m's diary

タイル巡り♡タイル制作♡建築巡り♡町歩き

愛媛の旅2013【萬翠荘】

2013-04-03 | 愛媛の旅2013


萬翠荘は大正11年、旧松山藩主の子孫・久松定謨伯爵の別邸として建てられたフランスルネサンス様式の洋館。
当時最高の社交の場として各界名士が集まり、皇族方のお立ち寄りの館として使用されていた。





設計は愛媛県庁本館と同じく木子七郎。
戦後は米軍将校宿舎、家庭裁判所、県立郷土芸術館、県美術館分館などの変遷をたどり現在は新たな文化、観光施設となっている。





玄関を入ると正面には階段、そして階段の踊り場には波と帆船のステンドグラスが存在感を放ってる。





ステンドグラスは細やかなグラデーションが美しい。
大阪中央公会堂のステンドグラス作者と同じ木内真太郎の作品だそう。





優雅な曲線を描く階段。





階段踊り場から玄関を見下ろしたところ。





玄関ホール両脇建つ二本の石柱は岡山産の万成石。





一階のゲストルームと大広間ではちょうど「雄勝石と萬翠荘展」という企画展が開催されていた。





萬翠荘の魅力の一つ、石屋根には宮城県石巻の雄勝石が使われているそうで、
その天然石は約2億5千万年前に海底に堆積してできた粘板岩で書道で使うすずりの原料なのだとか。





一階大広間の暖炉。





二階広間の暖炉。
各部屋の暖炉は大理石製で部屋毎にデザインが異なっていてベルギー製の鏡が取り付けられている。













扉上部のステンドグラスも部屋毎に違ったデザインが楽しめた。

















床下通気口のデザイン。





萬翠荘の門のそばに建つ管理人舎。
萬翠荘と同じく重要文化財。



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愛媛の旅2013【愛媛県庁本館】

2013-04-02 | 愛媛の旅2013


別子銅山から松山へやって来た。
とりあえず明日の早朝散歩では内部は見れない萬翠荘へだけでも家族で付き合ってもらおうと車を止め、
県庁の前を通りかかると、土曜にもかかわらず開いていた扉。
お伺いするとロビーだけでも見せてもらえると・・ラッキーだった。
(平日だと見学申し込みすれば正庁や貴賓室なども1時間コースで案内してもらえる。)





愛媛県庁は昭和4年木子七郎設計により建築された。
正面扉





扉の装飾。





玄関ポーチの照明と装飾。





ポーチ天井の装飾も細やか。





華麗な玄関ホール。





窓から光が差し込む明るい階段室。





階段室のステンドグラス。





玄関ホールのシャンデリア









玄関ホールから続く廊下。


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愛媛の旅2013【別子銅山端出場地区】

2013-03-27 | 愛媛の旅2013


なんとか無事東平地区から端出場地区へ戻ってこれたので、ほっと一息。。
こちらの端出場地区は東平より新しく開発された銅山で昭和5年から閉山の48年まで採鉱本部が置かれていた。
現在はその採鉱本部の跡地が再開発され銅山のテーマパークとなっている。

端出場地区にも産業遺産がいくつかあり、その一つである旧水力発電所は明治45年に建築されたもの。
赤煉瓦の美しい建物。。




鉱山鉄道に乗って観光坑道へ向かった。





途中に通る中尾トンネルは鉄道開通当時の明治26年に建設された。





ピンを用いて組み立てられた(ピントラス)ドイツ製鉄橋芦谷川鉄橋を通り、





うちよけ駅に到着。
坑内で仕事をする人が端出場や東平への出入りする時に乗った人車。





ここからは旧火薬庫を利用した観光坑道へ。





坑道内では当時の銅山の様子が人形や模型などで分かりやすく説明されている。
採鉱、運搬からわき水の引揚げ、銅の精錬までひとつひとつ手作業で行われた様子が再現されていて
その仕事の過酷さが伝わってくるようだった。





