m's diary

タイル巡り♡タイル制作♡建築巡り♡町歩き

天下茶屋町歩きツアー・その二

2020-12-11 | 建築巡り・街歩き【大阪】
天下茶屋町歩きツアー後半戦。


福寿湯の時に私だけ見てなかったタイル物件へも案内して頂いた。
5,6軒続く長屋の家それぞれの壁面の下部にタイル貼りが見られる。


それが家毎に違った色合いのタイルが貼られてて壮観。
パステル調の色合いのタイルが貼られた家もあれば、


グリーンと黄土色の鮮やかな組み合わせや


渋めのタイルの濃淡に所々に窯変の美しいパステル系のタイルが入っているというハイセンスな配色。


こちらは窯変パステル系多めに茶色のタイルが引き締める。


淡い色合いだけのピンクとブルーぽい色の市松状のもいいなあ。



一番気に入ったタイル壁はこれ。
なんともいえない色彩の配置にピンクやえんじ混じりが可愛い。


白や茶色のタイルに独特なニュアンスがあるのもいい。
昔のタイルはなぜこんなに味わい深いのだろう。
一般的な民家ですらこんなおしゃれなタイル使いが見られるなんて。


ほんとに惚れ惚れするー


いろんな模様の入った型板ガラスも見かける。
こちらはレアな菊模様だそう。


繊細な菊の花びらがガラスに忠実に再現されている。
美しいガラスだなあ。


西日に輝くタイル。


こちらのアパートも様々な色合いのタイル使いが見られた。


清和荘。
玄関開けたらタイルがありそうな?!よさげなアパートもいろいろ。


西天下茶屋駅へやって来た。


先ほどの公園での駄菓子パーティーでノスタルジーに浸れたので、
駄菓子屋さんにも案内してもらった。
こんなお店もまだあるんだなあ。
ミルクせんべいを大袋買いしそうになったが踏みとどまる。


住宅が立て込む路地をずんずん突き進むびんみんさん。
突き当たりの家には世にも美しいタイルが!
瓦のような形状と貼り方も珍しいとのこと。
織部釉のこの発色、濃淡も素晴らしい。
ほんとに、普通の民家にこんなレベルの高いタイルが使われているなんて・・
感嘆!


こちらは民家の間に突如現れたガーデニングスポット。
よく見ると、グリーンが入っているポットには、それぞれアクリル絵の具?で
カラフルな絵が描かれている!


ブロックを重ねたプランターにまできれいに色が塗られ、花々が描かれているのだ。
道行く人々の目を楽しませようとしてくれているのか?!
住人の方の丁寧な暮らしぶりが伺える。


こちらは旧酒屋さんの建物。


コーナーのショーウィンドウ的な部分の下部にはモザイクタイルがびっしりと貼られている。


お隣のアパートの入口には、エントランスの床と階段の一段目にモザイクタイルが貼られてた。
階段の縁の役物タイルが剥がれつつあるけど、残してくれているのがうれしい。


繊細な細めのラインが美しかった面格子。


そしてインパクトのあるタイルアパート、伯楽荘。
二階、三階はモザイクタイルがびっしり貼られていて、
前回歩いた時にも見つけたのだけど、


二階の窓下には緑とえんじのこんなモザイクが入っているのは気づいてなかった。



更に三階の窓は緑のモザイクタイルに囲まれていることも。


こちらは玄関扉の両脇に左右対称に窓が並んでる。
木製のサッシがレトロ。美容院か飲食店?だったのかな?


こちら側にも窓がついていて、さぞ明るい店内だったんだろうなあ。


こんな郵便受けもついていた。


このお家のタイルセンスも素敵ーー!


