m's diary

タイル巡り♡タイル制作♡建築巡り♡町歩き

泰山タイル風?!乱貼り壁掛け完成

2020-08-31 | 陶芸&タイル作り

泰山タイル風?!乱貼り壁掛けが完成した。
釉薬が限られているし、還元焼成もできないので本物の泰山タイルとは程遠いものはあるけど;


京都の喫茶築地きんせ旅館甲子園会館などで見かける
泰山タイルの乱貼りのタイル壁。
そんなタイル壁のミニチュア版、小さな乱貼り壁掛けを作ろうと思い、
縦横30数㎝の正方形の中に大小さまざまな形のタイルを並べてみた。


それぞれのタイル片は地模様に布目模様を入れたり、レース模様を入れたり、
以前に石膏を彫ってたレリーフタイルを使ったり、


釉薬の掛け方も、上から白萩を吹き付けしたり、スポンジで置いたり、たらしてみたりと変化をつけた。


いろんなタイルをごちゃ混ぜに。


そして額縁を制作。
いつものように工作材を組み合わせてモールディングを作って斜め45度にカット。


今回、コーナンで見つけたこの止型定規というもの。
これが素晴らしかった!
いつもは分度器で45度の印をつけてラインを引いてカットするのだけど、
これだと木にあてがうだけで、ラインがそのまま引けて正確。
ストレスフリーで印付けができた。
こんなのがあったとは、今まで知らなかった~
しかし今回うまくカットできたにも関わらず、計算ミスでサイズがギリギリ小さくなって、結局少し外側に縁を接着することになり隙間ががっつり開いてしまったのだけど;


そして額の中にタイルを敷き詰め、なんとか完成!







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ホテルアイボリーの桜の間他

2020-08-16 | 建築巡り・街歩き【大阪】

先日、友人情報で、豊中のホテルアイボリーの中に移築されている桜の間がすばらしいというのを知り、建築友達で見に訪れた。


豊中駅から徒歩数分のところにあるホテルアイボリーには、昔同窓会などで訪れたことがあったが、そんな部屋があったことは全く知らなかった。
移築されたのは平成14年以降ということだったので、
私が訪れたのはそれ以前だったようだ。


見学の前に、ホテルの別館である新免館でランチすることに。
こちらも酒蔵を移築した建物が活用されている。


玄関前には杉玉がぶら下がる。


受付カウンターは、古い酒樽を再利用したものがいい感じ。


元酒蔵だけあって、天井は高く、梁がむき出しで通っていて雰囲気がある。





和風ぽくアレンジした照明がこの空間にマッチ。


お昼のランチはお手頃で、ゆったりと食事できた。


そして隣のホテルアイボリーへ事前にお願いしていた見学へ。


吹き抜けのロビーは昭和レトロな雰囲気。
天井には不思議な形の照明が。


窓越しに庭園が見える。





そして桜の間へ。
昭和3年に建てられた三人の大阪証券取引所理事を出した浜崎家の別荘として建てられれた邸宅が、その後帝人(株)の所有となり、「帝人塚口荘」として迎賓館や社員の保養所として利用されてきた。
平成14年に取り壊しが決定していたが、邸宅の一部であったこちらの洋室がホテルアイボリーに移築され、活用されている。
洋室は昭和12年に増築されたものだそう。



