真OKとのことだったので、しばしこの空間を味わせて頂いた。


この天井~!
この柱ー!
タイル、タイル、タイルに囲まれた天国空間!



六角形のこの柱には、
様々な動物や植物が浮彫りされた真っ白な陶板が貼られ、


天井は、全面モザイクタイル貼り。
小花がモザイクタイルで、描かれていて、刺繍のようで可愛い。


4本の柱に囲まれた濃密なタイルコーナー。


柱に囲まれた天井。
白をベースに、クリーム色から明るい茶色までの濃淡、差し色に水色と、
この取り合わせは、上品で最高に美しい。


こちらの天井も花がモチーフのモザイクタイル天井。
コーナー毎に帯状のモザイクタイルで縁取りされ、あちこちに見どころが。


角柱に、大き目のレリーフ陶板が貼られたコーナー。


タイルは市民会館と同じく、チェコのタイルメーカー、RAKO社のもののよう。


隙間なくタイルが貼られた空間。
役物タイル、モールディングタイルの形状もさまざま。


この帯状のところにも、リスや小鳥や可愛い動物が紛れてる。


縁取りのモザイクタイルの色もきれい。

これほどまでに自分好みのタイル空間をいまだかつて見たことがあっただろうか?!
素晴らしきタイル空間だった。
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ハンガリー&チェコの建築&タイル旅2023【市民会館のレストラン&スメタナホール】

2023-08-24 | ハンガリー&チェコのタイル&建築旅2023

市民会館の続き・・地下のタイル回廊に誘われ、レストランへやってきた。
レストランというか、ビアホールのよう。
後ほどコンサート後、夜に覗いた時には賑わっていたが、お昼を過ぎた時間は
一組しかお客さんがおらず、見学するにはちょうどよかった。


広々としたホールは、ブルーのタイルに覆われた壁面、ステンドグラスに囲まれた美しいアール・ヌーヴォーの空間。


連続するアーチ窓に入るステンドグラス。


やや濃淡のある透明感のあるブルーのタイルが美しい。


ビールにちなんだ内装が施されているようで、
ステンドグラスの中央のデザインは麦の穂がモチーフのよう。


アーチの壁面一面にはモザイクタイル画もあって、
農村の風景が描かれているようだ。



1ピースが大きな陶片のようで、、これはモザイク画というのか?タイル画というのか?


洋服掛けもおしゃれ。


照明。


ブルーのタイルを縁取るように貼られているレリーフタイルは、何かの実のようで、


形的にはブルーベリーぽく見えるのだけど・・カラフルな色使い。





モザイクタイル画が貼られた面と反対側は、舞台のように一段高くなった
スペースがあり、突き当りにもステンドグラス。
音楽の演奏も行われてるようなので、客席と舞台の共用のスペースなのかも。



その舞台の両脇にはタイルの柱があって、女性と男性のモザイクタイル画が貼られてた。





アーチの中央には、アール・ヌーヴォーな時計。


階段の柱や、腰壁、椅子などには民族調の木彫りの装飾も入ってる。




出入口にも


タイルとステンドグラス、木彫とが融合したビアホールらしい素敵空間だった。



市民会館には、入口入って両脇にもレストランがある。


向かって右のレストラン。
縦長の大きな窓から明るい光が入り、奥にはモザイクタイル画ぽいものが掛けられている。
後ほど改めて、お茶しに来たいと思っていたが、叶わず。