ブルーグレーのタイルの中に差し色のタイルがぽつぽつと。


こちらの壁もいいなあ。
グリーンとも相性がいい。


更に大物のアパート物件。
山水園。


建物全体から独特のオーラが放たれている。


玄関ポーチ両サイドにはこんな面格子的な大小水玉模様のフェンスがある。



玄関ポーチのモザイクタイル。


一階部分は渋い石貼り?窓に入る面格子のデザインも可愛いなあ。


鈴成座という芝居小屋も。
提灯に明かりが灯され、この日も催しがあるようだった。


鶴見橋商店街の中にはひと際存在感を放っていた渋い建物、旧荻野産婦人科医院。




一階には縦長の大きな窓が三つ並び、二階は欄干のついた三つの窓が並んでいた大きな産婦人科。



そしてびんみんさん一押しの面格子。
〇とS字が絶妙な配置でデザインされている。
ちょうど辺りが暗くなり、中から漏れる明かりが面格子を照らし出し、
得も言われぬ情景が出現していた。
これは台湾の面格子に負けない芸術的逸品だ!


こちらの面格子も個性的。


二階にも一階とは少し違ったデザインのものが入っていた。


日もとっぷり暮れてしまった。
最後の物件は路地を抜けたところにある大きな質屋さん。
暗くて全体はよく見えなかったが、
建物全体がタイルと大理石に覆われている。
ショーウィンドウも赤々と照明が輝いていた。


大理石に囲まれた入口。


看板周りは小さなモザイクタイルが貼られている。


他の壁面はスクラッチ風のものとこんな型押しタイルが貼られてた。



最後に面格子がきれいだった窓。
この日気づいたが、面格子は辺りが暗い中、内側から明かりが灯された時に
最も美しさが出るということ・・ステンドグラスみたい。

びんみんさんは当初2時間の予定のコースを考えてくださっていたそうだが、
ついついあちこちで楽しい道草を食ってしまって、倍以上の時間がかかってしまったようだ;
天下茶屋の珠玉の町歩きコースを満喫できた~
びんみんさん、同行者の皆さんありがとうございました。



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天下茶屋町歩きツアー・その一

2020-12-09 | 建築巡り・街歩き【大阪】
先日、びんみんさんの天下茶屋町歩きツアーに参加させて頂いた。
天下茶屋は少し前に福寿湯さんの見学をさせて頂いた時(こちらとこちら)と、その後もう一度歩いたことはあったのだけど、今回は達人による案内ということで楽しみ。
天下茶屋のカエルハウスに集合して、町歩きはスタート。


屋上で何かを干しているスペースのあった建物。
表に回ってみると「井の一」という手焼きのおかき屋さん。
天下茶屋のこの辺りは空気が乾燥しているそうで、生地を自然乾燥させるおかき造りには適した土地柄だそう。
残念ながらこの日はお店はお休みだった。


しばらく歩くと、半分シャッターが下りていた壁面にステンドグラスがちらりと見えていたのをメンバーが目ざとく発見。
ちょうど玄関先に出られていたお家の方にお話をお聞きしてみると、
元呉服屋さんをされていたそうで、ステンドグラスに注目する私たちにお店の方がシャッターを上まで開けてくださった。
うれしい~
百合かチューリップがデザインされたアールヌーヴォー調のステンドグラスの全貌が現れた。