戦前は応接間として利用されていたという。
網代の折上げ天井に、当初は腰壁に竹が用いられてたそう。
和洋折衷の落ち着いた雰囲気。






庭に面したガラス戸は和風の引き戸になっていて、上部にはステンドグラスが入っている。




そして暖炉周りはタイル尽くし。


結晶釉が美しい黄土色のタイルがふんだんに使われ、黒い大理石が開口部を囲んでる。
土台は同系色の細かいモザイクタイルが貼られてる。



金色のように輝くタイル。


暖炉の上は引き戸になっていて、こちらにも四枚のステンドグラスが入っている。


暖炉上も網代に。


花を取り入れた抽象的なデザイン


優雅な曲線を描くデザインが素敵なステンドグラス。





ステンドグラスが入った書棚も。


当初は部屋に、船をモチーフにした直径80cmほどの大きなステンドグラスもあったのだそう。


レストランのそばにもこんなオウムのステンドグラスが。
この裏にもステンドグラスがあるようだったので、中から見せてもらった。


宴会場の片隅にあったステンドグラス。


ホテルの敷地内にはこんな長屋門もあって、


ホテルの中庭にはレストランから見えていた大きな御神木。


その前には蔵があって、現在事務所として使われているとか。



蔵の窓にもステンドグラス。
豊中の駅前にこんな清々しい静かな空間があったとは・・
また何かの機会には利用したいなあ。


その後、豊中カトリック教会までぶらぶら歩いている途中、
マジョリカタイルが貼られたお店があった。
ベビー&子供服のお店の店先に、三枚のマジョリカタイル。


お店の方の趣味で入れられたんだろうか。








昭和14年にチェコ人ヤン・ヨゼフ・スワガー設計により建てられた和風の教会。





開閉ができる和風の丸窓。


和風の照明



祭壇上の天井は明り取りのある折上げ格天井に。



教会近くにあった洋館。


帰りは、外観から純喫茶なのかな?と思って入ったら、


中は意外に普通だった喫茶店でお茶してお開きに。


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花タイルの収納ボックス付きテーブル完成

2020-08-12 | 陶芸&タイル作り
先日焼きあがった花タイルと並べた時に正方形になるように、
花タイルの間をかたどったタイル。
これを何に使おうかと考えてた。


飴釉を掛けた花タイル。


間のピースは均窯釉で。


久々、コーナンの工作室へ行き、正方形のボックスを作って、その蓋に額縁をつけ、
タイルを入れて、収納ボックス兼、テーブルを作ることにした。


裏にはコマをつけて、可動式テーブルに。


ペイントし、タイルを貼り、目地入れして完成!



蓋を開けたところ。


ちょっとした物を置く台にもなって、可動式なのでゴロゴロ動かすこともできて、
便利かも。

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田辺~西田辺の町歩き・タイル&面格子&かき氷

2020-08-09 | 建築巡り・街歩き【大阪】

「タイルの世界」展を堪能した後は、ご一緒したOさんと一緒に、
ランチ場所とかき氷を求めて町歩きに繰り出した。
いきなりレア?な面格子発見!
水玉が繋がったような可愛い面格子。



そしてふと目に留まった漢方薬局?
かと思いきや、創業明治9年、うどん屋さんに置いていた風邪薬から始まった生姜飴や生姜湯のお店のよう。


風邪を引いたら熱々のうどんを食べ、この生姜入りの薬を飲んで一夜ぐっすり眠る
ということから「うどんや風一夜薬本舗」という変わった名前がついてる。
生姜飴や生姜湯には辛さのランクがあって、一番辛いのを購入。
生姜が配合された風邪薬も売ってた。


桃が池公園に差し当たった。
立派な蓮池があって、カメも泳いでた。



三軒長屋があったり、


門の面格子が華麗すぎるマンションがあったり、


五軒長屋がリノベーション?されて、おしゃれなお店になってた。
後で調べてみたら、アベノ洋風長屋という名称らしく、
昭和4年に建てられたものをリノベーションしたものだそう。


洋服屋さんや漢方茶、古書店、カフェなどが集まってる。


それぞれの長屋には庭がついていて、毎月28日に庭の日のイベントが開催されてるとか。


うだつが立派な登録文化財の町屋。





面格子SHSHSH


廃業していた理容院のタイル壁。


ランダムなようで同じ凸凹の型押しタイル。


面格子とタイル壁。


ミントグリーンのモザイクタイル。







二階の窓辺に可愛い花型の面格子も。


めちゃアートな雰囲気の門扉を発見。


正面に回ってみると、こんな陶板が貼られてた。


アプローチの壁面にも鳥がデザインされた陶板。










向かいの壁面にはこんな植物模様の陶板が並んでる。


こちらの面格子も弾けたデザイン。


こちらは通りに面した部屋の入口。
それぞれ玄関に陶板が貼られてるようだった。
オーナーさんの趣味なのかなあ?