壁面の装飾も優雅な曲線を描く。


入口の扉には、結霜ガラス?!
チェコで結霜ガラスが見れるとは思ってなかった~



天井装飾
セセッション風。


向かって左のレストラン。
入口のステンドグラス。
こちらも下部のガラスは結霜ガラスのようだった。


天井照明は、天井に反射する光も美しい。





向かって左のレストラン。
こちらは、少しカジュアルな雰囲気で、右側とは内装も違っていて又素敵。




シャンデリアのガラスの房が豪華。
ボヘミアングラスかなあ。



ここからは、夜にコンサートへ、再び訪れた時に撮ったもの。
ここはチケットがなければ立入禁止。



赤っぽい大理石と金色のレリーフに囲まれたエレベーターホール。






階段ホールにはステンドグラスも。


クラゲのような照明が面白い。


スメタナホール前のホワイエへ。



閉演前後も多くのお客さんでにぎわっていたホワイエ。


透明のステンドグラスに真鍮の時計が映える。


三角形のベースに植物の葉のレリーフがあしらわれた照明。


そして、この日のコンサート会場のスメタナホールへ。
1200人収容可能なホールは、お客さんでほぼ満席のよう。


天井を見上げると、楕円形のガラスのトップライトから、光が入る。
この時期、夜の8時~9時くらいまで外は明るかったので・・





ホールの内装は、スメタナやドヴォルザークなど著名な作曲家の曲のモチーフなどが彫刻され、描かれているという。



細部も美しい装飾で覆われていた。


できることなら、スメタナホールで、スメタナのモルダウが聴きたかったのだけど、
この日のコンサートは、ドボルザークの交響曲第9番ホ短調「新世界より」だった。



一日中歩き回って疲労困憊してたので、途中意識朦朧となったり、
覚醒したりを繰り返しつつ、コンサートを堪能。

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ハンガリー&チェコの建築&タイル旅2023【市民会館のタイル他】

2023-08-22 | ハンガリー&チェコのタイル&建築旅2023

市民会館へやって来た。
1995年と1996年にプラハへ訪れたが、修復中で見れなかったので、
今回、市民会館の見学は、プラハで最も楽しみにしていたスポットのひとつだった。
事前に見学ツアーをネットで申し込もうとしたら、
なんと、プラハ滞在日には見学ツアーやってなかった~
仕方なく、コンサートに申し込んだ。ツアーでしか見れないところがあるようだけど、まだ中に入れるだけよかったと思うしかない。

市民会館のウェブサイト→


市民会館は、元々、歴代の王の邸宅があった跡地に、
ポリーフカ監督の下、1905年から1911年にかけて建設された。
ミュシャをはじめ、当時の最も有名な画家や彫刻家によって、内部が装飾されている。


正面入り口上部にも絵画のように細やかなモザイクタイル画が描かれている。






丸く張り出した車寄せは、ガラスの天井に、ステンドグラスが美しい。





エントランスホールに足を踏み入れると、床は大理石モザイク。


振り返ると、ホールの入口のアーチにもステンドグラスが。


チケットブースにも、エントランスホールとよく似たステンドグラス。



この先は、ホールなので立入禁止。


夜にコンサートを予約していたので、この先のホールは後ほど。


地階にあるレストランの方へは、立入できるようだったので、
昼間のうちに見ておくことに。
この階段ホール、地下の廊下が、なんとタイルの宝庫だったのだ。


階段ホールには、グレーがかった水色のタイルがベースに貼られていて、


ところどころにゴージャスなタイルがポイント的に貼られている。


渦巻をモチーフにしたレリーフタイルや、金色のタイルが華やか。



こちらは植物を幾何学的にデザインしたもののようだけど?!


そして、ところどころに、こんな組絵タイルが、絵画のように貼られている。




床も大理石モザイク。






組タイルというのか?陶板画というのか?
初めて見るような、豪華なタイプ。
テントウ虫とブドウがモチーフになっている。
テントウ虫は、ヨーロッパでは幸運を呼ぶものとされ、ブドウは、多産や子孫繁栄、成功の象徴などの縁起物。


ブドウの釉薬の感じも興味深い。
ブドウの葉が何重にも重なる感じなど、表現も細やか。


このタイル壁が、地下の廊下へ、延々と続いていくのだ。
タイル好きとしては、狂喜するしかない~


地階のアーチが連なる廊下。
こちらの腰壁にもタイルがびっしり。。



床のタイルは無釉のこんな波々タイル。
チェコのタイルメーカー、RAKO社のマークが入ってる。


こちらは石畳の階段の下で、おばあさんが物を売っている様子が描かれた組タイル。


エオシン釉のような光沢のあるタイルと、深いブルーの組み合わせ。





ピンク色のテントウ虫ぽい形のタイル。



レリーフタイルで、釉薬の塗分けがされてる。


更に植物が植え込まれたプランターのコーナーも。
タイル壁の上部はライトアップされてる。



淡いブルーのタイルとライトグリーンがさわやか。


塔のある建物や梅か桜のような木が描かれた組み絵タイル。


このような建物のある風景が描かれた組タイルがいくつか貼られてた。


階段の手すり子の装飾もとってもゴージャス。
それにしても、市民会館の地下へ続く階段室にこれほどのタイルが貼られてるとは、思ってもみなかった。
ツアーには参加できなかったけど、満足、満足~