このお宅のタイルも日に照らされて光沢があったきれいだった。


日光社と名前が入ったクリーニング屋さん


お隣はブーゲンビリアが咲く、緑あふれる民家。
窓のステンドグラス、ベランダの面格子も素敵なお宅。


玄関先にこんなモザイクタイルが貼られた家、


布目の濃い緑が美しいタイルが貼られた家、


繊細な面格子の家も。


そして大物物件の梅谷歯科医院。
一階は石貼りとタイル貼り、二階三階は下見板貼り、縦長の窓が並ぶ外観が美しい。





玄関扉上部には控えめな装飾のステンドグラスが入っている。


その医院に続く棟の二階には張り出した出窓のついた銅板貼りの
建物が。


面白いデザインのバルコニーがついたマンション。


マンション入口はこんなタイル貼り。


そして天下茶屋で最もデラックスだというタイル物件。
ここは以前、私も町歩き途中偶然発見し、狂喜したのだが、


その時この面格子につかまって体操をしていた人がなかなかその場を離れなかった為、人入り写真しか撮れなかった。が、今日は思う存分写真が撮れるぞー
うおーー


上下二段に分かれた面格子のシンプルなラインも美しい。
そして一階、二階共に全面モザイクタイル貼りなのが圧巻。


モザイクタイルは大きく分けるとこの黒、グレー系とオレンジに緑混じりの
二つのパターンだけど、


その間を仕切るように飴色の布目のボーダータイルや、緑のねじりモールディングタイルが仕切りや縁に入っていて、様々なタイルの競演が見られる。
ああ、うっとり。



そして立派な銅板貼りの家。


両端には二段重ねの立派なうだつがついている。


立派な蔵付き。
四段重ねの分厚い扉が開いていた。
裏には物干し台があったのでお部屋として使われているんだろうか?!


二つ並んだアーチ窓、タイル貼りが立派な建物。


落ち着いたグリーンのタイル


渋い色味の型押しタイルが使われていた。


この辺りのタイル貼りの家ではタイルの縁にはよくねじりモールディングタイルが使われている。


こちらのお地蔵さんの祠は、


台座がなんと、タイル尽くし。
しかも様々なタイルが使われている。


特に台座の天板に貼られたタイルが可愛い。
祠が乗っているのでほぼ見えないのだけど。


少し前、台風で上の祠が飛ばされた際には、しばらく天板のタイルが
全面見えていたそうだが、この度新たに祠が作られて設置されてしまったそう。


こちらのアパートの階段手摺に入っているアイアンワークも華麗。


換気扇や窓枠の縁に沿って入れられた黒い役物タイル。
細かいところまで丁寧な仕上げ。


ピンクの窓枠に面格子


〇がこんな風に並ぶ面格子も珍しい。


やきもののブロックがL字型に積まれたおしゃれな玄関周り


玄関扉横にはガラスブロックが入っていて、ポーチはモザイクタイル貼り。


水色とピンクの取り合わせがかわいい。


こんな形の煉瓦、初めて見た。


ブルーーのタイル。


見上げると二階のバルコニー下にびっしりモザイクタイルが貼られてた。



こちらも二階の窓につく欄干には松と鶴の透かし彫りが入ってた。


一階の窓には竹と雀。


窓もいいし、互い違いに入った透かし彫り、すごくかわいいなあ。


いい感じの玄関周り。


ポストとタイル。



スクラッチタイルを上から押しつぶしたような模様の面白いタイル。


セールスお断りプレートのホーロー版。
レアだなあ。


〇の中に、二重〇も入り混じった面白い面格子。


こちらは大小のバブル模様。


ここで、ちょっと公園で休憩。
同行者の方からの駄菓子とお茶の差し入れを頂くことに。
懐かしいお菓子がたくさんあって、目移りする~
全部食べてみた。



こちらのモロッコヨーグルトと型抜きというお菓子は
西成区にある会社が作っているのだとか。大阪発のお菓子だったのか~
この後、モロッコヨーグルトをミルクせんべいに挟んで食べてみたり、、
いろんなアレンジを加えたり、駄菓子パーティーを楽しんだ。
食後は町歩きその二へ・・



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名古屋・割烹直半でランチ

2020-12-07 | 建築巡り・街歩き【愛知・岐阜】

いと忠でボリュームのあるミックスサンドをモーニングに食べてしまったが、実はその後友人たちと合流しランチの予約をしていたのだった。うっかりしてた;
約束の11時半直半へやって来た。
ここはkikiさんのインスタで見て、名古屋へ訪れた時には行きたいと思ってたところ。