裏の面格子も。
陶板と面格子のミスマッチ感は否めないけど、オリジナリティあふれるマンションだった。


銭湯好きのOさんが目ざとく煙突を見つけ、表に回ってみたら立派な銭湯が。
錦船温泉。


入口のタイルがとてもきれいだった。





そして最終地点のかき氷森森舎に到着。


こちらのお店もとてもいい雰囲気。


甘夏とベリーのかき氷。
暑い中歩いたので、かき氷が身に染みて美味しかった。


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「タイルの世界」こだんみほ×木工房KOKOへ

2020-08-07 | 美術館・ギャラリー他

今日から始まった、こだんみほ×木工房KOKOさんの「タイルの世界」展へ行ってきた。
こだんさんには久しぶりにお会いできてうれしく、作品もどれも素晴らしくって
感激した。


まずはこちらの「鯛よし百番」の牡丹の間の意匠と洗浄室のモザイクタイル画を合わせたという作品。
とても細かいモザイクタイルが描きこまれていて、その作業を考えると気が遠くなりそう。そしてとても美しい~


更にこの額の四隅に描かれてる牡丹の花を描きこんだ金具がめちゃめちゃリアルでうっとりした。


こちらは東京の銭湯、「日の出湯」の玄関タイルと型板ガラスがデザインされたものだそう。さわやかなカラーのタイルはほんとうに作品名になっている紫陽花のよう。



紫陽花タイルの縁にはマーブルタイルが描かれてて、そのマーブルタイルの再現度もすばらしい。
こだんさんいわく、こちらの銭湯の浴室にはカニのタイルが敷き詰められてるそうなので、ぜひいつか行ってみたい。


こちらは私も大好きな愛知の豊川の元料理屋のピンクの豆タイルが
菖蒲にアレンジされ、更に3Dタイルと融合し、見事な幾何学的な美が表現されていた・・


銭湯の靴箱の扉シリーズもとってもいいなあ。


大阪、福寿湯の洗面台のタイル、魚型のペスカードタイルが排水溝へ吸い込まれていくように渦巻くデザイン、タイルの形、色合いも超好み。


こちらはこだんさんと見学をご一緒させて頂いた伏見の呉竹湯の鯉のタイルなどが排水口と共にアレンジされてる・・
懐かしい~
廃業された銭湯のタイルが、こうしてタイル画として残るって、すばらしい。


そして本業タイルも!
鳥取県倉吉の大社湯の蝙蝠をデザインした本業タイルと、和歌山の田辺新地の
蝙蝠の欄間を合わせたもの。
間には雷文のマジョリカも入っていて、これもまた素敵なデザイン!



愛知の曳馬園赤線跡の旅館外壁のタイル。
豆タイルの色目がこれまた渋くて、好み。
ヤモリが透かし彫りされた額もタイルの雰囲気とすばらしくマッチしてる~


よく見ると細かなタイルの欠けやヒビ、風合いなどもリアルに再現されていて
その写実性に驚いた。

まだまだ素敵な作品があって、ひとつひとつ紹介したいけど
これから楽しみに見に行かれる方々のためにも自粛しよう。
今日はたっぷり、こだんみほ×木工房KOKOさんの「タイルの世界」を堪能してくることができた。
8/11まで、須田画廊にて開催中。
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四日市&養老&名古屋の旅2020【名古屋・為三郎記念館】

2020-08-05 | 建築巡り・街歩き【愛知・岐阜】

松風閣でランチ&見学をした後は、古川美術館の分館、為三郎記念館へやって来た。



為三郎記念館は名古屋を代表する実業家、古川為三郎が昭和9年に茶事を目的に建てられた数寄屋建築。


玄関の欄間の装飾。
館内はこの日行われていた展覧会の為、撮影禁止に;庭のみOK。
展覧会によっては、又は通常は撮影できるみたいなので残念・・



こちらは建物に囲まれた中庭。
竹が清々しい。


館内は数寄屋造りならではの数々の凝った意匠が見られて
見応えたっぷり。


市松の無双窓が見える大桐の間。
館内はカフェにもなっていて、庭園を眺めながらお茶することもできる。


建物は各部屋に終日、光が差し込むように、「雁行形」といわれ、
南西向きに斜めに配置されている。



又、高低差を利用して建てられた為、建物の一部は懸崖造りになっていて、


庭から見ても美しい建物だった。


建物見学の後は庭園も散策。






茶室、「知足庵」



庭にあった膝を抱える人の形をした石。
面白いデザイン。を


為三郎記念館を見学した後は付近を散策。
可愛い雰囲気の建物は元フランス料理店の建物。


オランダの風車の風景がプリントされたかわいいタイルが玄関先に貼られてた。

この辺りはいくつかの高級レストランが集まるよし川ビレッジという一帯になっていて、再開発の為、一時休業中になっているようだった。
その時に偶然、事務所に来られたというよし川ビレッジの吉川社長にお会いし、
これもご縁と、なんと家に招き入れていただけるという事態に。
ご自宅ではアンティークの調度品などを見せて頂き、数々の武勇伝などを聞かせて頂くことができた。