続く・・




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ハンガリー&チェコの建築&タイル旅2023【ヴァーツラフ広場付近の建築巡り&黒い聖母の家のカフェ他】

2023-08-20 | ハンガリー&チェコのタイル&建築旅2023
ヴァーツラフ広場へやって来た。
プラハでも賑わう通りで、かつては馬市場があったところ。
歴史的建造物を利用したホテルやショップなどが立ち並ぶ。
ホテルエウロパは、改装中で、外観もややケバケバしくお色直しされてた。


お隣のメランホテルの落ち着いた感じの色彩の方がいいな。
間口が極狭のホテルだけれど、20室はあるようだ。


小さなバルコニーに置かれた椅子。
ここに座って上から広場を眺めたい~

こちらは1階にカフェが入っている建物。


上部の植物文様のレリーフが細かくて美しい。
バルコニーのフェンスも素敵。



ズラタフサホテル。


装飾は控えめでシンプルなようだけど、最上階には、兵士のような風貌の彫像が4体貼り付いてる。


木々に隠れて見えにくい・・左側は、ヤン・コチェラのプラハで最初の作品、「ペテルカの家」


プラハのアール・ヌーヴォー建築の中でも最も美しいと定評のある建物だそうで、装飾的には控えめで洗練された感じ。
男女の彫像レリーフと、窓上のラインに花のレリーフが入っている。


1階の入口の門がまた美しかった。
くるくると渦を巻くアイアンの細工


ドアノブ周りの波々飾りが可愛い。


軒を支えるアトラスが、蛇を担いだ風変りなもの。
1階には薬局が入ってる。
ギリシャ神話では、蛇=治癒力や健康のシンボルだそうなので、
薬局らしいと意匠といえるのかも。


軒を支えているのは女性像と男性像のようで、


アール・デコ風の装飾と一体となって、、つくづく魅力的。


コルナ宮殿は元貿易省の建物。
建築当初は、地下にスパやスイミングプール、ファーストフードの先駆け、
セルフサービスのビストロなどもあったのだとか。
現在はショップやレストラン、オフィスなどに使われている。


王冠を模した塔



その向かいくらいにあったビル。



こちらの軒を支えるアトラスは奴隷風?
二匹の犬?を従えてる。


人も犬のような動物も、柱に溶け込むように細部は省略されていて、
これまた面白い意匠。
こんな入口が2か所。


扉の意匠も、エジプト風というのか?
独特な文様。






こちらの扉のヒンジも凝ってるなあ。


ドアノブにも女神のような顔がひとつ、下にも顔がひとつ・・


重厚な木の扉・・


ドアハンドルは、ハンドルを握る手付き。


壁画が印象的な建物が現れた。
チェコならではの民族的な意匠が取り入れられたボヘミアスタイルの建物。


出窓周りに細かく描き込まれた壁画、出窓の下にもレリーフも美しい。



特徴的な妻壁のデザイン。


凝った装飾の扉だなあ、、と近づいたら、


ドアノブ装飾に顔!



ハンドル部分は犬?!
駆ける犬とハンドルの弧がぴったり。


扉にも顔のついたグロテスク装飾があちこちに隠されてた。





そしてやってきたキュビズム建築の「黒い聖母の家」
こちらの2階にはカフェがあるというので、ここで一休みすることに。


入口の扉からしてすでにキュビズム~


看板のデザインもカッコいい。


六角垂が組み合わさった親柱。




階段を見上げる。
いい曲線~






カフェは2階だけど、一度上まで上がって見下ろす。


2階のグランドカフェ・オリエントへ。
インテリアもキュビズム的統一感があって素敵。
そのはず、1912年建築当時のまま忠実に復元されているそう。


シャンデリアは当時のオリジナル。


壁についていたフックは稲妻だ。


ちょっとした備品のワゴンなどもデザインが抜かりない。
ワゴンの上にあった真鍮の灰皿か物入?もキュビズム感ある。


大理石のテーブルと、グリーンのストライプのファブリックの椅子。
当時もこんなモダンな家具だったんだなあ。


食事系のパンケーキを頼んだが、、
こちらでパンーケーキというのは、クレープみたいなものだった。





建物の3階以上がキュビズム美術館になっていたので見ていくことに。


かなり無理してるような形の飾り棚・・


これは、円弧モチーフなので、ロンドキュビズム?!