ベンガラ色の赤い壁の外観。足元にはこんなグレーのモザイクタイルも貼られてた。


創業70年の旧料理旅館だったというお店。
こちらはいくつかの仕切りのある客席。


寄木貼りの装飾壁や凝った意匠の装飾などが見られる。







私たちは個室へ案内して頂いた。


3人には贅沢なお庭が見えるゆったりとした個室。
庭側の部屋の半分は後ほど増築された部分だそう。


元々の部屋があった部分には、様々な木材で仕上げられた床の間もあった。


天井の設えも凝っている。


こちらは床の間の天井。
自然に開いた天井板の穴から煤竹が見えるという面白い造りに。



御手洗い前にはべんがらの赤い壁に装飾が入った丸窓


御手洗いもふんだんな自然木とタイルが使われた空間になってた。


舟底天井。


自然の虫食い跡のある木材を利用したパーテーション。


このねじり上げられた曲線も美しい


食事前に二階も見せて頂いた。
存在感のある桜の木の親柱


階段手摺の透かし彫り


二階ホールはべんがら色の壁に囲まれ、壁にはくり抜きの装飾窓がついている。


床には木や石が埋め込まれ、小さな石の灯籠が置かれるなど庭のような設えになっている。


大広間へ。


床の間や天井には様々な木材が使われている。



複雑な天井装飾。



こんな虫食い穴の開いた天井も斬新。


木材をぱっくり二つに割って左右対称になるようにデザインされた天井が面白い。


火灯窓風の透かし彫りの欄間があったり、


梅や松がくり抜かれた欄間





大広間の隣の「茶の間」といわれる部屋。
こちらの部屋も風変わりなお部屋だった。



簡易な床の間風のスペースがあって、枝分かれした繊細な木が絡まりながら天井まで伸びていた。


天井に使われている織物も変わっているなあ。





二階の御手洗い。


照明もおしゃれ。


一階へ下りてきて、もう一つの玄関へ。


腰壁に貼られていたタイル。


あちらこちらに装飾的な窓があったり、凝った細工があったり、





最初に通った時には暗くて気づかなかったのだけど、
なんだか今まで見たことのないようなコーナーもあった。


独特なひねりが効いた木と何本もの細い木が合わさって造られたハープ?のような装飾壁?!


建物を堪能させて頂いた後は食事タイムに突入。


どれもこれも美味しい!




いろんな種類の手の込んだお料理の数々。







3000円のランチコースだったのだけど、とても美味しく、お値打ちだった。
お腹も目も心も満足なランチタイムだった。



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名古屋・喫茶いと忠

2020-12-06 | 建築巡り・街歩き【愛知・岐阜】
多治見へ行く前日にせっかくなので名古屋で前泊。
名古屋へ着いてからモーニングにと、一度行きたかった喫茶いと忠へやって来た。


外観からそそられる要素がいっぱい。
赤いテント、窓の面格子に、アーチが連なるバルコニー、タイル・・


看板もいいなあ。


謎の石像も。


土日なので、お客さんが多いかと思いきや、なんと貸切。
この辺りは平日の方が混むんだろうか?


ベルベットの深紅の椅子や型板ガラスが入ったパーテーションなどなど


そしてこのマーブルタイルのマントルピース!
この前の席を陣取った。


マーブルタイルと大理石で作られたマントルピース。
その上には調度品が所狭しと並ぶ。


マーブルタイルは様々な形が継ぎ接ぎのように貼られてて面白い。


傍らには「コーヒーの店いと忠」とコーヒーカップが描かれたオリジナルのタイルが入ってた。


シャンデリア。


パーテーションを兼ねたこの飾り棚のデザインも素敵だなあ。


奥の席もまた素敵過ぎた。


舞台のようなスペースが設けられ、カーテンがかかってる。
中にはテレビが。


そしてこちらには飾り棚があって、その下にもタイル貼りのマントルピース。


色とりどりのタイル、様々な型押しのものが使われている。





調度品も個性的なものが多い。
お店のデザインや調度品などは全て先代のご主人が考えられたのだそう。


こんなところにクマが。



御手洗いは一旦外へ出て、お店の横の通路を通る。
うさぎの餅つきがシルエットになった照明がぶら下がってたり、


かなり強面の鬼の顔。
顔の上に何かが乗ってる。


御手洗いのある裏まで回ったら、タイルが貼られた建物にライオンの顔が貼り付いてた。


口が開いてるので、壁泉などに使われるもの?