古川美術館横で見つけたカフェのタイル。

この後はレンタカーを返し、駅前でお茶して解散した。
久々の一泊旅行楽しかった!ありがとう~!!
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四日市&養老&名古屋の旅2020【名古屋・松風閣】

2020-08-04 | 建築巡り・街歩き【愛知・岐阜】

養老の千歳楼に泊まった翌日は、ゆっくり目にチェックアウトし、
まずは養老の滝へ。
前日の雨で水量が増していて迫力の滝。


雨上がりの鮮やかな新緑と瑞々しい苔。


そして養老駅へやって来た。
入り母屋造りの駅舎は、瓦屋根にドーマー窓が乗っていて和洋折衷に。





駅の付近を散策。
駅前公民館や、


こんな洋館がついた住宅も。


そして一路、名古屋の覚王山にやってきた。
ランチに、登録文化財の料亭、松風閣を予約してもらってた。
昭和9年に建てられた本館と離れからなる建物。


見学もお願いしていたので、食事の後、空いているお部屋を案内していただけた。


こちらは本館二階の大広間。
本舞台をもつ60畳の間と、床の間のある30畳の間からなる。



結婚式用にテーブルセッティングがされていて、90畳の広間が見渡せ、圧巻。




特にこの折上げ格天井がすばらしく、格間には木蓮、鉄線、稲穂などの草花が
京都の職人による手描きで描かれている。



天井を埋め尽くす植物文様はほんとに壮麗。



60畳と30畳の間にある欄間には鳳凰や植物文様などが透かし彫りされたものが
入れられている。










幅2間ある床の間には、花頭窓のついた書院があり、


天袋のついた床脇。


離れの二階へやって来た。
檜舞台のある40畳の部屋は結婚式などで使われるのだそう。
結婚式仕様にセッティングされてた。


竹がランダムに貼られた階段の装飾が面白い。


離れの一階には庭園に面して、部屋が三つ並ぶ。


庭園。






橋に見立てたように板を渡した廊下。


それぞれ趣向が凝らされた部屋を堪能させて頂いた。






食事をした部屋の窓から。


松花堂弁当は、どの料理もおいしくて、幸せいっぱい。



特にこの土鍋で炊いたゆり根の入ったトウモロコシご飯が美味しすぎて、
三杯も食べてしまった。
帰ってからも家で何度もトウモロコシご飯を再現してしまった・・


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四日市&養老&名古屋の旅2020【養老・千歳楼その二】

2020-08-03 | 建築巡り・街歩き【愛知・岐阜】

宿泊した千歳楼、館内探検その二。
お手洗いの扉を開けると、そこは大理石とタイルの濃密空間が広がっていた。
大理石の壁に囲まれたトイレに、仕切りにはマーブルタイルとモザイクタイルが
使われている。


仕切りのカーブに沿って貼られるベージュ系のモザイクタイル。
細かい模様は大理石風を意識?


手洗い場はコーナー部分に扇形に設けられてた。
こちらも上部はグリーン系の大理石で。
大理石の産地ならではの、とても贅沢な空間だった。


廊下を歩くと、水車の廃材を利用した装飾窓が見られたり、


洗面所も風流。
李朝の飾り棚が置かれ、


洗面台は、やはり大理石とマーブルタイルが使われている。





もう一か所あった洗面所。
こちらも白とグレーの大理石。
上部にはステンドグラスが入っていた。


ガラス窓の上に小鳥が描かれたステンドグラスが控え目で可愛い。


そして驚いたのがこの男子トイレ。
右手には便器が並び、中央に、こんな大理石でできた噴水がある。
この噴水で手を洗うようになっていたのだろうか?
現在は使用禁止になっていたけど、こんなトイレ初めて見た。


こちらは浴室の近くにあったトイレ。
左手に個室が並んでいるのだけど、その前の広々とした空間。
寄木貼りの床が贅沢。


そして浴室前の洗面所。
こちらはピンクの大理石でコーディネイトされてる。


浴室は白と黒の大理石が市松模様になった床。


ステンドグラスも二か所入ってた。


照明も、アールデコ風のステンドグラスが素敵。
換気口の透かし彫りも凝ってる。


お待ちかねの夕食はしゃぶしゃぶ。
肉、肉、肉ーー!