これくらいなら、シックでいいかも?



「黒い聖母の家」を出て更に歩く。
優美なレリーフのついた扉。


ドアノブも、さりげない植物文様のレリーフが上品で美しい。


こちらの建物にも優美な装飾が。


お花のレリーフがとても可愛かった。


アイアンの門もいいな~と近寄ったいくと、


柵の隙間から見えた床がモザイクタイル貼りだった~
絨毯が邪魔でよく見えなかったが・・
只者ではなさそうな気配。


前に停まっていた極彩色の車。
ホイールの色まで変えられてた。

いよいよ次は前回、前々回とも修復中で行けなかった市民会館へ。



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ハンガリー&チェコの建築&タイル旅2023【プラハ・アドリア宮&ウ・ノヴァークーの館他】

2023-08-18 | ハンガリー&チェコのタイル&建築旅2023

プラハ、町歩きの続き。
アドリア宮へやってきた。
チェコでは、アール・ヌーヴォーの建築以外に、キュビズム建築巡りも楽しみにしていた。(2009年にリクシルギャラリーで開催された「チェコのキュビズム建築とデザイン」を見てから、次回行く時は見たいと思ってた。)



アドリア宮は、パヴェル・ヤナーク設計、円弧モチーフが特徴的なロンドキュビズム建築といわれるもの。
お城のような堂々とした佇まいの建物は、イタリアの保険会社の建物として建てられたそう。




円形のエントランスホール。
床は大理石モザイクが貼られ、大理石の柱に囲まれたリッチな空間。


1924年と年号の入ったモザイクや、


煙突のついた建物、煙突や窓からは煙がたなびいてる様子。


蒸気機関車?



汽車と貨物車?!


保険会社として使われていた時のオフィスの入口。
現在は劇場として使われているようで、こちらが劇場の入口になってるみたい。


入口上部は星座をモチーフにしたブロンズ像が並んでいた。


この日は休みなのかどこも閉まっていたが、他にもオフィスやアパート、ショップやレストランとして活用されている。


ギャラリーかな?


金色のドアもゴージャス。





古いエレベーターも残されているようだった。
嬉々として写真を撮っていたらこの時、二階から下りてきたおじいさんが、
ここにも、あっちにもモザイクがあるよ~、と教えてくれた。



可愛い象のモザイクも。

入口に小さく写る、最後まで見送ってくれたおじいさん。




アドリア宮の斜め向かいくらいにあったアール・ヌーヴォーの優美な扉。
扉周りのレリーフの細工も細かく美しい~。



ドーマー窓が連続して並ぶインパクトのある建物。


そして、ウ・ノヴァークーの館にやって来た。
旧プラハ保険会社と旧トピチョ出版社と同じく、オズヴァルド・ポリーフカの設計。


建物の中央部に入れられたモザイク画が圧巻の存在感。


遠目で見ると、まるで印象派の点描画のような雰囲気のモザイク画。


拡大すると、たしかに細かいモザイクタイルが貼られてる。
淡い色彩で、やわらかな印象のモザイク壁画。


森の中で、ピクニックをしてるかのような人々の様子がのどかでいいなあ。



入口周りの装飾。


植物をモチーフに自由な曲線を描いた持ち送り。


入口の扉は、ステンドグラス。
デザインは、蝶の羽を模したものかな?


ガラスの表面にはさまざまなエンボス模様が入り、
マーブル模様が複雑な色合いを醸している。


扉の下部は、ブロンズのレリーフで犬が描かれていた。



ハンドル部分。


光を通すと、更に美しさが増すステンドグラス。



周囲のアイアンの細工と共に、美しい芸術品だった。


入口を入ると、アーチの回廊が続き、様々なお店やオフィスなどが入っているよう。


この扉もシンプルだけど曲線のラインが優雅。


ガラスの扉越しに、優美な階段の手すりを発見。



モザイクタイルの床があったり。


建物の中は思ったより縦にも横にも広く、、ショーウィンドウが素敵なお店があったり、、
ただしこの日は閉まっていたが。

こちらもロンドキュビズムのようだけど、レジオン銀行かと思ったら、
違ってた。


1階にはカフェあり。
この後、黒いマドンナの家でカフェる予定だったので、ここはスルー。


扉の意匠がみたことないようなタイプのデザイン。


ドアノブ周り。

町歩きは、更に続く・・



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ハンガリー&チェコの建築&タイル旅2023【プラハ本駅&マジョリカタイル発見他】