通路にあった自転車のカゴには猫ちゃんが寝てた。


モーニングはなかったので、コーヒーとミックスサンドを頼んだら、こんなにボリュームのあるサンドイッチが出てきた。パン四枚重ね?!
この後のランチのことをすっかり忘れてて完食。
めちゃめちゃ喫茶店を堪能させて頂いた。
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多治見・カフェ・ド・ソレイユ&しあわせなお家

2020-12-05 | 建築巡り・街歩き【愛知・岐阜】

モザミューの展示を見た後は、バスの時間までまずは、腹ごしらえ。
朝に名古屋でモーニング二軒はしごして以降、時間がなくて飲まず食わずだったのでお腹がぺこぺこ。
笠原公民館一階にある「カフェ・ド・ソレイユ」へ。


総タイル貼りのカフェだそうで、タイルも楽しみにやってきた。
レジカウンターに貼られていたのは色とりどりのヘキサゴンタイル。
少し大きめでパステル調のやわらかい色味がかわいい。


食事系はなく、シフォンケーキで我慢。
ふわふわのシフォンケーキ、美味しかった。


床のタイルは小さめのヘキサゴンタイルが、花のようにあしらわれている。


そしてまだ少しバスまでに時間があったので、以前に一度行ったことがあった「しあわせなお家」へ。


こちらの建物は昭和20年代に建てられたモザイクタイルの貼り場だった建物で、地元の有志の方々がタイルなどを使って修復されている。


建物の古い外壁に、タイルがなじんでる。


モザイクタイルが貼られたポンプのオブジェ。


貼板を額のように用いて、タイルがディスプレイされている。
以前来た時にはなかった。


デッドストックのタイルが使われているのだろうか、
見たことのないレトロでかわいいタイルがいろいろあった。





この玉石タイル風の形の中にお花のプリントのタイルなんかも見たことない・・レアだなあ。葉っぱの形のタイルもかわいい。


この水色のタイルも透明感があってきれいだなあ。






昔のタイルはほんとに味わいがあって美しい。
どんなところに使われていたんだろうか~?


タイルが玉砂利のように敷き詰められている贅沢なコーナーもあった。






建物の片隅に置かれてた浴槽。
マーブル模様の本体に、小さなモザイクタイルがびっしり貼られてる。





モザイクタイル貼りの深めの水槽。
底にはお花模様が。


近くのごみステーションのモザイクタイル画。


こんなきれいなモザイクタイルのコーナーがごみ捨て場になってるなんて


いろんなタイルで鶴が描かれてる。


ほんのりピンクのグラデーションの入ったこの背景のタイルもいいなあ。

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橋本・旧第二友栄楼見学

2020-12-04 | 建築巡り・街歩き【京都】

橋本の元遊郭跡漢方エステ&宿泊施設、「橋本の香」を経営されてるオーナーさんが二軒隣の旧第二友栄楼の建物を買い取り、今後修復&活用に向けて準備中とのこと。今回、改装前の状態を見学できるという機会を設けられたので、
こだんさん、こけし山田さんたちとご一緒し、見学をしてきた。