たらふく食べた。


熱伝導のいい錫製の鍋。
瓢箪のつまみが可愛い。



朝食も盛りだくさんでお腹いっぱいに。


朝食前に、付近を散歩。
こちらは天ぷら小屋と呼ばれる建物。
昭和天皇の奥さんである香淳皇后が来られた際に、天ぷらで
おもてなしをしたという建物が残されている。




更に下っていくと、豆馬亭という明治13年創業の老舗の旅館もあった。


朝食後は、更にひとつ空いたお部屋も見学させて頂けた。
こちらは「竹の間」


名前の通り、竹尽くしの部屋。




細竹が描かれた襖。枠は春慶塗だそう。





竹の床柱が入った床の間。


細かな彫刻が入った李朝のキャビネット


こちらの部屋の畳は半帖畳になっていて、畳の半分を交互にし、
半畳を商売繁盛と掛けてるのだそう。
面白いなあ。


天井は竹の網代板を煤竹で押さえた棹縁天井に。



たくさんのお部屋を案内していただき、すばらしい建物も存分に満喫することができた。
建物の老朽化もあって維持されるのは本当に大変かと思われるけど、
一人でも多くのお客さんに来て頂いて、いつまでも続いていって欲しいものだ。


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四日市&養老&名古屋の旅2020【養老・千歳楼その一】

2020-08-02 | 建築巡り・街歩き【愛知・岐阜】

四日市の続き・・
四日市でマジョリカタイルの竈を見た後は一路、養老へ。
この日の宿泊は「千歳楼」。
1764年創業で、明治13年に養老公園が造成された時、最も景観の優れた丘上に
改築されたという。


稲葉なおとの「名建築に泊まる」にも登場していた宿で、楽しみ。
到着した時は土砂降りの雨だったので、翌朝に撮影。


玄関を入ると、目の前に幅の広い大階段。


階段は結構急で、階段の上には大広間がある。


大きな柱時計。


ロビーで、チェックインの手続きを。
ガラス張りのロビーは周りの緑が目に入って爽快。


ガラス窓には竹の節を模した桟が入る。


蝋燭のような照明。


ウェルカムスィーツの柿羊羹を頂いた。



この日、宿泊する部屋、「袖の間」へ。
建物を着物に見立てた時に、ちょうど袖の部分に位置するということで
袖の間と名前がついたとのこと。


袖の間は日本画家の竹内栖鳳がデザインしたという部屋。
3mあるという天井は折上げ天井になっていて、開放感とプレミアム感?いっぱい。
欄間には間接照明が入る。


天井は竹内栖鳳筆による絹本絵画が斜めに張られ、
和紙が平天井に貼られている。


「翆嵐香」と書かれた書は竹内栖鳳によるもの。


前室との境の襖障子には扇面の絵が描かれている。


襖の引手が鶴を模したもので可愛い。



部屋の周りには広い縁側が設けられて、雨に濡れた瑞々しい緑が目に飛び込んでくる。



北山杉丸太が通る縁側の化粧屋根裏天井


部屋についていた浴室のタイル。



もう一つの友人たちが泊まる松の間を見せてもらった。
こちらは「松」をテーマに材料や意匠をデザインした部屋。


松葉の意匠の欄間。


繊細で美しい。


釘隠しは松ぼっくりと松葉が可愛いなあ。


床の間と床脇の間の明り取り。


縁側は引き違いのガラス障子がモダンな雰囲気。


このコーナーも素敵だなあ。


前室と縁側の境は和紙を貼った障子と、
栃の木の板を市松模様に組み合わせた建具。


襖にも松葉がデザインされていて、引手はひょうたん型。


そして女将さんに、大広間やお客さんがおられない部屋も案内していただけた。
大広間は50畳あり、縁側との間に建具はなく、眺望もよく壮観。


間接照明付きの障子を貼った亀甲くずし模様の組子の欄間が部屋を囲む。


二間幅の床の間。
四方柾目の杉床柱と落掛、黒檀の床框など貴重な木材が使用されているそう。


天井には扇の散らし模様が描かれた和紙を貼った襖が貼り付けられていて華やか。


広々とした縁側。


露台の欄干の透かし彫りは瓢箪を合わせたデザイン。


他にも空いていた楓の間を見せていただくことができた。


床脇にはエアコンがビルトインされてて、網代の天井など凝った細工も見られた。



地袋の扉に描かれてたコオロギ。


天袋の扉の引手も不思議な形。


瓢箪型の襖の引手


部屋のお風呂のタイル。

館内探検は更に続く・・
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