2023-08-15 | ハンガリー&チェコのタイル&建築旅2023

ブダペストから夜行列車で到着したのは、プラハ本駅。
プラハ本駅は、1909年にチェコの建築家ヨゼフ・ファンタ設計により
アール・ヌーヴォー様式で建てられた駅舎。






外観は、アール・ヌーヴォーの緻密なレリーフ装飾で覆われている。







駅の内部空間。
三層吹き抜けのドーム。
2006年から2012年にかけて改修工事が行われたそうで、
このドームもきれいに修復されていた。




モザイクタイルで描かれた、1918年10月28日の文字は、
チェコがオーストリア=ハンガリー帝国から独立した日。










ドーム天井の繊細な装飾。


振り返ると、出入口上部のアーチにはステンドグラスが。





このドーム内2階の一画には、カフェもある。
急いでいたので入らなかったが。
店内も店外もにぎわってた。



一通りプラハ本駅を写真に収めてからは、ホテルへ向かうバス停に向かった。
道路渡るために地下へ下りようとすると、こんなタイル壁が出現。


タイルに凹凸があって、壁面は波打ち、地面からタイル壁につながるラインが滑らかで美しい。
地下への通路の壁面から建物に続いてタイル貼りになっていた。何の建物だったか?!


バスに乗り、ホテルエリートへ到着。
14世紀の貴族の邸宅を改装したホテル。
ホテル内部の様子は、後ほど。
チェックインを済ませた後は、荷物を預け、早速町歩きに繰り出す。



ホテル前には、風合いの良い扉の建物。
何度も塗り重ねて、使われ続けてきたことがうかがい知れる。



まずは、お昼ご飯に「ウ・フレクー」というお店へ。
元修道院の建物で、ビアホールでもあるのだが、朝から開いているはずが
やっていなかった・・お店が閉まってるのか?どうなのか?
ホテルから近くなので、また夜にでも出直すことに。


アイアンの細工が美しい大きな時計が目印。


アイアンとガラスが合わさった照明も素敵。


ドアノブ&鍵穴の飾りもいいな。

ライオンの顔が建物全面に貼り付くルネッサンス風の建物。





歩いていると、大きく開け放たれた扉から、目に飛び込んできたもの!
なんとマジョリカタイルではないか?!


うおおお(心の中の雄叫び)
なんという美しさ。
なんという贅沢なタイル使い。


緑のタイルの背景も美しく、こういう組タイルも初めて見た。


9枚のタイルが組み合わさり、大きな花部分を形作ってる。
花の下は、枝が描かれたタイルが繋がる。


マジョリカタイルだけでなく、上部は白いタイルが貼られ、その中には、
グリーンから青の釉薬が複雑に混じりあったようなタイルが点々と貼られている。


これらのタイルも一枚一枚、釉薬の感じが違っていて、とても美しいのだ。
















その先は、アール・ヌーヴォーの複雑な曲線が絡み合うアイアンの階段手摺



ああ~眼福だった。。
ウ・フレクーが閉まっていたおかげ?で、近くのこんなすごいタイルスポットに導かれたのだった。


ライオンの飾りのある扉。


恐い顔のライオンは、よく見かけるが、
このデザインは、どこか愛嬌がある。


これは教会だったかな?
薄い金属の板に装飾を施し、張り付けてある。


それがとても繊細。

そしてプラハでは、有名物件の旧トピチョ出版社。
27年前に見た時からお色直しされてるようだった。


両端上部の建物名入りのステンドグラス。


中央の2階窓上のステンドグラス。


お隣は、旧プラハ保険会社。


最上階の「PRAHA」の文字周りには、細かくモザイクタイルで装飾されている。


モザイクタイルのモチーフは、花や果物。
文字の開いてる部分は窓になっているようだ。


持ち送りや、軒裏には照明もついている。
夜はライトアップされるんだろうか?見逃してしまった。


「保険」の文字とその周りもモザイクタイル。
フクロウが両脇に。



モザイク部分は孔雀がデザインされていた。
周りにはトカゲやカエルなども貼り付いてた。


2階は雰囲気変わって、物語の一場面のような重々しい雰囲気のレリーフが。


入口床にはモザイクタイルで、「PRAHA」の文字。


入口扉にはステンドグラスも。



こちらは、どこの階段だったか失念;
とにかく美しいアール・ヌーヴォーの階段手摺にうっとりした。







こちらのビルは、各階のバルコニーが緑化されていて、
建物全体が細いワイヤーのようなものに包まれてる?!


