先日、友人情報で、豊中のホテルアイボリーの中に移築されている桜の間がすばらしいというのを知り、建築友達で見に訪れた。
豊中駅から徒歩数分のところにあるホテルアイボリーには、昔同窓会などで訪れたことがあったが、そんな部屋があったことは全く知らなかった。
移築されたのは平成14年以降ということだったので、
私が訪れたのはそれ以前だったようだ。
見学の前に、ホテルの別館である新免館でランチすることに。
こちらも酒蔵を移築した建物が活用されている。
玄関前には杉玉がぶら下がる。
受付カウンターは、古い酒樽を再利用したものがいい感じ。
元酒蔵だけあって、天井は高く、梁がむき出しで通っていて雰囲気がある。
和風ぽくアレンジした照明がこの空間にマッチ。
お昼のランチはお手頃で、ゆったりと食事できた。
そして隣のホテルアイボリーへ事前にお願いしていた見学へ。
吹き抜けのロビーは昭和レトロな雰囲気。
天井には不思議な形の照明が。
窓越しに庭園が見える。
そして桜の間へ。
昭和3年に建てられた三人の大阪証券取引所理事を出した浜崎家の別荘として建てられれた邸宅が、その後帝人(株)の所有となり、「帝人塚口荘」として迎賓館や社員の保養所として利用されてきた。
平成14年に取り壊しが決定していたが、邸宅の一部であったこちらの洋室がホテルアイボリーに移築され、活用されている。
洋室は昭和12年に増築されたものだそう。
戦前は応接間として利用されていたという。
網代の折上げ天井に、当初は腰壁に竹が用いられてたそう。
和洋折衷の落ち着いた雰囲気。
庭に面したガラス戸は和風の引き戸になっていて、上部にはステンドグラスが入っている。
そして暖炉周りはタイル尽くし。
結晶釉が美しい黄土色のタイルがふんだんに使われ、黒い大理石が開口部を囲んでる。
土台は同系色の細かいモザイクタイルが貼られてる。
金色のように輝くタイル。
暖炉の上は引き戸になっていて、こちらにも四枚のステンドグラスが入っている。
暖炉上も網代に。
花を取り入れた抽象的なデザイン
優雅な曲線を描くデザインが素敵なステンドグラス。
ステンドグラスが入った書棚も。
当初は部屋に、船をモチーフにした直径80cmほどの大きなステンドグラスもあったのだそう。
レストランのそばにもこんなオウムのステンドグラスが。
この裏にもステンドグラスがあるようだったので、中から見せてもらった。
宴会場の片隅にあったステンドグラス。
ホテルの敷地内にはこんな長屋門もあって、
ホテルの中庭にはレストランから見えていた大きな御神木。
その前には蔵があって、現在事務所として使われているとか。
蔵の窓にもステンドグラス。
豊中の駅前にこんな清々しい静かな空間があったとは・・
また何かの機会には利用したいなあ。
その後、豊中カトリック教会までぶらぶら歩いている途中、
マジョリカタイルが貼られたお店があった。
ベビー&子供服のお店の店先に、三枚のマジョリカタイル。
お店の方の趣味で入れられたんだろうか。
昭和14年にチェコ人ヤン・ヨゼフ・スワガー設計により建てられた和風の教会。
開閉ができる和風の丸窓。
和風の照明
祭壇上の天井は明り取りのある折上げ格天井に。
教会近くにあった洋館。
帰りは、外観から純喫茶なのかな?と思って入ったら、
中は意外に普通だった喫茶店でお茶してお開きに。