一階や二階に入る欄間には松林や山並み、波の様子が細かく彫り込まれていて、この界隈でもひときわ目を惹く外観。



玄関周りのこのミントグリーンのモザイクタイルが印象的で、
前を通る度にいいなあと思っていた。



玄関を入るとベンガラ色の壁がまず目に飛び込んできた。
タイルも各所に使われている。
はやる心を抑えつつ、まずひとつひとつ見せて頂いた。


たたきに貼られたモザイクタイルは赤と白の組み合わせの華やかなもの。


左手に腰壁には白いタイルが貼り巡らされ、上部には一列、松葉をデザインしたマジョリカタイルが入れられている。


振り返ると入口両脇には、赤ともオレンジともいえる発色のきれいなタイルが
ベージュのタイルと一列おきに貼られてた。


そして2段になった上がり框にはまた魅力的なタイルが貼られてる。


濃いいえんじ色に水色や黄土色が取り混ぜられた色合いが美しいタイルが
二列に、その上には布目地のベージュの役物タイルがカーブに沿って貼られてる。


その上には、玄関周りに貼られてたものと同じらしきミントグリーンのタイル。


更に玄関ホールのべんがら色の赤い壁の下部にもタイルが。


こちらも上がり框に貼られていたものと色味は同じだけど、
赤い壁に合わせてか、水色の分量多めで貼られてた。



玄関周りのタイルを一通りチェックしてやっとほっと一息つけた。


あらためてこの玄関の床の間。
節のある奇木や竹があしらわれ、


松や鶴が彫り込まれた欄間に、繊細な組子細工


地袋の扉はかなり傷みが激しかったが、よく見ると
童子が鯉の形をした車を引いているという愛らしい絵が描かれていた。


玄関入って右手には遊郭時代には陰見世の間として使われていたという立派な庇のついた欄間の向こうに、後付けでサッシの入った部屋が作られていたが、改装する際には元の通りに戻したいとのオーナーさんのお話だった。





その向かいのガラス戸の戸棚は靴箱のよう。


玄関には神棚も設けられていて、


神棚の下の物入れの中にはこんな年季の入ったスィッチプレートが並んでた。
玄関だけでも見どころいっぱいだった。


引き続き、一階部分を見学させて頂いた。


松竹梅の透かし彫りが市松状に入った欄間。


衣装箪笥がぴたりと収まる。


中庭があり、更に部屋は奥へ続く。


間口はそれほど広くないが、思ったよりも奥深い部屋の間取り


中庭に沿ってお手洗いが並ぶ。



御手洗い中の床のタイル。


一番奥の部屋。
元の持ち主の方の調度品などがそのまま残されている。





この時計、可愛かった。


こちらは上部が開いていて、松竹梅の透かしが入った欄間。


ガラス戸の向こうは川。



霜が降りたようなガラス。結霜ガラスというそう。


そして二階へ。


階段はYの字になっていて、途中で左右に分かれている。


表に面している部屋。


どの部屋にもこんな簡易な床の間がついている。


こんな飾り窓も部屋毎に。


廊下に沿っていくつか部屋が並ぶ。


裏にもある階段。






一番奥の川に面した部屋。
勉強机や本棚が残されていた。
日当たりもよく、子供部屋として使われてたんだろうか。





この部屋に入れられていた欄間は波に千鳥があしらわれていた。


同じような形式の部屋がいくつか。


床の間の上の垂れ壁?の切込みが各部屋違ったデザイン。


オーナーさんは古い建物にご理解のある方で、今後こちらの建物も修復し、宿やカフェとして活用を考えておられ、そのためには資金集めも課題だそう。
先ほどオープンされた宿や漢方エステなどで少しでも多くのお客さんに利用してもらって、改装資金にしたいと言われていた。
こちらの建物もしばらくは見学できるようにされてるそうなので、ご興味を持たれた方はぜひ漢方エステや宿泊を兼ねて訪れてみてはいかがでしょうか?
要予約で、見学料は500円(漢方エステか宿泊施設利用時は無料)

漢方エステ&宿泊施設「橋本の香」の見学レポはこちら→
さまざまな不調が治る中国五千年の伝統的漢方療法、火療の体験記はこちら→

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多治見市陶磁器意匠研究所のタイル&元町公民館のモザイクタイル画他

2020-12-02 | 建築巡り・街歩き【愛知・岐阜】

次多治見に来た時はぜひ見たいと思ってた多治見市陶磁器意匠研究所のタイル。
モザミューへ行く前に立ち寄った。



多治見駅から歩くこと約30分。
建物が見えてきた。
入口の垣根にそって貼られたモザイクもすごいが、


まずは建物に駆け寄った。



駐車場に面した壁面に貼られたグリーンからブルー系の濃淡のタイル。
所々にスクエアの白いタイルが散りばめられている。


ファーーー
なんて美しいのか!