これは、単なる装飾だったのかな?




大きな円柱の奥には、お花屋さん






重厚感あふれる扉。


ドアノブに、いろんなものが貼り付いてる・・
口から何かを吐き出す人、フクロウ、鳥・・

町歩きは更に続く・・

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ハンガリー&チェコの建築&タイル旅2023【世界一美しい?!マクドナルド&ブダペスト西駅から夜行列車でプラハへ】

2023-08-12 | ハンガリー&チェコのタイル&建築旅2023

セーチェニ温泉からは一旦ホテルへ戻って、荷造りし、西駅へ向かった。
バスの乗り継ぎ時に、ちょうど見たかったパレスホテルを見かける。
せっかくなので、外観だけでも見ていこう。



入口周りは、大きな陶板で装飾されている。


1階の上部がハーフティンバー風に陶製の飾りがついているのが面白い。



こちらは側面。


軒のギザギザの飾りといい、それを縁取る陶製のライン、花、全てが可愛い~



陶板部分は、黒ともグレーともつかないニュアンスのある肌合いで味わいある。


いい感じだなあ。


そして窓と窓の間につくレリーフが、これまたなんと美しい。


ハンガリーの伝統的意匠だろうか、、植物を中心に鳥が向き合うデザイン。
エントランス付近はなんとなく新しい感じだったが、
内装もこんな感じだったら、次は一押しで泊まってみたいホテルだなあ。
見れてよかった。



そして無事西駅に到着。
ハンガリー最後のお楽しみは、西駅に隣接する
「世界一美しいマクドナルド」と言われているお店でハンバーガーを食すること。
ドームの乗ったこの煉瓦造りの美しい建物は、20世紀初頭に建てられた西駅の旧食堂をそのまま利用したものだそう。


マクドナルドの看板がミスマッチ感を醸す。


床下換気口も華麗だな。


そして中へ。
きれいに改装はされてるようだが、旧食堂の趣を残す大空間が広がる。





人気のようで、かなりの混雑ぶり
スーツケースを持ちつつ、ここで並んで買うのは、なかなか至難の業だったが、無事ゲット。


席に落ち着く。


ハンバーガーとホットコーヒー、アイスみたいなデザートを。
お値段は、いくらだったか?日本よりやや高めの感じではあった。
日本では、それほど好んで食べないハンバーガーだけど、ヨーロッパへ来ると、食べ慣れた安心できる食べ物になるのは不思議。


そしてこちらは西駅の駅舎。


石畳がガタガタで、スーツケースを押して歩くのは辛い・・







ブダペスト西駅はエッフェル塔の設計者、ギュスターヴ・エッフェルにより、1877年に建設された。鉄やガラスが用いられているのが、特徴的。


電光掲示板で、乗り込む電車を確認。
ブダペストからチェコのプラハ行の夜行列車も、
事前にチェコ観光局に問い合わせてネットで予約していた。


この電車のようだ。





ここは、寝台ではない6人用のコンパートメント


リクライニングできなさそうなので厳しそう。


そして、予約した番号の部屋を発見。
この部屋は三段ベッドになっていて、6人用ではあるが、貸し切りにすることができるので、一人で貸し切りにしていた。
ここで、ひと悶着あったのだけど、検札に来た係員に、ネットで予約した予約票を見せると、これは、チケットではない、と。
どうも、その予約票を元に、チケットと交換しなければならなかった?らしい。私は、もうカード決済で代金も支払いしてるし、
どう考えても、この予約票を見たら、わかるでしょう?
と言ったのだけど、これでは、ダメだの一点張り。
じゃあ、どうしたらいいん?!
と、Google翻訳を使って、延々とやり取りしていたのだけど、
いまいち具体的な解決策を提示してこないし、、なんか賄賂でも欲しかったんだろうか?
さすがに、相手も一人にずっと時間かけてられないと思ったのだろうか?
このままでいい、ということになった。
マジなんだったんだろ?!