最後はアトラクション風の体験コーナーも。





「仲持」は日用品を山へ運び、祖銅を中継地まで運ぶ役割をし、女30㎏、男45㎏の荷を担いで山道を登り下りしたそう。
30㎏の荷を担ぐだけでもうフラフラ・・





しばらく体験コーナーで遊んでから坑道の外へ。
美しい渓谷の風景が目の前に広がる。





帰りは見どころがいろいろあるようなので、鉄道に乗らず歩いてゆく。
坑内の鉱毒水が浄化処理されるために通った煉瓦水路跡。





大正4年に開通した第四通洞は長さ4600m。
別子銅山の大動脈の役割を果たした。





第四通洞前にかかる橋





子供たちはこの後、砂金採り体験もした。
制限時間30分でこの水槽の砂の中に隠された砂金を採る。





皿(パン)を利用して取り出す方法には少しコツがいるようだ。





昔、砂金採りに使われてたゆり鉢。





金意外にもアメジストやトルコ石、虎目石、水晶、メノウなどもあって、採った宝石はお持ち帰りできる。





最後はボランティアガイドさんに小学生にも分かるよう、銅製錬の方法などをレクチャーして頂いた。
他人の前では比較的大人しく言うことを聞く子供たち。

こうして別子銅山を満喫した私たちは次なる目的地、松山へ向かったのだった。

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愛媛の旅2013【別子銅山東平地区】

2013-03-26 | 愛媛の旅2013
今回の愛媛の旅のメインの一つは日本のマチュピチュと呼ばれる別子銅山の産業遺産を見ることだった。
別子銅山は日本三大銅山の一つで昭和48年に閉山になるまで283年という長期間に渡り、住友一社で掘り続けられた
世界でも類をみない大銅山。
銅山観光の拠点となるマイトピア別子へやってきた。
まずはここでボランティアガイドさんに案内をお願いしようとしたら
更に奥地の東平地区(マチュピチュ)へ行くなら午後からだと混むので先に行きなさい!と急き立てたれたので
慌ててそこから車で約20分の東平(とうなる)地区を目指したのだった。
車を走らせていると急激に細くなる山道、しかもいきなり崩れた?山道を補修工事してるショベルカーに出くわす。
道幅いっぱいいっぱいでなんとか行き違えたのだけどその後も細い山道が続き、
これ、前から車が来たら一体どうなるの?状態で・・運転してる旦那の機嫌が急降下↓
日本にいながらマチュピチュが見れるのだからこれくらいの険しい道は仕方がないと旦那に諭しながら
内心は、ああ・・こんなとこだと分かってたらやめといたらよかった・・と不安でいっぱいに。
もう一台前からやって来た車をなんとかしのいでやっと東平地区へ到着。。
しかし、あのボランティアガイドさんの言う通りここが昼から混むなら我々は数珠つなぎの車と逆行することになり
とても帰りつくことはできないのではないか~?!
とにかく早く見て帰らねば・・!





頭の中は不安でいっぱいになりながらも駐車場の下を見下ろすと
そこにはマチュピチュが!
うぉぉぉすごい~、本物のマチュピチュを見たことがないのでどうなのかよく分からないけど
まさに山の谷間に浮かぶ空中都市の趣が。。





東平は標高750mの山中に位置していて大正時代に採鉱本部が置かれ、最盛期には3800人もの人が住んでいたそう。
昭和43年の東平坑休止により無人の地となるまで山の町としてにぎわっていたという。

手前は東平貯鉱庫の遺構の一部で奥は索道基地跡。





山の斜面に建つ当時の東平社宅群。









この階段はインクライン跡。
この階段を下りていくと先ほど駐車場上から見た空中都市へ下り立つことができる。





こちらは東平を代表する産業遺産のひとつ、貯鉱庫跡。
銅山から運び出した鉱石を一時的に貯めておく場所。
重厚な花崗岩造りで明治時代にできたものだそう。









更に下へ下りて行くと





鉱石運搬や日用生活品などの輸送に使われていた索道停車場跡が。









目の前に迫ってくる迫力の遺構を前に帰り道の不安も忘れ、呆然とたたずむひと時・・









駐車場の上にあるのは赤れんが造りの旧保安本部で、明治期は配電所、大正期は林業課事務所として活用されていたそう。
この旧保安本部から続くコンクリート造りの階段の下には電車のホームがあったそう。





東平の電車乗り場から第三通洞へ向けてある二つのトンネルのうちの一つ、小マンプ。
この他にも大マンプ、第三通洞、旧火薬庫、旧東平第三変電所と残された遺構があるのだけど、
少し場所が離れているため見に行くのを断念・・
歴史資料館も興味深かったのだけど、とにかく帰りが気になっておちおちゆっくりしておられず帰途につくことに。
帰り道、数珠つなぎの対向車と出くわしませんように・・と
皆で「南無阿弥陀仏」を唱えながら山道を下ったのだった。
その念力のおかげでか?奇跡的に2台の車にしかすれ違わず無事マイントピアまで戻ってこれた。
は~~っ疲れた・・というか、ほとんど東平まで車は来ないんじゃあないの?あのガイドさんが大げさだったの?
別子銅山を世界遺産に、という動きもあるそうだけどまずあの山道をなんとかしないと無理じゃない?と思うのだった。

なお車の運転に自信のない人はマイトピアからツアーの車も出ているようです。



コメント (2)
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