このタイルの一枚一枚を見てー
深みのあるグリーン、濃紺、所々に差し色のように入る水色や黄土系色のタイル・・
絶妙な色のハーモニーを奏でる壁。


美しすぎて、鼻血が出そうなくらい。


さすがに陶磁器の意匠を研究している所なだけあって、
その名に恥じない素晴らしい外観。


正面玄関。
この日は休日だったのでやはり閉まっていた。



入口扉の引手もやきものでできていた。


ガラス越しに見た中にもブルーが美しいタイルが貼り巡らされてた。
中で見たかった。。


二階、三階のバルコニーにも貼られるタイル。


三階のは少しタイルの形状も変わり、グリーンの濃淡でコーディネイトされている。


こちらも又きれい!


そして建物の表側の垣根にそって貼られたモザイク壁画。
踊るような人の姿がモザイクで描かれている。


色鮮やかな陶片に混じって、リサイクルタイル?陶器?のような破片も
見られる。


壺のような形を表したモザイク。


陶磁器意匠研究所の向かいにあった住宅?もなんだか芸術的なタイル使いが見られた。


玄関周りから、家全体がタイルに覆われているのだけど、


そのタイルがもう窯変具合が最高にすばらしかった。


うなってしまうほど。




玄関ポーチのタイルもちょっとくせのある感じ。
この後はもう一つの目的地、元町公民館へ向かった。


コンクリートブロックも多治見のは透かしのデザインのバリエーションが豊富。


洋館ぽい建物。


窓の形が個性的なタイル貼りの建物。
蔦もいい感じに絡まってる。


そして元町公民館へ。
キャー、かわいい!


ファサードには鹿が描かれたモザイク画。
こんなかわいい公民館があっていいのだろうか。
背景には山並みや松、手前には花も。


さすがタイルの町の公民館だなあ。


モザミューに着くまでにすでにどっぷりタイル世界に浸ってしまった。


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モザイクタイルミュージアムその二

2020-12-01 | 建築巡り・街歩き【愛知・岐阜】
モザイクタイルミュージアム、この日は時間があまりなかったため、4階は流し見、(以前のレポはこちらと→とこちら→

3階の常設展は行く度に少し変わってるようだ。
こちらは多治見の旧布袋湯のファサードを飾っていたマジョリカタイル。
タイルが貼られていた頃の旧布袋湯→
このタイルはシンガポールでよく見かけたデザインで、孔雀を表していると聞き、日本では旧布袋湯以外に見たことがなかった。
深紅の発色も美しく、ベルギー製だと思っていたタイルだったが、日本製の佐藤タイルのものだった。


こちらは旧鶴乃湯のタイル。
銭湯の間取りのまま石こう型の製造工場として活用されている。
以前こちらの石こう製造工場を見学させて頂く機会があり、
このタイルもその時に見せて頂いたことがあった。
その時のレポ→
タイルは日本タイル工業のものだそう。


こちらは昭和50年代後半から60年代頃に、復刻されていたマジョリカタイル。
INAXが注文を受けて枡文製陶が製造していたという製品。
この右下の小さなマジョリカタイルは以前、芦屋の建築士さんのお宅で見たことがあった。→
確かに復刻のマジョリカタイルだと言われてた。


マーブルタイルもこんなに色のバリエーションがあったんだなあ。
オレンジと茶、緑、黒以外は町中で見かけたことがないかも。


昭和レトロぽいこんなデザインのタイルも可愛いなあ。


玄関ポーチなどでたまに見かける3Dタイルなどなど、淡陶のものだったのか。


そして貼板にセットされたモザイクタイルたち。


ほんとにもうこの色合わせだけでもレトロ感いっぱい。


この細長くて角が丸まったタイル、可愛い。


細かいラインの輪郭が素敵なタイル。


小さな扇形のタイルの中に大小の貝型タイルが散りばめられてる。


ワンポイント的に模様を作るのもおしゃれ。


このクラシックなデザインもいいな。


水色と淡いピンクの組み合わせも最高。


パズルぽい形だけでなく、ランダムにドット模様が入ってる~かわいすぎるタイル。
現代にはない色やデザインの組み合わせにうっとりする。
常設展も堪能できた。
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