ロッカーかと思って、扉を開けたら、ちゃんと洗面台もついていた。


電源やライトも完備。


アメニティもスリッパに、水、洗顔セットなど。
部屋は、きれいだし、快適。


共同ではあるが、トイレの奥にシャワーブースもあった。



一夜明け、朝食に、sweet or saltの選択で、saltをチョイスしたら、
こんな朝食セットが運ばれてきた。
ゴマのパンにバターやパテ、チーズがついていた。


27年前は、同じように夜行列車で、ブダペストからプラハに向かったのだが、
検札が来て、スロバキアの通過ビザを取り忘れていることが発覚。
真夜中に荷物持って、車外へ出され、取り調べ小屋へ連れていかれるという恐怖の事件があった。罰金払って帰してもらったが。
今回、事前に念の為通過ビザが必要か?
と聞いてみたら、いらなくなっていた。



朝食を食べて、しばらくすると、プラハに無事到着。


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江戸東京たてもの園

2023-08-09 | 建築巡り・街歩き【その他】
東京へハンガリーのアール・ヌーヴォー建築の講演会へ参加した日、
午前中は、特別展「日本のタイル100年美と用のあゆみ」が開催されてる江戸東京たてもの園へ訪れた。
特別展は、常滑で既に観ていたが、たてもの園へまだ訪れたことがなかったのでこれを機会に。



デ・ラランデ邸、元は平屋建ての洋館でドイツ人建築家、ゲオルグ・デ・ラランデの自邸だった建物。明治43年頃三階建てに大規模増築、昭和31年からはカルピスの発明者、三島海雲が住んでいたという。
下見板張りに赤い腰折れ屋根がかわいい。


1階のダイニングだった?部屋は、カフェになっていた。
まだ見学開始したばかりだったので、利用しなかったけど。



窓周りにはねじり柱やレリーフなど、凝った装飾が施されていた。


リビングには煉瓦造りの暖炉に


アイアンの照明カバー


二間続きの居間
アーチ部分に嵌められた飾り格子も美しい。



天使のシーリング装飾が豪華な照明も。


三井八郎右衛門邸は、昭和27年、港区西麻布に建てられた三井総領家の大邸宅。
京都や大磯、用賀、今井町にあった三井家に関連する施設から、部材が集められて建設されているそう。



玄関ホールにあった球状の照明は、和風の玄関におしゃれだなあと思ったら
ルネ・ラリックのもののよう。


1階の和室の広間は、格天井に、
絨毯敷にテーブルセットが備え付けられて、和洋折衷の趣。


2階の仏間前にはこんな豪華な折り上げ格天井があった。
シャンデリアは、このスペースにはなんかアンバランス?と思いきや
こちらは大磯にあった別荘から持ってきたものだとか。


屋敷の中は杉戸絵が、あちこちにあり、主に鳥が描かれているよう。
仏間の前のこの鳥たちもとても繊細に描写されている。



孔雀の杉戸絵も美しい。


2階の寝室は畳敷きにベッド。


七宝焼きの入った襖の引手。


常盤台写真場。
戦前に開発された郊外住宅地、常盤台に昭和12年に建てられた写真館。



照明設備がなかったころの写真館で、2階の写場には、大きく窓が取られている。


入口には、スクラッチタイル風の型押しタイルと石を散りばめた埋め込んだポーチ。


多くの光を取り込む工夫がされた2階の写場。


階段には縦長の窓が二つ。


1階応接室。


食堂。



子供部屋には窓に沿ってカウンターが付けられてた。
子供たちは、並んで勉強してたのかなあ?


浴室には、ヘキサゴンモザイクタイルが貼られてた。






小出邸は堀口捨己により大正14年に建てられた住宅。
ヨーロッパ旅行から帰国直後に設計したものだそうで、当時のオランダで流行していたデザインなどが取り入れられてるそう。
玄関ポーチも面白い形。


直線的なラインが強調されていて、シンプルな造りの応接室。
飾り棚も板が三段並んでるだけのもの。



壁のラインと格天井のラインがつながってる。


隅にあるストーブ置きにはタイルが貼られていて、
この部分は華やかさがあった。


窯変が美しいタイルにうっとり。





玄関。


玄関ホールの照明。


前川國男邸は、昭和17年に建てられた前川國男の自邸で、
戦時下の建築資材入手困難な時期に建てられている。



大谷石の塀のあるエントランス。


吹き抜けの居間は窓が大きく取られていて、明るく開放的。




広いリビングルームは、こんなソファのコーナーなどいくつかのコーナーに分かれていて、どこを切り取ってもいい感じ。


中2階?はギャラリーのように。


こちらはダイニングスペース。
後方にはキッチンがあって、配膳口から配膳できるようになっている。


寝室。



バスルームは、床が黒いモザイクタイル貼りに、壁面は真っ白なモザイクタイル。






お手洗いは黒いモザイクタイル貼りになっていて、とてもモダンな雰囲気だった。
昭和17年にこんなモダンな住宅が建てられていたとは、、驚く。


大正14年に、郊外住宅地、田園調布に建てられた大川邸。


庭先に、半円アーチのあるパーゴラがついていたりとおしゃれ。


床下換気口も細かくデザインされてる。


玄関照明は、キツツキ?!だった~


どの部屋も大きく窓がとられていて明るく、
お揃いの照明が可愛い。
リビング


ダイニング。


キッチンの造り付けの食器棚。
この小窓が配膳口に。



昭和3年に建てられた化粧品店の村上精華堂。
イオニア式柱が何本も立つモダンな造りに。


明治後期に建てられた万世橋交番。


手前の交番のスペースと、奥のプライベートスペースに分かれていて、



プライベートスペースには、寝泊りできるように布団を敷くスペースに畳敷きの間があり、
洗面台など、必要最小限のものがコンパクトにまとめられてる感じがよかった。


銅板貼りの建物もいくつかあって、こちらは花屋さん。


2階には細かい花のレリーフが


水を扱うので、壁面や棚はタイル貼りで、


こんな市松模様のモザイクタイルも敷かれた。


こっちは金物屋さん。
銅板が網代状に貼られてて、凝った外観。



もう一軒あった銅板貼り建築、植村邸。


乾物屋、太和屋本店。


店先には、いい感じにアールを描いたマーブルタイル貼りのたばこのショーケース。


そしてやはり最もタイル度が高かったのは銭湯、
昭和4年に建てられた子宝湯。
立派な唐破風の玄関に、


両脇には、オレンジ色のふっくらモザイクタイルが貼られ



暖簾をくぐると、たたきには亀甲型のタイルが敷き詰められている。


正面には長寿と夫婦円満の縁起物、翁と媼が描かれたタイル絵。
九谷焼のよう。


驚くほど広い脱衣所。


高い天井は、折り上げ格天井に。



浴室、正面には富士山のペンキ絵が描かれ、


洗い場の壁面には、タイル絵がずらりと並ぶ。


さまざまな昔話の一場面が描かれている。
弁慶と牛若丸


カランが並ぶこのタイル台、天辺はブルーの細かいモザイクタイルに、縁や角、地面からの立ち上がりに貼られた役物タイルが美しく収まっていて、萌え萌え。


女湯には猿蟹合戦の場面もあった。


すずめのお宿かなあ。


女湯のカランの台。
こちらはピンクのモザイクタイル。
床には蜀江文のタイルが貼られてる。

タイル尽くしの銭湯、楽しんだ。


入口が分からなくて最後に訪れた大正11年に建てられた西川家別邸。
こちらのお風呂も、タイル貼り。


床にはちょうど子宝湯と同じ蜀江文のタイルが貼られてた。


腰壁には白いタイルと、縁取りにマーブルタイルが貼られてる。
四隅に付けられたコーナーが可愛い。


めちゃめちゃ暑い日だったので、たてもの園の建物巡りの間には、
途中館内の「日本のタイル100年美と用のあゆみ」展を見て、体を冷やして、外へ繰り出した。


当時東洋一のアパートといわれた江戸川同潤会アパートに使用されていた
山茶窯製のタイル。



柱にこんな感じで貼られていたそう。


旧岐阜県庁舎の床モザイクタイル。
他、多数の展示あり。

常滑のイナックスライブミュージアムでの「日本のタイル100年美と用のあゆみ」展展示はこちら→

この後は上野の純喫茶巡り→
皇居のモザイクタイル尽くしの桃華楽堂&慶應義塾大学旧図書館→
リスト・ハンガリー文化センターでの講演会&岩の湯→


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